支援総額
目標金額 2,000,000円
- 支援者
- 183人
- 募集終了日
- 2025年8月29日
【レポート】新曲課題作曲者の根岸さんとセミファイナリストの交流会を実施しました
8月19日に行われた特級のセミファイナルでは、6名のコンテスタントたちが新曲課題「第三法則の庭」を演奏。作曲者の根岸宏輔さんとの事前打ち合わせを経たセミファイナリストたちが、それぞれに表現を深めて舞台に立ちました。
そして今回は、終演後に作曲者の根岸宏輔さん、監修者の片山柊さんと、セミファイナリスト6名による交流会を実施しました。
自身の演奏に、作曲者自身からフィードバックをもらえるという、なんとも貴重な場。また、演奏者からも、それぞれの感想や思いを語っていただきました。
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司会:まずは本日を振り返って、根岸先生と片山先生から一言ずつお願いいたします。
根岸宏輔さん(以下敬称略)
楽譜を渡してから三週間でこんなにも音楽的になるんだなというのが率直な感想で、こんなに早く音楽が成長していくというのを久々に目の当たりにし、本当に感動しました。
今日は皆さんが誰一人として同じような演奏をしていなかったことが素晴らしかったです。
現代音楽というのは色々と厳格にしたがる傾向があり、作曲家は自分の理想を細かく書くことが多いので、うまい演奏家でもそこに縛られすぎてしまうことがよくあります。
でも今日は全員、みなさんそれぞれの言語で表現しているのがありありと伝わって、「なんて素晴らしい演奏家なんだろう」と6回感じました。
片山柊さん(以下敬称略)
私が出たころは、三次予選がなく、室内楽課題や新曲課題もありませんでした。みなさんは想像できないほど大変な課題にタフに向き合って、とても成長されたこととと思います。
今回の新曲に関して、根岸さんが仰っていたように、それぞれ皆さんが異なった解釈や表現をしていたのを感じました。響きの味わいがある作品なので、それを楽しめたか、そうじゃなかったか、ということはそれぞれに思う部分もありましたが、みなさんそれぞれの演奏をとても楽しませていただきました。
司会:ありがとうございました。
それでは、演奏されたみなさんにお一人ずつ、作品の印象や、今日の感想を伺ってみたいと思います。また、根岸先生から、コメントや個々の演奏についてフィードバックをお願いできますと幸いです。
加藤 皓介さん:素晴らしい作品をありがとうございました。
素直にとてもきれいな曲だと感じられて、楽しみながら練習することができました。ぶつかりのある部分も含めて、美しかったです。
根岸:ものすごく芯があってパッションを感じる演奏でした。
自分の作品は良くも悪くもぼやけたような印象になることも多いですが、演奏に不安がなく、音の核を見つけて届けることができている演奏だと感じながら聴きました。
一回目でこれを提示してくれたのが、非常に良かったと思います。
稲沢 朋華さん:現代曲は、圧倒されたまま終わってしまう印象があり、正直なところこれまで避けてきました。
ただ、ミーティングで先生がおっしゃっていた、「現代音楽とはいえ、美しい音楽であるべきだと思う」という言葉を聞き、普段の曲に取り組むように自然に考えるようになり、苦手意識がだんだんとなくなっていきました。
美しい響きを探したい、という思いで演奏を続けるうちに、耳が良くなったんじゃないかな?と感じています。
根岸:現代音楽の文脈の中では、やや伝統的に響くことがあるかもしれませんが、おっしゃる通り、「美しい」をずっと求めています。美しいと思われるかどうかは別として、自分の中ではぶつかりや激しさも含め「美しい」と思って紡いでいます。
(稲沢さんは、)楽譜に書いてあるものが何を求めているのか、というのをすごくわかっている演奏で、作曲家が求めている音を出せているんじゃないかと感じました。
自分が当初書いたときに思い描いていた音楽がそのまま立ち上がってきたような印象を受けました。
撮影:木川宗一郎
仁宮 花歌さん:作品自体も、「第三法則」という言葉も最初はなかなか捉えられませんでしたが、「境目」や「調和」といった先生からのメッセージを考えながら取りくみました。
自分なりにいろいろと探しながら、楽しんで演奏できたかなと思っています。とても勉強になりました。
根岸:こちらこそ、演奏を聴いてとても勉強になりました。
自分はドビュッシーなど近代の作品から発想することも多いので、(ドビュッシーを含んでいた仁宮さんの)プログラム全体が自然なまとまりを持って構成されていたように感じました。
自分の作品だけを取り出しても、そこに音があるから弾いているというようなすごく自然な演奏で、感動しながら聴きました。
司会:先生、皆さん、ありがとうございます。
