
寄付総額
目標金額 8,000,000円
- 寄付者
- 1,078人
- 募集終了日
- 2025年8月22日

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- 現在
- 4,166,400円
- 寄付者
- 343人
- 残り
- 20時間
プロジェクト本文
<御礼 長崎大学 学長メッセージ - クラウドファンディング終了に寄せて ->
被爆から80年。
あの日の記憶を未来へつなぐ
継承、そして行動へ
長崎大学は、原子爆弾により甚大な被害を受けた歴史を持つ大学として、その惨禍を忘れず、平和の尊さを次世代へ語り継ぐことを使命としてきました。爆心地に近い長崎医科大学および附属医院(現在の医学部および病院)では多くの学生、教職員、患者の方々が犠牲となり、建物も壊滅的な被害を受けました。
しかし、そのような状況下でも、人々は懸命に命を救い、学びを続け、未来への希望をつなごうとしました。その壮絶な歴史を物語る貴重な資料が、今も大学には残されています。
自らも被爆し血まみれになりながらも、
人命を救おうとした医学生の「血染めの白衣」。
被爆しながらも奇跡的に焼失を免れた
日本最古級※の「紙製人体模型(キュンストレーキ)」。
そして、爆風に耐え、
あの日を静かに物語る「被爆門柱」。
これらは単なる古い物ではありません。当時の人々の苦しみ、葛藤、そして不屈の精神が刻まれた、かけがえのない「記憶の証人」です。
しかし今、これらの貴重な資料は、経年劣化により損傷が進み、このままでは失われかねない危機に瀕しています。被爆から80年が経ち、記憶の風化が懸念される今だからこそ、私たちはこれらの「声なき証言者」を未来永劫守り伝えなければなりません。
このクラウドファンディングは、これらの歴史資料を適切に修復・保存し、平和教育や研究に活用していくためのプロジェクトです。皆様からのご寄附が、被爆の実相と平和への願いを未来へつなぐ大きな力となります。どうか、私たちの活動にご理解とご寄附を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

目次

はじめに:被爆80年、長崎から未来へつなぐ平和への願い
危機:声なき証言者たちが、今、失われようとしています
壮絶な記憶を宿す「血染めの白衣」
奇跡的に残った知の遺産「キュンストレーキ」
あの日を刻む「被爆門柱」
私たちの挑戦:貴重な歴史資料を修復・保存し、未来へ
ご寄付いただく皆様へ
お寄せいただいた応援のメッセージ
税制優遇のご案内
免責事項等
原爆投下から80年。
1945年8月9日、長崎の街に降り注いだ一瞬の閃光は、多くの命を奪い、街を焼き尽くしました。長崎大学の前身である長崎医科大学も甚大な被害を受け、多くの学生、教職員、患者が犠牲となりました。

林 重男氏 撮影 長崎原爆資料館 所蔵
原爆投下後の長崎医科大学と周辺地域の様子
しかし、その壊滅的な状況の中でも、人々は懸命に命を救い、学びを継続し、未来への希望をつないできました。医師たちは自らも被爆しながら負傷者の治療にあたり、教員たちは貴重な学術資料を守るために命を懸けました。
私たち長崎大学は、被爆地にある大学として、この悲惨な歴史と真摯に向き合い、平和の尊さを次世代に伝える重要な使命を担っており、被爆の実相を発信することで、この使命を果たしてきました。
被爆80年という節目の年に、私たちはあらためて「記憶の継承」の重要性に直面しています。戦争を体験した方々が少なくなり、直接体験を語り継ぐことが難しくなる中、西森一正先生の「血染めの白衣」、奇跡的に焼失を免れた「キュンストレーキ」、そして爆風の痕跡を今に伝える「被爆門柱」といった「物言わぬ証人」たちの存在はますます貴重になっています。
しかし、これらの貴重な資料は今、時間の経過による劣化という新たな危機に直面しています。このプロジェクトは、被爆80年という節目に、これらの貴重な資料を適切に保存・修復し、未来の世代に確実に引き継いでいくための取り組みです。それは単に「モノ」を残すだけではなく、そこに込められた想いや記憶、そして平和への願いを未来につなぐ挑戦でもあります。
被爆地・長崎から世界へ。過去から未来へ。 私たちは、平和の尊さを語り継ぐ責任を果たしてまいります。

