支援総額
目標金額 15,000,000円
- 支援者
- 2,135人
- 募集終了日
- 2023年12月15日
ファシリティドッグ・トレーナー対談:平沢 佳奈 & 池上 茉実
ファシリティドッグ・トレーナー紹介の最終回は、シャイン・オン!キッズのファシリティドッグ育成について、二人の想いを対談でご紹介します。
――ファシリティドッグのトレーニングにおける2本柱のひとつ「ポジティブトレーニング」について
平沢:ポジティブトレーニングは、「出来た!」という成功体験を積み重ねていくこと。そのために意識しているのは、一日の終わりを成功で終わらせることです。もし、失敗したまま、その日が終わってしまうと、次の日に同じ場所に行った時に、犬は失敗の経験を思い出してしまうかもしれません。
そうならないためには、成功で終われるように環境を整えるのはもちろんですが、ペースを少しゆっくりにする、その犬にとって得意なことをするなど、最後は成功体験、つまりポジティブな気持ちで終われるようにすることが、とても大事になります。
池上:付け加えるなら、犬と何かをする時には、自分がポジティブな気持ちで、楽しく出来ているか、ということを意識しています。自分が楽しく感じられない時に、犬に何かをしてもらおうとしても、うまくいきません。自分の気持ちを置き去りにせず、一緒にポジティブに取り組めているか、を確かめながら進めることが大切だと思います。
平沢:私たちはトレーナーという立場ですが、犬をトレーニングするというよりも、犬と一緒に同じ目標を目指すという点では、そこは欠かせないポイントになります。
池上:最初はポジティブな気持ちで始めたトレーニングでも、思っているように進まない時もあります。それが積み重なると、犬にフラストレーションがたまると同時に、自分にもたまっている可能性があります。それをどう消化するか、ということも考えなくてはいけません。
平沢:先ほどの「ゴールをポジティブな気持ちで終わらせる」ことにつながる部分です。もし、途中でフラストレーションを感じたとしても、成功体験で終わることが出来れば、ため込んだ状態にはなりません。成功体験を得ることは、犬にとってはもちろん、私たちトレーナーにとっても重要なんです。
池上:そうですね。フラストレーションがたまりそうな時には、一度やめてその場を離れたり、出来ることを探したりして、出来る喜びを犬と一緒に味わえるようにしていくと、次にうまく出来たりしますね。
平沢:いちばん最後だけでなく、それぞれの場面においても、常にポジティブな気持ちで終われるようにすることが、ポジティブトレーニングの基本となります。
――トレーニングのもう1本の柱、「社会化トレーニング」について
平沢:育成中のトミーとミコは9カ月齢になったので、かなり集中できる時間が長くなってきました。生後3、4カ月の頃は、5分がやっと。5分集中して、パッと終わらせるトレーニングを1日に数回行っていましたが、今は育成拠点の中だと、30分ぐらいは継続できるようになっています。
池上:トミーとミコはきょうだい犬ですが、得意なことや成長スピードが違います。ミコは新しいことを学ぶのが好きで、トレーニングを続けたがることが多いです。一方、トミーはおっとりした性格で、人と遊んだり、なでられるのが大好きです。
平沢:1つの目標に向かって行うトレーニングで大切なのは、集中力が途切れてから終わらないようにすること。「もっとやりたい!」という気持ちの時に終わりにした方が、次に始める時に、前向きな気持ちのままで入っていけますから。
池上:ふだん慣れている場所、知っている人が相手だと30分続く集中力も、行き慣れない場所や初めての人が相手だと、それほど続けられません。神奈川県立こども医療センターにご協力いただき、初めてベッドに乗る練習をした時は、初めての練習内容だったので、集中力が短いことを予測し、短時間でも満足感や達成感が得られるようにサポートしました。これも慣れるにつれて、少しずつ長くしていけると思います。
平沢:社会化トレーニングに関しては、病院の中の練習や大人数を相手にした活動など、これからさらにレベルアップしていきます。さまざまな場所に出向き、日常にはない音や匂い、目にしたことのない服装など、沢山の人に接する中で経験を積み重ねて、多様なシチュエーションに適応できるように育てていくことが目標です。
――犬にトレーニングをすることと、「1頭の犬として幸せに生きること」について
平沢:私たちの社会で、人と一緒に生きていくためには、犬にも一定のマナーが必要です。例えば、人に飛びつかない、甘噛みしない等は、“働く犬”でも、ペットとして飼い主さんと暮らす犬でも身につけるべき、基本的なもの。
