21世紀の朝鮮通信使友情ウオーク

　今から25年前の1995 年、対馬に「朝鮮通信使縁地連絡協議会」が発足し、通信使にゆかりのある自治体がセミナー やパレードなどで通信使の事実をアピールしました。韓国でも 02 年に「朝鮮通信使文 化事業会」が誕生しました。日韓をつなぐ上で大きな役割を担ったのが、通信使から 400 年にあたる07年にスタートした「21 世紀の朝鮮通信使 ソウル～東京 友情ウオーク」です。日本人、韓国人、在日のウオーカーが２年に一度 約 2000 ㌔を歩き、昨年４月１日～５月 23 日の第７次を終えました。

　静岡県・清見寺に漢詩の扁額があります。第１回通信使（1607 年）の呂祐吉正使が書いた実物を、400 年以上後の 2015 年（戦後 70 年）、第５次ウオークで子孫の呂運俊さんが見ました。「これまで日本が 嫌いだったが、ウオーク期間中に日本人のやさしさに触れ、反日感情は消え去った」と言います。 数々の韓日の民間努力が功を奏して、朝鮮通信使は 18 年 12 月、 ユネスコの「世界記憶遺産」に登録されました。