
寄付総額
目標金額 5,000,000円
- 寄付者
- 198人
- 募集終了日
- 2023年10月30日
イエメンでの忘れられない抱擁
こんにちは。JVCイエメンチームの今中航です。
本ページをご覧いただきありがとうございます。
何とか50万円を突破することができ、次は100万円に向けて、メンバー一同奮闘中です!
今回のプロジェクトは、前回の記事で紹介した、出生証明書や身分証明書を所持していないばかりに教育や援助を受ける機会を損失している550人の方に身分証発行支援を実施し、また避難民が住む3つのキャンプを対象に、子ども200人が通える「子ども広場」をつくろうという取り組みです。
では、そのイエメンに住む人々とは、一体どういう人達なのでしょうか?
私、今中は13年前、アラビア語を学ぶためにイエメンに留学していました。当時、イエメンの人々から受け取った見返りのない優しさは数限りなくあり、もはや記憶に残っていないものもある位です。
それでも、今なお覚えている忘れられないエピソードを2つご紹介します。
少しでもイエメンに住む人々を身近に感じていただけたら嬉しいです。
2011年3月12日・東日本大震災の翌日
東日本大震災当時、私はイエメンに留学中でした。
サナア旧市街のイエメン門という場所で、新聞や文房具を売っていたおじさんがいました。
ハラーズ地方出身のため、皆からは親しみを込めて「ハラジー」と呼ばれていました。アラビア語は、説明が少し難しいのですが、「〇〇(地名)人」などを表す際に、語尾にiをつけて呼ぶことがあります。
彼は「ハラーズ」地方出身だから最後にiをつけて「ハラーズィー」=「ハラジー」と呼ばれていました。日本の「爺」みたいな見た目もあって、最初は「ハラ爺」なのかと思っていました。
誰からも愛されている地域の名物おじさんのような存在で、私も外国人観光客が来ると、とりあえずハラジーのところに連れていって、一緒にお茶を飲んだり、旧市街を歩き回ったりして(カートという覚醒作用のある葉っぱを買いに行くのに付き合わされる!)、楽しい時間を過ごしていました。
授業後は旧市街を歩き回る生活を送っていたので、ハラジーに会うのは日課でした。
英語は通じず、アラビア語もイエメン方言が強いので、最初は意思疎通を図るのが難しかったですが、何となく心で通じ合っていた気がします。
イエメンでの時間を過ごす中で「アラブの春」が始まり、国が不安定化していく中、留学生仲間が続々と帰国していきました。
若干の寂しさと心細さを感じていたその時に、あの東日本大震災が起こりました。当時はスマホを持っていなかったので、テレビから流れてくる容赦ない津波の映像に呆然としました。
言葉のいらない抱擁
翌日、あまりのショックに授業に行くことができず、まず向かったのがイエメン門のハラジーのところでした。
会った瞬間、涙がこぼれ落ち、何も説明できないでいると、ただ抱きしめてくれました。
そして、いつもと違うレストランに連れていかれ、ご飯をごちそうしてくれました。
そこから見た、いつも談笑しているイエメン門を上から眺めた景色は忘れることができません。
その後も留学を終える最後の最後まで、ハラジーにはお世話になりっぱなしでした。
留学を終えてから、スマホを持っていないハラジーと連絡を取るには国際電話をかけるしかなかったのですが、年月が経つにつれ、連絡する回数も少なくなっていきました。
急逝と、返したい恩
ハラジー急逝の知らせを聞いたのは2016年のことです。
心筋梗塞で突然亡くなったといいます。紛争がなければもっと会いに行けたであろうと思うと悔しいですが、彼から受けた恩をどうにか違う形で返していきたい、と思っています。
空港で見知らぬ男性の家に誘われて・・・
もう1つは、留学を終えてから1年が経った夏休み、イエメンを再訪した時のことです。
サナア空港に到着したのは夜中2時頃でしたが、日系企業で勤務しているイエメンの友人が迎えにきてくれる約束だったので、特に心配していませんでした。
が、いざ到着して友人に電話すると……あろうことか繋がりません。
彼の家はどこにあるのか記録していたわけでも記憶していたわけでもなく、イエメンの通貨であるイエメンリアルも手元になかったので、大変困りました(後に交通事故に遭って行けなかったと言い訳されましたが、いまだに信じていません!笑)
すると、1人の男性が声をかけてくれました。
事情を話すと「じゃ、家に来なよ!」と言ってくれました。
本来知らない人に付いていくことは勧められないですが、彼が家族連れだったのと、培ってきた何となくの勘で、言葉に甘えることにしました。
連れて行かれた家では布団を用意してくれ、朝起きたときにはご飯まで出してくれました。感謝の気持ちを述べ、別れを告げると「お金持ってないでしょう。これ持っていきな!」とイエメンリアルを手渡して見送ってくれました。
久しぶりの訪問で、いきなり「イエメンらしさ」を感じさせる出来事でした。
見ず知らずの外国人に対して、ここまでおもてなしをするもてなすことが、普通できるでしょうか?
イスラム教で、宗教的に「客人をもてなす」ことがは推奨されているとはいえ、ここまで実行できるでしょうか・・・!?
紛争の影に隠れた愛おしい人々
こんなに愛おしい人達が沢山いるイエメン。
イエメンを訪れた旅人や、どこかの国でイエメン人と関わったことのある方なら、似たようなエピソードは誰でも持っていると思います。
イエメンは、日本からの距離や8年も続く紛争の影響で、「危ない場所」「よく分からない場所」という漠然としたイメージが先行する地域だと思います。
でも、紛争の陰に隠れた一般市民の皆さんは、こんなに温かいんです。
この優しさを知っていただきたくて、今日の記事を更新しました。
紛争下で避難を余儀なくされ、避難先でも厳しい状況が続く彼らのため、「子ども広場」や身分証の発行を通じて、少しでも安心できる環境づくりをサポートしたいです。
どうか温かいご支援をいただけますと幸いです。
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