時は静かに、しかし確実に過ぎていきます。被爆から80年という歳月は、街の復興をもたらした一方で、あの日の記憶を語り継ぐ人々の声を少しずつ小さくしています。そして今、原爆の惨禍を物語る貴重な資料「声なき証言者たち」までもが、時間の風化に晒されています。
長崎大学が守り続けてきた三つの貴重な被爆資料「血染めの白衣、キュンストレーキ、被爆門柱」は、いずれも経年劣化による危機的状況にあります。カビの発生、繊維の劣化、亀裂の拡大。適切な保存処置を施さなければ、これらはやがて私たちの前から姿を消してしまうでしょう。

これらの資料が持つ語り部としての価値はかけがえのないものです。私たちは今、これらの貴重な遺産を守るための行動を起こさなければなりません。
01|壮絶な記憶を宿す「血染めの白衣」
西森一正先生は、原爆投下当時、卒業を1ヶ月後に控えた長崎医科大学(現在の長崎大学医学部)の学生でした。爆心から約700mの附属医院3階の外来診察室で臨床実習中に被爆し、こなごなになったガラス片を体の約30か所に受け負傷しました。
この白衣はその時に着ていたものです。自らも被爆し血まみれになりながら、人命を救おうとしました。血痕で染まり、原爆被害の生々しさと献身的な行動を今に伝える貴重な資料となっています。
西森先生の当時の状況は長崎大学原爆後障害研究所のアーカイブに記録されています。現在、この白衣には深刻なカビの発生が確認されています。特に現在のハンガーで吊るした展示・保管は繊維の劣化を加速させており、このままでは貴重な被爆資料が失われてしまうおそれがあります。
さらに特筆すべきは、この白衣のボタンが貝殻製であり、被曝した放射線量を測定できる特性を持っていたことです。そのため、研究機関に提供された際にボタンが取り外され、現在は欠損している状態です。これは被爆資料としての学術的価値を示す重要な事実です。

西森先生の白衣は、「原爆により自ら重症を負った経験から、その後の被爆者研究、そして被爆者支援行政に尽力、貢献された西森先生の大事な遺品であり、その負傷の様子の証拠」です。この白衣が長く保存されてきたのは、西森先生のお母様が大切に保管してこられたからこそであり、資料保管の意義を再認識させてくれます。
02|奇跡的に残った知の遺産「キュンストレーキ」
キュンストレーキ──それは、ただの人体模型ではありません。
長崎大学医学部の創基者であるオランダの軍医ポンペ・ファン・メールデルフォールトが、1860年に日本に初めてもたらした紙製の人体解剖模型、キュンストレーキ。解剖学がまだ一般的ではなかった時代に、学生たちが人体の仕組みを視覚的に学ぶための画期的な教材でした。

ポンペ ファン メールデルフォールト 1829-1908、在日期間1857-1862
教材としての役目を終えた後も、キュンストレーキは長らく解剖学教室の標本室で大切に保管されてきました。

やがて時代は進み、太平洋戦争末期のある日、当時の解剖学教室助教授だった佐藤純一郎氏が、この模型を鉄筋コンクリート造りの図書館書庫に避難させました。これが功を奏し、1945年8月9日、長崎に原爆が投下された際にもキュンストレーキは奇跡的に焼失を免れたのです。
爆心地からわずか550mの距離で、猛烈な熱風と爆風に晒されながらも、紙製にも関わらず焼失を免れたキュンストレーキ。これは、図書館の書庫が数少ない鉄筋コンクリート造りだったこと、佐藤助教授が当日長崎を離れていたために被爆を免れ、後に模型を回収できたことなど、いくつもの偶然と奇跡が重なった結果でした。

