『夢』をもらいました

Ｔ君は、私が14年前就職した頃に、岡崎平和学園にやってきました。
幼稚園の年中で、少し自信なさげの子でした。運動が大好きで、よく一緒にサッカーやソフトボールをしました。遊びのレベルではなく、本気で勝負しました。

この子にも「夢」をもらいました…

高校生になり、甲子園を目指して硬式野球部で頑張っていました。2年生の時、甲子園予選愛知大会の舞台に立つことができました。その姿を見た時のうれしさは今でも忘れません。震える思いで応援しました。

3年生になり、最後の夏と意気込んでいましたが…ケガ等が原因で甲子園予選の舞台に立つことができませんでした。
そのとき「すいません…」と涙を流しながら謝ってきた時、「そんなことない…夢をくれてありがとう…」と私も涙ながらに伝えたのを覚えています。

児童養護施設で働いていると、こんな素敵な出来事に出会うことができます。
当然、苦労もありますが、それを乗り越えて、子どもたちと分かちあえる瞬間は、言葉では言い表すことができません。

4月から大手自動車関連会社で働いています。
時々、休みの日に顔を出して、子どもたちや職員と一緒にグランドでサッカーをしていきます。(先日、サッカーをした時の写真をアップしてあります)
帰り際に「大変だけど、仕事を頑張っています！」という…この一言に救われます。

Ｔ君を見ていると、これまで彼が歩んできた道のりに感動の思いと…

我々の仕事は、
『子どもと共に困難を乗り越えて、希望を育てること』
そして、『虐待や貧困の負の連鎖を断ち切ること』であると胸を張って言うことができます。

クラウドファンディングを通して、たくさんの方との出会いがあり、子どもたちの姿や児童養護施設の役割に共感し、あたたかな思いをいただいています。
この引越し大作戦を、皆様の思いに応えられるように、最後まで頑張ります！

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児童養護施設　岡崎平和学園
施設長　小笠原寛
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