クラファン終了直前！メンバーからのメッセージ①：三ッ浪真紀子

産婦人科医の三ッ浪真紀子です。アメリカ東海岸のボストンで食事と妊娠について研究をしています。

いつもみんパピ！をご支援いただきありがとうございます。前回のクラファンから約1年。HPVワクチンを取り巻く環境は大きく変わりました。厚生労働省が積極的勧奨の再開を決定したことは、HPVワクチン接種率の低さに嘆いていた現場の医師の一人として非常に感慨深く、現在対象年齢の方、積極的勧奨の差し控え中にHPVワクチンを打ち逃してしまった人は是非ワクチン接種を検討して頂ければと思います。

コロナワクチンが世界的に注目されたことによりワクチン全体に対する関心も高まりました。ワクチンは病気の治療と違い、“未来”に病気にならないために“今”健康な状態で、選択をしなくてはいけない、というところが厄介です。今病気になって症状があれば、楽になれるよう治療を受けるでしょうし、将来に病気になることがはっきりわかっていれば、“未来”に病気でしんどくなる代わりに副反応のリスクがあっても“今”ワクチンを打って予防するでしょうが、病気にならずに過ごせる可能性もあります。

HPVワクチンの情報を発信している立場でありながら、2021年の初頭にコロナワクチンの接種の是非を決めるときには不安がありました。ワクチンの効果の仕組みが理解でき、十分な臨床研究結果が示されていても、万が一という言葉が頭をよぎります。国内外でワクチンについて専門家が日々熱心に情報提供をしてくださり、最終的に自分も接種することを決めました。コロナワクチンは比較的新しいワクチンで、これから明らかになってくる情報もあると思いますが、私はワクチンを接種する選択をできてよかったと思っています。

このプロセスを経験したことで、改めて厚生労働省の積極的推奨の再開は私達みんパピ！のゴールではなく、寧ろこれからが正念場であると実感しました。今後、HPVワクチンの接種について検討してくださる方は増えると予想されますが、その方達が自信を持って、納得がいくワクチン接種の有無を決めるには一層丁寧な情報発信が必要になります。悩んだ時、不安になった時にみんパピ！のチェックすればすぐに知りたい正確な情報が手に入る、寧ろ、わざわざみんパピ！で調べなくても、自分の周りにワクチンやがんについて自然と学べる機会が溢れている。そんな状況を今回のクラウドファンディングで作っていけたらと考えています。

精一杯頑張って参りますので、これからもみんパピ！をどうぞよろしくお願いいたします！