米国陸軍病理学研究所返還写真 長崎原爆資料館 所蔵
現在、日本に現存する同型のキュンストレーキはわずか4体。中でも、長崎大学に残るこの1体は、わが国最古のキュンストレーキであり、原爆を経験した世界で唯一の人体模型です。被爆により右半身だけになりながらも165年の時を超えて今なお自立する姿は、原爆の悲惨さと平和の大切さを語りかけてくれているように思います。
学術的には、近代医学教育の出発点を示す第一級の資料。文化財としては、戦争と平和の記憶を語り継ぐ証人。そして何より、学生・教員・地域の人々の想いが積み重なった、長崎大学の精神的なシンボルでもあります。
現在、キュンストレーキは医学図書館の免震台の上にガラスケースで保護され、慎重に展示されています。本体は紙粘土でできた繊細な構造で、金属製の三脚台の上に立っていますが、年月の経過や原爆の影響により、無数の亀裂が確認されています。
特に深刻なのは支柱との接合部、いわゆる「足首」。ここには大きな縦割れがあり、放置すれば崩れてしまう危険もあります。

この貴重な姿を未来に残すため、現在は「修復」と「補強」を計画中です。表面の汚れや埃を取り除き、劣化した部分を補修するとともに、X線などで内部の構造を調べ、崩壊を防ぐための対策を講じる予定です。
キュンストレーキは、長崎大学の歴史そのものです。創基者であるポンペ、佐藤助教授、図書館職員、そして多くの人々の想いと奇跡によって、今も存在しています。この歴史を未来へと繋ぐために、適切に管理していくことは、私たちに託された大切な使命であると考えています。
医学と私たちの生活は切っても切り離せません。だからこそ、医学を学ぶ学生はもちろん、医療を受けるすべての人たちに、キュンストレーキの存在を知ってもらい、命の尊さや平和の大切さを伝えていきたいと考えています。
03|あの日を刻む「被爆門柱」
爆心地から約500メートル、長崎大学医学部の構内に静かに佇む「被爆門柱」。これは旧長崎医科大学の「通用門」として、かつて多くの医師や学生が行き交った歴史的な遺構です。
1945年8月9日、原爆投下により長崎医科大学は壊滅的な被害を受け、多くの医師や学生、患者が命を落としました。この通用門も爆風によって崩壊し、長い間土に埋もれていましたが、近年の構内法面工事中に偶然発見されました。

