対学校法人順天堂　第一審判決言渡しについて

2022（令和4）年5月19日、東京地方裁判所第421号法廷において、学校法人順天堂（以下「順天堂」）に対して損害賠償を求めた裁判の第一審判決が言い渡されました。

既に各メディアで報道されておりますので、目にした方もいらっしゃると思いますが、裁判所は、順天堂大学の医学部入学試験につき「性別という属性のみによって一律に不利益な取扱いをすることは、本来医学部の入学試験の目的であるはずの医師としての資質や学力の評価とは直接関わりのない事柄によって合否の判定が左右されることになるから、本件判定基準は、不合理な差別的取扱いである」と判断しました。

そして、そのような不合理な差別的取扱いを秘して、原告らに順天堂大学医学部の入学試験を受験させたことは、「本件大学医学部を受験するか否か、あるいは他の大学を受験するか否かについての意思決定の自由を侵害したものとして、不法行為に該当すると認めるのが相当である」と結論づけました。

入学試験における合否判定に際し「性別という属性のみによって一律に不利益な取扱いをすること」が、不合理な差別的取扱いであると認められたことは、この社会にいまだ根強い、女性に対する差別を解消していくための一歩であり、このような判決を得られたことは、ひとえに、クラウドファンディングでご支援いただいた皆様のお陰であると、弁護団一同、感謝しております。

来る9月9日には、学校法人東京医科大学に対する裁判の第一審判決が言い渡される予定となっておりますが、ご支援いただいた皆様には、引き続き見守っていただきますようお願い申し上げます。