琉球大学 中村博幸先生からのメッセージ

　本日は、琉球大学大学院医学研究科顎顔面口腔機能再建学 教授 中村博幸先生にメッセージをいただきましたので、ご紹介いたします。中村先生は、金沢大学在職中に、行政や歯科医師会との連携のもと、乳幼児健診における乳歯の早期脱落のスクリーニングの実施に、精力的に取り組まれてきました。当時は、このような取り組みをされている先生はほとんどおられませんでしたので、私たちも中村先生のご活動を参考にさせていただいてきました。

　2015年に低ホスファターゼ症の新しい治療薬が開発され、これまで多くの重症の患者さんで有効性が示されてきました。しかしながら、歯や顎骨のみで症状がみられる低ホスファターゼ症は軽症とみなされ、必ずしも治療薬が投与されない場合もあり、投与の基準があいまいとなっています。歯や顎骨の成長に問題があると、食事や栄養摂取にも悪影響を及ぼし、子どもの成長に大きな問題が生じる可能性があります。

　仲野和彦先生、大川玲奈先生の研究により、治療薬の歯や顎骨への影響が明らかになり、将来の歯科治療を踏まえた治療薬の投与の必要性が明らかになると大変期待しています。より多くの皆様の御支援をお願いします。