前半三人の演奏について、片山先生はいかがでしたか。
片山:演奏そのものの個性はもちろんですが、プログラムのどこで弾くかによって作品の色合いも変わってくるので、そういったことにも考えをめぐらせながら取り組んでいらっしゃって、とても面白かったです。
司会:ありがとうございます。
それでは後半の3名からも同じようにコメントをいただき、先生からフィードバックをお願いできればと思います。
津野 絢音さん:最初に出会ったときから、自分の好きなテイストの曲だと感じていました。
今日の演奏に悔しさもありますが、実際にホールで弾いてみると、空間に広がる音や響きの美しさを強く実感しました。
根岸:実は大学院の頃にデュティユーの分析をしておりまして…。今日はそんなデュティユーと並べて自分の作品を演奏してもらえてとてもよかったです。
プログラムの中にあったラフマニノフは自分の作品と対極にあるようなイメージですが、50分のプログラムの中でそれが素晴らしい形で共存していて、最後まで飽きずに演奏を聴くことができました。
撮影:木川宗一郎
金﨑 瑞希さん:私も、現代作品は、譜読みに苦労するということもあり避けていました。
今回は、根岸さんの作品についてのコメントで、「庭」という言葉に演奏者が自由に動くイメージ、音遊びのイメージがあるということを拝見し、悩みながらも音で遊ぶことを意識して演奏してきました。
練習中は書いてあることをやろうという思いがありましたが、今日は実際にホールで演奏して、音で遊ぶ、音を楽しむということを実感できた気がします。
根岸:演奏を聴いてまずは、とても上品な音を出す方だなと感じました。
今回の作品は繊細な部分の多い曲で、激しい部分も含め、無秩序ではないと思っているのですが、そうした作品の繊細さを存分に表現されていたと思います。
全体に耳の良さを感じられる演奏で、色彩感、移り変わりの微妙な温度の変化を捉えているような印象でした。
高見 真智人さん:自由に演奏してよいと言われても、書いてある約束も色々とあり、どこを自由に弾くべきか迷いながら取り組んでいましたが、やっていくうちに「ここに自由さがあるな」と感じ始めることができました。
自分は現代曲も好きなので、今後も色々と演奏させていただけるととても嬉しいです。
根岸:正直、言うことがない、という感じです。
誰が聴いても自分の色に染められる、つまりその人にしかできないことをしている、というのは、やっぱり表現者として一番大事なことだと思います。
音楽の余白の中に演奏者の個性が取り込まれている、自分の言葉で翻訳しているような印象を受け、「人間が音楽をやっている意味」を感じることのできる演奏でした。
司会:ありがとうございます。
片山先生から後半の方々へコメントをお願いします。
片山:ベートーヴェンやショパンなど、こう聴くべき、こう解釈すべきという要素がある作品ではなく、自分のこれまでの蓄積の中で解釈しながらも、まっさらな中から何かを見つけていくという経験は非常に有意義だと思います。
新しい曲に取り組む楽しさ、重要なプロセスを経験できたのかなと思います。
司会:ありがとうございました。
皆さんそれぞれの発見や成長が、今日のインタビュー、そして演奏からも感じられ、聴いているこちらは6回分、どんどんと作品を好きになっていきました。
素晴らしい作品と、素晴らしい演奏家の皆様にあらためて感謝申し上げます。
本日はありがとうございました。
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根岸さんの新曲課題「第三法則の庭」を6名が演奏したセミファイナルの模様は、ピティナ公式チャンネルでのアーカイブが残っております。
ぜひそれぞれの個性豊かな演奏をお聴きください!
◆オンライン聴衆賞
演奏はもちろんのこと、インタビューや奏者それぞれの特級挑戦までのストーリーを踏まえて、応援したい奏者に1日1票ご投票いただけます。 最終日の特級ファイナルまでの投票総数が多い順に、クラウドファンディングの支援金から褒賞金を授与します。
ぜひ投票をお願いいたします!
投票期間:8/22 ファイナル演奏終了30分まで
1日に1回のみ、期間中は何度でも投票いただけます。
https://tokkyu.piano.or.jp/2025/vote.html
ファイナリストたちへお手紙を送ろう!
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・支援募集期間:2025年7月3日(木)12時〜
・第一目標金額:200万円、第二目標:400万円
・実施形式:All or Nothing(
・URL:https://readyfor.jp/
▼リターン一覧はこちらもご確認ください
2025ピティナ特級クラウドファンディング・リターン一覧
リターン
5,000円+システム利用料

