【コラム：寄り添うことで】友人が大腸ガンになりまして

見た目健康だった友人が、ある日突然大腸のガンを患ってしまいました。

「ここ最近、調子悪かったんだよ」と友人は話すものの、見た目ではわからないものであります。私は既に、このトイレマップのプロジェクトに携わっていて、改めてオストメイトの方のための機能を持った多目的トイレ大切さを考えることになりました。

ご存知の方もおられると思いますが、オストメイトについて厚生労働省の資料から引用です。

様々な病気や事故などにより、お腹に排泄のための『ストーマ（人工肛門・人工膀胱）』を造設した人を『オストメイト』といいます。オストメイトはストーマ用装具を装着することによって、手術前と同じように社会生活を送ることが出来ます。

実際に、オストメイトの方は日本にどのくらいおられるの調べて見ますと、障害者情報ネットワークノーマネットの平成30年度の調べによりますと、日本でオストメイトとして身体障がい者手帳を取得されている方が21万人以上おられるようです。ちなみに「みんなのトイレマップ」が展開する石巻市がある宮城県でも、4千人以上いるようです。こうして調べて見ますと、たくさんの方がご苦労されてることがわかります。

「みんなのトイレマップ」のプロジェクトを起こそうとしていた頃に、多目的トイレの情報をマップにして何になるのと、率直なご意見を伺ったことがあります。もちろん、すべての方に理解されない時もあります。一方で先に述べた友人のように、ある日突然多目的トイレを使う当事者になるかもしれません。ちなみに先に述べた、私の友人は、ストーマを使うまではひどくならず、今も元気に過ごしています。

私も、いつまでも歩行が出来るとか、今のように過ごせると考えてはおりません。残念なことではありますが、人は悪い方向に変化することも生じてきます。そのひとつが老化かもしれません。いつまでも健康に過ごしていきたいですし、そのために様々なことをしていくかもしれません。しかし、病気になる時もありますし、衰えを迎える時があります。その時に車椅子ユーザーになることも私も含めあるでしょう。多目的トイレの問題は、未来の自分のための問題であったりもするのです。