見送ること

多頭飼育崩壊現場のレスキューから丸5年が経ち、実年齢は不明にしても猫たちの毎日の様子を見れば、高齢化の波が押し寄せている気配がします…
最近では、フードの質が向上していることもあり、TVのCMでは『20年以上元気に暮らす…』などと謳っているけれど、やはり出自や環境によるところが大きいです…
元々、アメリカンショートヘアとロシアンブルーの雌雄から始まったこの多頭飼育崩壊現場ですが、どちらの子も血統書付きの子だったそうです。『純血種は雑種に比べて弱い』とも言われていますが、それは徹底的に検査をしても治らない下痢を何年も患い、ガリガリに痩せた状態の子を見て実感しています。
療養食やサプリ、受診をして投薬、と力を尽くしてもどうしても改善されない状態が何年も続いているのです…
現在、多頭飼育崩壊現場からの子は28頭。トイレ掃除の時に便の状態を確認していますが、最近ではそこまで酷い下痢の子はいなかったのですが…
先日から多頭飼育崩壊現場の子たちのお部屋の中で、脱毛が目立つようになっていた『ちゃこちゃん』
痒みがあるようで、爪で引っ掻いた様子で、赤く血が滲んでいました。獣医師は『蚊に刺されたことによる痒みからの皮膚炎』との
診断でした。軟膏のみ処方されていたので、塗って様子をみていました。それがこの2.3日食欲不振が続き、栄養食を与えるためにケージで様子を見ていたところ、昨日からぐったりとして…朝になったら受診しよう…と思っていたのですが、朝を待たずに亡くなっていました…

何年経とうが見送ることにはいつまでたっても慣れません…今保護している子たち、譲渡ができなければ終生保護となり、このシェルターから見送ることになります…
保護を依頼する方は、どんな子も簡単に譲渡ができると思っていらっしゃる方が圧倒的に多く、最悪のシナリオは想定外…そして簡単に保護を口にされ、生活費などは助成金などで賄える、と思ってらっしゃる方が大多数です。いえいえ、なんの助成も補助もありません！そして医療費も万が一の時の火葬代も掛かるのです…
そしてそのお話をすると、『じゃ見捨てろ、ということですね？』と語気を荒らげられる…そして団体に投げれば後は知らん…私は助けてやったんだから！という自己満足、です😭
差し出され、置いて行かれた子を私たちは遺棄するわけにはいかない。そしてどんどん収容頭数は増え、なんとか毎日回すことだけを考えています…
この窮状を知って手を差し伸べてくださる方もいらっしゃいますので、100%手出しではないにしても、団体で抱えているのはすでに150頭に届きそうな数です。悲惨さを前面に出して声高に訴えるのは、猫たちにとってイメージが良くないので差し控えますが、命を繋いだだけでは解決にならないのも現実です。
今回のクラウドファンディングもこの活動を今後も長く円滑に続けていくために必要な事です。どうか皆様お力をお貸しください！