働く犬だけがトレーニングをするのではなく、どの犬にも必要なトレーニングがあります。ただ、働く犬の場合、シチュエーションや役割に応じたトレーニングを、基本トレーニングの上に重ねていくという感じです。
池上:“働く犬”というと、働くために育てていると思われることがありますが、そうではありません。私たちトレーナーは、どの犬に対しても、等しく愛情をもって育てていきます。その中で大事にしているのは、それぞれの犬の得意なところ、好きなことを伸ばしてあげること。
好きなことを伸ばした先に、ファシリティドッグになる犬がいる。ファシリティドッグという型にはめて育てるのではなく、犬自身がファシリティドッグを選んでいるともいえます。ファシリティドッグになることがゴールではなく、その先の時間が犬にとって幸せであることを重視していきます。
平沢:さまざまなトレーニングをしながら、犬が自分の持ち味を伸ばせるような手助けはしますが、決して強要しないことが重要だと考えています。
池上:そうですよね。時に、「働く犬がかわいそう」という声を耳にすることがありますが、それは強要している場合だと思います。人が好き、人と触れ合うことが好き、人と働くことが好きな犬にとって、働くことは人間が考える“仕事”ではなく、その犬が自分で選択した“楽しいこと”だと言えると信じています。
――ファシリティドッグになることを選ぶ犬とは
平沢:第一に、人が好き、という点があげられます。シャイン・オン!キッズのファシリティドッグは、入院中のお子さんのもとを訪ねることが主なので、子どもと一緒に遊べる、遊ぶことや楽しいことが好き、という点もあります。
池上:新しい環境でも動じない、落ち着いた性格の犬が、ファシリティドッグ向きですよね。
平沢:社会化トレーニングの一環として、また多くの方にファシリティドッグを知っていただくために、学校や企業へ伺うことがありますが、トミーとミコは2頭とも、緊張した様子は見せず、どっしりとしています。初めての方に対しても、自己紹介に行こうとするぐらい、人とのコミュニケーションが好きなことが伝わってきます。
――今後に向けて
池上:今は、これまでの経験で得たものを、日本に合うように調整している段階です。文化や考え方、生活習慣などが違う日本に、アメリカのやり方をそのまま持ち込むのはむずかしいので、どういう方法がよいかを話し合っています。
平沢:そのひとつが、一時預かりボランティアさん(*1)のハンドブックですね。
池上:多くの方に関わっていただく部分なので、しっかりと作りたいと思っています。アメリカでやっていたことをどのように応用すればよいか、佳奈さんと相談しながら、作っているところです。
平沢:茉実さんは働く犬のドッグトレーナーとしての経験が私より豊富なので、トレーニングや犬のことについては私をカバーしてくれることがあります。いっぽう、私は臨床経験があり、保護犬の育成をする団体など、他の育成現場も経てきたので、茉実さんと別の視点で見られる良さもあって、お互いを助け合えるいいチームだと思います。
もちろん、私だけではなく、ベテラン看護師でもある4人のハンドラーがいるので、わからないことはすぐに聞けますし、現場での経験から得たことをフィードバックしてもらえるなど、ファシリティドッグチーム全体として、今後も支え合っていきたいと思っています。
――応援してくださる皆さまへ
池上:ファシリティドッグの国内育成を軌道にのせ、継続していくためのシステムを確立したいと考えています。そのために、育成チームはもちろんのこと、シャイン・オン!キッズ全体として力を合わせていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
平沢:皆さまのご支援のおかげで、ドッグトレーナー2名体制になりました。今後ますます、ファシリティドッグの事業を拡大していけるよう、チームとして協力して進んでいこうと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
*1)週末や、トレーナーやハンドラーの不在時に、ファシリティドッグや候補犬を預かっていただくボランティアの方々。ボランティアスタッフについても、トレーナーが統括しています。
リターン
3,000円+システム利用料
3,000円寄付コース【税制優遇対象】
■お礼のメール
■寄付金受領証明書
※本コースは、税制優遇の対象となります。今回のプロジェクトへの寄付に税制優遇が適用されるのは、令和5年(2023年)の所得に対してです。税制優遇を受けるための確定申告の時期は、令和6年(2024年)2月となります。
※寄付金受領証明書はご希望の方に郵送します。
※複数口でのご寄付も可能です。
- 申込数
- 592
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月
5,000円+システム利用料