発掘された門柱には、原爆の爪痕がそのまま残されています。熱線による焼け焦げ、爆風による傾き、そして76年以上の時を経た風化の痕跡。これらはすべて、あの日の惨禍を物語る「声なき証言者」です。
しかし、発見されて以来、風雨や経年劣化により、門柱の状態は徐々に悪化しています。コンクリート部分の剥離や亀裂が進行しており、このままでは貴重な被爆遺構が失われてしまう危険性があります。
この門柱は単なる建造物ではありません。そこには、被爆直後の混乱の中で懸命に医療に当たった人々、命を救おうとした人々、そして未来に平和を願った人々の記憶と想いが刻まれています。
長崎大学医学部の周辺には、「片足鳥居」や「旧医科大学の門柱」など、他の被爆遺構も現存し、全国の小中学生が修学旅行で訪れる平和学習の場となっています。
この通用門も将来的には、こうした見学ルートに組み入れ、原爆と医療、そして再生の歴史を学べる新たなスポットとして、修学旅行や平和教育に活用していく計画です。
今回の保存プロジェクトでは、専門家による現状調査を行い、適切な保存処置を施すとともに、見学者に門柱の歴史的背景や意義を伝える説明パネルを設置する予定です。また、安全に見学できるよう、周辺環境の整備も行うことを想定しております。
被爆から80年。直接体験を語れる方々が少なくなる中、「血染めの白衣・キュンストレーキ・被爆門柱」といった「声なき証言者」の存在はますます重要になっています。
これらの貴重な資料は、単なる「過去の遺物」ではありません。西森一正先生の壮絶な被爆体験、紙製人体模型を守り抜いた先人たちの知恵と勇気、そして原爆の惨禍を乗り越えて再建された大学の歴史——それらすべてが込められた「記憶の器」なのです。
しかし、時間の経過とともに、これらの貴重な資料は確実に劣化しています。カビの発生、繊維の劣化、亀裂の拡大。適切な保存処置を施さなければ、いずれ失われてしまう危険性があります。
私たちは、被爆80周年という節目の年に、これらの貴重な資料を適切に保存し、次の世代へと確実に引き継ぐプロジェクトを立ち上げました。専門家の知見を結集し、最適な保存・修復方法を検討し、実行していきます。
◆専門家による現状調査と保存修復処置
◆カビの除去と繊維の劣化防止
◆最適な展示・保存環境の整備
◆資料としての価値を損なわない修復方針の策定
今回計画している「調査保存」では、カビの除去や損傷状態の確認と必要に応じた対処を行いますが、必要以上な加工により原型を失わないよう配慮します。その上で今後の劣化を防ぐ適切な保管・展示方法を確立し、この貴重な被爆資料を後世に残していきます。
◆専門家による修復作業
◆特に脆弱な「足首」部分の補強
◆安定した環境での保存体制の確立
◆デジタルアーカイブ化による記録保存
この貴重な姿を未来に残すため、「修復」と「補強」を計画しています。表面の汚れやカビを取り除き、劣化した部分を補修するとともに、X線などで内部の構造を調べ、崩壊を防ぐための対策を講じる予定です。
◆安全な状態での保存措置
◆説明パネルの設置
◆見学ルート整備への協力
これらの活動は、単なる物理的な資料保存にとどまりません。被爆80年という節目に、これらの「声なき証言者」を適切に保存し、教育・研究・平和学習に活用することで、被爆の記憶を風化させず、平和の尊さを次世代に伝えていくための重要な取り組みです。
しかし、本プロジェクトには「資金」という大きな壁が立ちはだかります。
長崎大学では、これらの貴重資料を活用し、医学教育や社会貢献等のイベントを実施しています。こういった教育・研究活動にかかる人材育成の費用は国や大学の予算から捻出しておりますが、資料の保存や環境整備までは十分な予算の確保ができておりません。
将来的に大学の中で費用を確保していくことも検討しておりますが、これらの被爆資料には時間があり
ません。また、被爆80周年のタイミングにおいて、長崎大学にこういった貴重な歴史資料が存在していることを多くの方に知ってもらい、そして被爆90、100周年と次の世代へ繋いでいくために、皆様と協力した形でのプロジェクトとしております。
|第一目標金額800万円の内訳
・血染めの白衣:現状調査、最適な保存修復処置、劣化を防ぐ展示ケースの製作
・キュンストレーキ:専門家による修復作業、安定した環境での保存、デジタルアーカイブ化の検討
・被爆門柱:安全な状態での保存措置、説明パネルの設置、見学ルート整備への協力
|第二目標金額1000万円の内訳
・ 血染めの白衣:保管用ケースの購入、安定的な保管にかかる電気代相当
・キュンストレーキ:調査結果を踏まえ必要な補強作業(足首を中心)、安定的な保管にかかる電気代相当
|実施スケジュール
2027年8月末までに実施します。


永安 武
長崎大学長
2025年、被爆から80年という大きな節目を迎えます。
私自身、長崎大学医学部で学び、長年にわたり外科医として臨床の現場に立ってきました。その歩みの中で、命の重みと向き合い続けてきた者として、長崎が経験した惨禍と、その中から紡がれてきた平和への願いを、次の世代へと確かに伝えていく責任を感じています。
長崎大学には、被爆の現実を今に伝える多くの貴重な資料が受け継がれています。これらは、長崎で起きたことを決して風化させないための「生きた証言」であり、平和を願うすべての人にとってかけがえのない財産です。しかしながら、これらの貴重な資料は老朽化が進んでおり、適切な保存と公開のためには、専門的な修復作業と恒久的な保存に向けた取り組みが不可欠です。
そこで長崎大学では、資料の保存と継承、そしてより多くの方々に被爆の現実を伝えていくためのクラウドファンディングを立ち上げました。未来の世代に確かな「記憶」を手渡すために。そして長崎大学から平和のメッセージを世界へ届け続けるために。
皆さまの温かいご支援を、心よりお願い申し上げます。

西田 教行
研究・戦略企画担当理事
今、世界はますますグローバル化し、モノ、ヒト、情報、そして病原体が容易に飛び交
い広がっていく時代に入っています。一方で、さまざまな社会の分断が深刻化・表面化す
るという不安定な時代の中で、抑圧されてきた人々の怒りが戦争や紛争、殺し合いへと向
かっており、核の使用、原発への攻撃が現実のリスクとしてクローズアップされ語られて
います。
今年、長崎は原爆被爆から80年目を迎え、当時記憶を直接語ることのできる被爆者が減
っていく中、我々はどう記憶を繋いでいくのかが最重要テーマであります。被爆遺構の医
科大門柱や被爆遺物のキュンストレーキなどの実物を見た時に感じるあの言葉ならない衝
撃を「物言わぬ静かな証言者の力」として見直し、保存に取り組むことになりました。皆
様のご理解ご協力を切にお願いいたします。

