妄想から生まれるもの

私たちが住む世界は初めから決まっているものだけで構成されていません。私たちの強い欲求が世界を生み出しています。

『三国志』で出てくる「天下三分の計」など、まさにそうです。『蒼天航路』を読んでいると、実に面白いです。劉備が叫んだそのアイディアに皆が仰天し、驚きました。

当時の人々は、天子はひとり、天下はひとつと思い込んでいました。そんなことは考えたこともない荒唐無稽なものでした。しかし、そのアイディアの妙に気づいた人たちの思いによって、それは現実となっていきました。

新しい世界を生み出すきっかけはいつも妄想です。そして、妄想を現実にする力が働き、妄想は現実となっていくのです。

私は、チタンと伝統建築の融合した未来を夢想しています。それは一休寺の境内修繕という小さいもので終わらないとも考えています。だからこそ、このプロジェクトをクラウドファンディングで行っています。多くの人を巻き込み、こんな可能性があるんじゃないかと信じられるようになることで、この妄想を現実にできるはずです。

私は多くの人をいかにして巻き込めるかが、このプロジェクトの鍵です。

単なるギブ＆テイクではありません。ギブの連鎖が大きな循環を生み、とんでもない力を生み出します。以前、あるところに協力を仰いだことがありましたが、あなたの金儲けのためにこちらの情報は使わせることは出来ないと言われました。

反論すると、「私はただテイカー、与えてもらおうとだけで考えてはいません。前回もいただいたご支援も未来への投資と考え、映像制作を含め広報活動に取り組んできました。」

一つのゴールがあるとすれば、私の大好きな日本が未来にさらに羽ばたけるようになることだけです。それこそが私の中で法灯をつなぐことだと考えています。