学生指揮者を紹介します！〜北海の幻想/川越守〜

こんにちはヴィオラパート所属、北海の幻想の代指揮をしております岡村朝瑚です。

［川越守　北海の幻想について］
本日は11/3、第150回記念定期演奏会で演奏いたします北海の幻想をご紹介させていただきます。

川越先生(1932-2017)は当団のOBで、その後常任指揮者として北大オケを支えてくださいました。1962年の定期演奏会からはほぼ毎回新曲を書き下ろしていただいておりました。北海の幻想は1965年の第29回定期演奏会で初演を行い、今回は60年ぶりに定期演奏会で演奏する運びとなります。

川越先生はクラシック音楽における西洋と日本の融合を意識されており、北海の幻想においてもその挑戦を大きく感じることができます。漁師が眠っている真夜中の冷たく静かな海、荒波の音と漁師の歌う声、祭囃子の音などの北海道の景色や文化が一曲の中に数多く盛り込まれています。

北海の幻想の特徴はソーラン節をモチーフに取り上げている点にあります。
北海道の日本海沿岸部で行われていたニシン漁の際に作業唄として唄われていたのがソーラン節でした。北海の幻想の中では船の上で漁師が唄うソーラン節と海の中で大量のニシンが泳ぎ回っている様子を音で楽しんでいただけます。

西洋楽器で、西洋音楽の形式の上でいかに北海道の響きを表現できるか、我々団員は日々試行錯誤をしながら練習しております。

また、今回指揮を振っていただきます下野竜也先生はNHK大河ドラマのOP曲の指揮をされており、日本の文化や歴史がテーマになる曲をたくさん作りあげておられます。その下野先生が解釈される北海の幻想はきっととってもおもしろいものになると確信しております。

150回記念定期演奏会は北海道と西洋のそのどちらも楽しんでいただけるプログラムでお届けします皆様のご来場を心よりお待ちしております。