池松 和哉
医学部長
世界がグローバル化しつつも、分断が深まり、戦争や核のリスクが現実化する不安定な時代を迎えています。
今年、長崎は被爆から80年という大きな節目を迎えますが、被爆体験を直接語れる方が減り続けています。その中で、記憶をどう繋ぐかが最重要課題です。
長崎大学には多くの被爆遺構や遺物が受け継がれていますが、これらも時の流れに逆らえず風化が進んでおり、適切な保存と修復が必要です。こうした貴重な「静かなる証人」を守り、平和の願いを次世代に伝えるため、クラウドファンディングを立ち上げました。
未来に確かな「記憶」を手渡すために、皆さまのご理解とご支援を心よりお願い申し上げます。

浜田 久之
附属図書館長
<師への思い>
165年間、長崎の地で自分の足で立ち続けている師がいます。
その師は、キュンストレーキという学習教材です。キュンストレーキは、江戸末期に輸入された解剖模型で、多くの医学を志す若者がこれで学びました。
1945年8月9日、原爆投下の中でも紙製のキュンストレーキは、図書館の書庫の2階で焼失せずに助かりました。まさに奇跡的なことと思われます。その日、図書館員6名を含む約900名の大学の学生や職員の皆さんが犠牲になりました。決して忘れることができない、忘れてはいけないあの日の長崎をキュンストレーキは生き抜き、私たちに今語りかけています。
平和で有ることがいかに困難なことか、ありがたいことか、を。
キュンストレーキをはじめ、長崎大学の原爆遺構を、平和を教えてくれる師として、私たちはしっかりと保存し、次の世代へ伝えたいと思っております。

有馬 和彦
医学部教員
長崎大学医学部の卒業生として、そして未来の医師を育てる教育者として、「被爆80年。被爆の記憶を未来へ。」というクラウドファンディングの取り組みに深く共感し、心から応援いたします。被爆地・長崎に根ざす医学教育は、単なる知識や技術の習得にとどまらず、命の尊厳と平和の大切さを学ぶ場でもあります。被爆の記録や資料は、単なる過去の記録ではなく、医療者としての倫理観や人間性を育む貴重な教育資源であり、未来への継承でもあります。
私たち教育者には、次世代の医師たちが、命に向き合う責任とともに、平和を希求する心を持って社会に羽ばたいていけるよう導く責任があります。長崎大学が保有する歴史資料の保存と活用は、その責任を果たすための大切な一歩であり、未来への贈り物です。この取り組みが多くの方々の共感と支援を得て、記憶の継承と平和の実現に寄与することを、心より願っております。

井上 琢治 様
長崎原爆資料館長
今年は被爆から80年の節目の年です。被爆者の高齢化が進むにつれ、被爆体験を語れる方が年々少なくなっています。
この現実を前に、物言わぬ語り部として、被爆の記憶を伝える被爆資料等の役割はますます高まっていますが、年月の経過とともに劣化が進む資料を適切に修復・保存し、未来へと繋いでいくうえでは、多くの皆様のご理解とご協力が大きな支えになります。
長崎大学に残る「血染めの白衣」や「紙製人体模型(キュンストレーキ)」、「被爆門柱」は、原爆の脅威と平和の尊さを今に伝える貴重な歴史資料です。多くの皆様がこのプロジェクトの趣旨に賛同し、支援の輪が大きく広がることを心から願っています。

