あと6日！/応援コメント「松本真理子」さん続②

目を見張ったのは

小舟のテーブルだけではありません。

 

お寺に、白黒写真の遺影がズラリと並んでいたのです。

それは、戦没者の遺影。

小さな集落から、これほど多くの青年たちが

戦争で命を落としていた。

地元の漁師さんからお話を聞いた豊島さん。

遺影に向かって語りかけていました。

「皆さんのようなご先祖さまがいてくださったからこそ自分たちがいます。

ぜひ参加してくださいね」

 

このチームは、本物。そう思った瞬間でした。

 

石巻ウエディングは、新郎新婦の合わせ鏡のような存在。

自分が「生きる」ってなんだろう、

自分の「夢」ってなんだろう、

自分の「ありがとう」ってなんだろう

レールに乗せられた結婚式では、

ここまでは見えてこないであろう「わたし」「わたしたち」を

見せてくれるチームだと思っています。

 

結婚式を作っていく過程で、

想像を超えた「気づき」があるでしょう。

そして、心からの「ありがとう」が伝わる、そんなウエディング。

 

一般的に「手作り」と言ってしまうと、

高級感に欠ける、センスがいまいち等々の

物足りなさをイメージする方も多いと思います。しかしながら、彼らの「手作り」とは、

小舟のテーブルしかり、

戦没者の遺影しかり、、、

 

簡単に言うと、手作り結婚式にありがちな

「形式的」「自己満足」「奇をてらう」とはまったく異なります。

どこまでも自然で、深くて、どこまでも心地よい風が吹いています。

 

「式をやってよかった」「この式に来て良かった」と

笑顔で帰路に着く3つの道へとつながる「手作り」です。

 

一つ目は、さり気ない、圧倒的なセンスの良さ

二つ目は、本当の「わたし」「わたしたち」の人生って何だろうが見えてくる

三つ目は、招待される側も楽しめるウエディング

 

ウエディングが、ひとつのアート作品のようです。

そこには、愛があり、希望があり、メッセージがあるのです。

その場にいるだけで幸せな気持ちに満たされる。そんなウエディング。

 

私は、彼らに出会って本当に良かった、心からそう思っています。

 

松本真理子

株式会社かなでる代表

仙台を拠点にテレビ番組制作などに携わる。