～遠州織物～作り手さんの想い

作り手さんの想い

 

今回KEYCOのシャツで利用させて頂いていて高密度な生地や細番手の生地、ボイル生地などを得意とされている（有）福田織物さんに生地作りへの想いを伺いました。福田織物さんは、静岡県掛川市で1964年から生地の生産を手掛けています。

 

こちらのショールームに伺うといつも驚くのが他では見たことがない生地の数々や今までチャレンジしてきた生地開発の珍しいサンプル達です。特に驚かされるのは、今まで織るのは絶対に不可能とされてきた極細300番手や120番手など通常の糸の何倍も細い糸で織りあげた生地。（※数字が大きくなる程糸が細くなります）

これは福田織物さんにしかできない技術だそうです。

 

その滑らかでふんわり気持ちの良い触り心地は生まれたての赤ちゃんのほっぺの様です。しかし、この生地を作りあげるまでにはたくさんの実験と失敗を重ねて来たそうです。極細の糸はとても切れやすく、生地として織り上げるには、度重なる機械の調整や熟練の職人による長い挑戦を続けやっとの思いで作り上げることができたとのことです。

 

また、密度の高い生地を開発していた際は、実験で緯糸を多くつめすぎて織り機の一部が吹き飛んでしまったなど、自分たちが作りたい生地を織る為には一切の妥協をせず、できるまでやってきたとのことです。

 

そんな大変な思いをしてオリジナル生地の開発をするのには強い信念がありました。

 

・他の人がやっていない事をする

・自分がやりたいことにブレない

・不可能と言われてもやってみる

・オリジナリティを持つ

・過去の技術をどう‘今‘へ改良するかを考える

 

 

昨今は多くの安価な海外生地も沢山輸入されてきていますが、薄利多売するのではなく他では織れない生地を作っていく。そんな惜しみないチャレンジ精神と挑戦したことを本当に実現するパワー、そして生地作りに対する愛情が高品質で他とは違う生地を生み出していると感じました。そして改めて、こんなに愛情を注いで織り上げられた生地は永く大切に使って行かなくてはいけないと思いました。