朝長 万左男 様
長崎医学同窓会会長、長崎大学名誉教授(原爆後障害研究所)
人類史において、核兵器がはじめて作られ、戦争において使用され、想像を絶する人的、物的被害を与えました。長崎医科大学は世界で唯一の被爆医学校です。
日本で最古の医学校として1857年、幕府の井伊直弼大老の認可をうけた小島養生所が、教材としてオランダから入手したキュンストレーキは、当時もっとも精巧な紙製の人体解剖標本でした。幕末から明治、大正、昭和の医学生が使用していました。奇跡的に原爆で焼失せず、部分損壊にとどまり、80年の年月を経て、今なお自立し平和を繋ぐ貴重な証言者となっています。しかし、経年による劣化が進んでおり、その補強と保存処置が必要となっています。原爆の劫火の中を生き延びたこの貴重な資料を、これからの医学教育の現場で活躍できるものとして後世に残していきましょう。
◎税制上の優遇措置
国立大学法人長崎大学(長崎大学西遊基金)へのご寄附に対しましては、税制上の優遇措置が適用されます。本学が発行する「寄附金領収書」を添えて確定申告を行うことにより、税制上の優遇措置を受けることができます。
寄附金領収書の発行日とお手元に郵送される予定月
寄附金領収書の発行日は、原則として本クラウドファンディングの募集終了日(2025年8月)以降、READYFOR株式会社より長崎大学に寄附金が入金されたのを確認後、2025年10月10日頃の日付で発行されます。郵送しお手元に届くのは、2025年11月下旬頃を予定しております。
【個人からのご寄附】
①所得税の寄附金控除
所得控除制度
(寄附金額 - 2,000円)を課税所得金額から控除
※控除を受けられる寄附金額は、総所得金額等の40%が上限となります。
②個人住民税(県民税・市町民税)の寄附金税額控除
お住まいの都道府県・市区町村が、条例により長崎大学を寄附金控除の対象法人として指定している場合、個人住民税の寄附金控除(税額控除)の対象となります。
個人住民税税額控除
個人県民税 (寄附金額 - 2,000円)× 4%を住民税額から控除
個人市町村民税 (寄附金額 - 2,000円)× 6%を住民税額から控除
※控除を受けられる寄附金額は、総所得金額等の30%が上限となります。
【法人からのご寄附】
法人税法第37条第3項第2号により全額損金として算入できます。
▽ご寄附の前に、利用規約を必ずご一読ください。
▽ご寄附確定後の返金やキャンセルは、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。
▽寄附金領収書の名義・発送先は、原則としてご寄附時に入力したお届け先の宛名と住所となります。クラウドファンディング達成後(ご寄附確定後)は、ご寄附時にご回答いただく寄附方法・住所・宛名・電話番号・質問項目等への回答内容はご寄附確定後、変更できませんのでご注意ください。達成後は個別にご連絡いただかない限り、原則としてご寄附時に入力いただいた宛名と住所に寄附金受領証明書(領収書)をお送りさせていただくことになりますのでお間違いのないようご注意ください。(クラウドファンディング達成前の変更方法はこちらをご覧ください。)
▽ご寄附完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。
▽ご寄附に関するご質問はこちらをご覧ください。
|ギフトについてのご留意事項
※本プロジェクトのギフトのうち、【お名前掲載】に関するギフトの条件詳細については、こちらのページの「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。
多くの方に「知って」「見てもらう」ために。未来へつなぐ第三目標へ
皆さまの温かなご支援により、クラウドファンディングは第2目標の1,000万円を達成することができました。
心より感謝申し上げます。
全国から寄せられた数々の応援、誠にありがとうございます。
私たちの想定を超える大きな反響とともに、多くの方から励ましや共感のメッセージをいただいています。
その一つひとつの声に耳を傾ける中で、私たちは改めて「このプロジェクトの真の意義」を考えさせられました。
私たちの目指すゴールは、ただ資料を修復・保存するだけではありません。
それを、多くの人に「知ってもらうこと」「実際に見てもらうこと」もまた、非常に大切なことであろうと考えています。
長崎大学では、被爆80年を迎える今年の取り組みを「行動と継承」というテーマで展開しています。
被爆の記憶を「自分ごと」として捉え、未来を担う世代が平和について考えるきっかけをつくること。そのための環境づくりに、皆さまと一緒に挑戦したいと考えています。
|次なる挑戦へ
私たちは新たに、第3目標金額(3,000万円)に向けて準備を進めたいと思います。「修復・保存」から一歩踏み出した「発信」の取り組みを本格化させ、見てもらうこと、知ってもらうこと、を想定した以下の環境整備等を実施したいと思います。
- 修復を終えた資料を多くの方に見てもらえる環境
- 学生や児童・生徒の平和学習に活用できる見学環境
- 各資料等の広報・情報発信活動の充実
画像をタップで拡大
|ご支援は、平和のバトンを未来へつなぐ力です
被爆から80年。記憶の風化が進む今だからこそ、ひとつひとつの資料が語る「声なき証言」を、確かなかたちで未来に残さなければなりません。この挑戦は、大学だけのものではなく、皆さま一人ひとりの想いとともに、「過去を学び、未来を築く」大切な歩みです。