C:ぴてぃにゃん付箋
●4種類のぴてぃにゃんデザインのオリジナル付箋セット 1点
●お礼メール
●サンクスレター
●ウェブサイトにお名前掲載(希望制)
- 申込数
- 24
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年11月
10,000円+システム利用料

D:特級グランプリ大集合トートバッグ
●2017~2025の特級グランプリのイラスト入りトートバッグ 1点
・素材:キャンバス地
・色:白系
・イラストに描かれる人物:
片山 柊(2017)、角野 隼斗(2018)、亀井聖矢(2019)、尾城杏奈(2020)、野村友里愛(2021)、北村明日人(2022)、鈴木愛美(2023)、南杏佳(2024)、新グランプリ(2025)
※2025グランプリ決定後に新デザインにて作成予定
●お礼メール
●サンクスレター
●ウェブサイトにお名前掲載(希望制)
- 申込数
- 23
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年11月
5,000円+システム利用料

C:ぴてぃにゃん付箋
●4種類のぴてぃにゃんデザインのオリジナル付箋セット 1点
●お礼メール
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●ウェブサイトにお名前掲載(希望制)
- 申込数
- 24
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年11月
10,000円+システム利用料

D:特級グランプリ大集合トートバッグ
●2017~2025の特級グランプリのイラスト入りトートバッグ 1点
・素材:キャンバス地
・色:白系
・イラストに描かれる人物:
片山 柊(2017)、角野 隼斗(2018)、亀井聖矢(2019)、尾城杏奈(2020)、野村友里愛(2021)、北村明日人(2022)、鈴木愛美(2023)、南杏佳(2024)、新グランプリ(2025)
※2025グランプリ決定後に新デザインにて作成予定
●お礼メール
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- 申込数
- 23
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Protectyou~保護犬猫の医療と介護の継続サポーター募集
- 総計
- 347人

「働くことを諦めない」精神科医療を。札幌からの挑戦
- 現在
- 619,000円
- 支援者
- 38人
- 残り
- 16日

1頭1頭と向き合い続けるために。引退馬たちに安心安全な新厩舎建設へ
- 現在
- 73,952,000円
- 支援者
- 6,390人
- 残り
- 32日

富田林市が災害派遣トイレネットワークに参加。清潔なトイレを避難所へ
- 現在
- 1,120,000円
- 寄付者
- 25人
- 残り
- 17日

文学とジャズで世界をつなぐ-村上春樹ライブラリーの挑戦にご支援を
- 現在
- 4,944,000円
- 寄付者
- 207人
- 残り
- 72日

アレッシ・バウスフィールド・リンドバーグ×東京佼成WO夢の響宴へ!
- 現在
- 4,225,000円
- 支援者
- 108人
- 残り
- 40日

マーチングバンド全国大会出場に伴う楽器運送費等の活動費のお願い
- 現在
- 206,000円
- 支援者
- 61人
- 残り
- 17日

ハサミ一本で笑顔を創る人になりたい!小さな美容師の大きな夢!
- 支援総額
- 10,000円
- 支援者
- 1人
- 終了日
- 1/26

富士宮の歴史を繋ぐゲストハウス掬水が富士山を遊び尽くす拠点に
- 支援総額
- 931,000円
- 支援者
- 68人
- 終了日
- 6/28

バモス・アヤクーチョ
- 支援総額
- 3,000円
- 支援者
- 1人
- 終了日
- 12/21

熱気球ジュニア世界選手権inフランスに日本代表が出場します!
- 支援総額
- 70,000円
- 支援者
- 3人
- 終了日
- 7/31

故人との対話を再現 – AIがつなぐ新しいグリーフサポート
- 支援総額
- 0円
- 支援者
- 0人
- 終了日
- 10/21

東京と掛川を結ぶ、きっかけづくりを!地方の魅力を多くの人へ!
- 支援総額
- 840,000円
- 支援者
- 88人
- 終了日
- 5/31



