ファシリティドッグカレンダーコース【税制優遇対象外】
■ファシリティドッグ 2024年度カレンダー
■お礼のメール
現在4病院で4頭のファシリティドッグが勤務しています。彼らの写真は日々ハンドラーたちが撮りためており、ハンドラー自らが厳選した写真の中からカレンダーを作成しました。
※画像は過去のカレンダーです。実際にお送りするものとは異なりますのでご了承ください。
※お送りするカレンダーの日付は2024年4月~2025年3月となります。
※このコースは寄付金控除の対象外となります。寄付金受領証明書の発行はできかねますのでご了承ください。
- 申込数
- 534
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年3月
3,000円+システム利用料
3,000円寄付コース【税制優遇対象】
■お礼のメール
■寄付金受領証明書
※本コースは、税制優遇の対象となります。今回のプロジェクトへの寄付に税制優遇が適用されるのは、令和5年(2023年)の所得に対してです。税制優遇を受けるための確定申告の時期は、令和6年(2024年)2月となります。
※寄付金受領証明書はご希望の方に郵送します。
※複数口でのご寄付も可能です。
- 申込数
- 592
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月
5,000円+システム利用料

ファシリティドッグカレンダーコース【税制優遇対象外】
■ファシリティドッグ 2024年度カレンダー
■お礼のメール
現在4病院で4頭のファシリティドッグが勤務しています。彼らの写真は日々ハンドラーたちが撮りためており、ハンドラー自らが厳選した写真の中からカレンダーを作成しました。
※画像は過去のカレンダーです。実際にお送りするものとは異なりますのでご了承ください。
※お送りするカレンダーの日付は2024年4月~2025年3月となります。
※このコースは寄付金控除の対象外となります。寄付金受領証明書の発行はできかねますのでご了承ください。
- 申込数
- 534
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年3月

入院する子どもたちを笑顔に!ファシリティドッグ育成基金2025
#子ども・教育
- 現在
- 6,795,000円
- 支援者
- 541人
- 残り
- 26日

ファシリティドッグ ドリーム☆サポーターを募集中!
- 総計
- 462人

飼い主のいない犬と猫へ医療費を届ける|ハナプロサポーター
- 総計
- 664人

貧困・虐待などで親を頼れない若者に伴走支援を|若者おうえん基金
- 現在
- 7,062,000円
- 支援者
- 329人
- 残り
- 7日

#みんなで届ける介助犬|介助犬と共に笑顔で暮らせる人を増やしたい。
- 現在
- 611,000円
- 寄付者
- 71人
- 残り
- 35日

JWCサポーター大募集中!傷付いた野生動物を救いたい
- 総計
- 253人

東京国立博物館|価値ある文化財を救い出す。源氏物語図屏風、修理へ
#伝統文化
- 現在
- 59,405,000円
- 寄付者
- 2,843人
- 残り
- 30日



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