どうか引き続きのご支援とご協力を、心よりお願い申し上げます。
2025年6月25日(水)追記
大変ありがたいことに、開始初日より、たくさんのメディアより本クラウドファンディングの情報を発信いただいております。動画もございますので、以下のバナーよりご覧ください。
- プロジェクト実行責任者:
- 国立大学法人 長崎大学
- プロジェクト実施完了日:
- 2027年8月31日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
長崎大学が保有する歴史的被爆資料(キュンストレーキ・血染めの白衣・旧通用門)の修復および保存、ならびに資料の劣化防止措置や保管環境の改善、基盤整備に活用します。
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ギフト
5,000円+システム利用料
5,000円のご寄附の場合
●寄附金領収書 ※1
●お礼のメッセージ
●長崎大学西遊基金HPにお名前掲載(ご希望制)
●活動報告書(PDF)
※1 寄附金領収書は、READYFOR株式会社を通じて長崎大学に入金される2025年10月10日頃の日付で発行し、2025年11月末までに発送する予定です。なお、宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前となります。
▽累計で 10 万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し本学事務局に掲示します。累計額は、本クラウドファンディングでのご寄附を含めた、本学西遊基金へのこれまでのご寄附総額です。西遊基金の詳細については、ホームページをご覧ください。(http://www.nukikin.jimu.nagasaki-u.ac.jp)
- 申込数
- 394
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年11月
10,000円+システム利用料
10,000円のご寄附の場合
●寄附金領収書 ※1
●お礼のメッセージ
●長崎大学西遊基金HPにお名前掲載(ご希望制)
●活動報告書(PDF)
※1 寄附金領収書は、READYFOR株式会社を通じて長崎大学に入金される2025年10月10日頃の日付で発行し、2025年11月末までに発送する予定です。なお、宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前となります。
▽累計で 10 万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し本学事務局に掲示します。累計額は、本クラウドファンディングでのご寄附を含めた、本学西遊基金へのこれまでのご寄附総額です。西遊基金の詳細については、ホームページをご覧ください。(http://www.nukikin.jimu.nagasaki-u.ac.jp)
- 申込数
- 449
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2027年8月
5,000円+システム利用料
5,000円のご寄附の場合
●寄附金領収書 ※1
●お礼のメッセージ
●長崎大学西遊基金HPにお名前掲載(ご希望制)
●活動報告書(PDF)
※1 寄附金領収書は、READYFOR株式会社を通じて長崎大学に入金される2025年10月10日頃の日付で発行し、2025年11月末までに発送する予定です。なお、宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前となります。
▽累計で 10 万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し本学事務局に掲示します。累計額は、本クラウドファンディングでのご寄附を含めた、本学西遊基金へのこれまでのご寄附総額です。西遊基金の詳細については、ホームページをご覧ください。(http://www.nukikin.jimu.nagasaki-u.ac.jp)
- 申込数
- 394
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年11月
10,000円+システム利用料
10,000円のご寄附の場合
●寄附金領収書 ※1
●お礼のメッセージ
●長崎大学西遊基金HPにお名前掲載(ご希望制)
●活動報告書(PDF)
※1 寄附金領収書は、READYFOR株式会社を通じて長崎大学に入金される2025年10月10日頃の日付で発行し、2025年11月末までに発送する予定です。なお、宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前となります。
▽累計で 10 万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し本学事務局に掲示します。累計額は、本クラウドファンディングでのご寄附を含めた、本学西遊基金へのこれまでのご寄附総額です。西遊基金の詳細については、ホームページをご覧ください。(http://www.nukikin.jimu.nagasaki-u.ac.jp)
- 申込数
- 449
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2027年8月



















