スタッフだより

日本鳥類保護連盟 調査研究室の藤井 幹（たかし）です。この度は多くの方にサシバの活動を理解していただき、応援いただきました。心より御礼申し上げます。残りわずかですが、最後まで応援よろしくお願いいたします。

私自身は広島から京都、京都から神奈川へと移り住んできましたが、昔はサシバを見に行くのはもっぱら愛知県の伊良湖岬でした。まさに年に1回の一大イベントです。三河の友人の家に泊まって伊良湖岬と汐川干潟を往復しながら鳥見をするのが楽しみでした。

観察地点である恋路ヶ浜の広い駐車場は、当時は車がぎっしりで、朝の良い時間帯は場所取りも大変でした。バードウォッチャーは車の近くに椅子やテーブルを置いてくつろぎながら上空を眺めているのですが、飛んでくるのはサシバだけではありません。ハチクマやノスリ、ハイタカやツミなどなど。風が強い日にはグンカンドリが流されてきたこともありました。そんな中で、全国から来たバードウォッチャーは鳥の名前を叫ぶわけですが、色々な地方の方言が飛び交い、名前もまちまち？？猛禽類の識別は難しかったりしますが、同じ鳥を見ているはずなのに聞こえてくる名前があっちとこっちで違っているというのがよくあり、面白かったのを覚えています。

そんな恋路ヶ浜駐車場は、昔の賑わいは影を潜めています。通過するサシバの数が激減したので、バードウォッチャーはよりたくさん見られる場所を求めて分散したのだと思います。

サシバの繁殖個体数が復活し、恋路ヶ浜がまた賑やかになることを期待して、サシバ保全のための活動を続けていきたいと思います。

皆様、最後まで応援よろしくお願いいたします。