曽祖母、辻せきのこと

たくさんのご支援をいただきありがとうございます。

目標金額が目前に迫ってきて落ち着かないので、気を紛らすために私の曽祖母、辻せきのことを少し書きたいと思います。

辻せきはどういう人物かというと江戸川乱歩が晩年に書いた随筆「ふるさと発見記」に出てくるお婆さんなのです。

江戸川乱歩がはじめて名張を訪れたのは昭和27年9月、選挙応援のためでした。

それ以前、昭和10年ごろ、近鉄線が開通したというので一人でふらりと名張に立ち寄ったことがあったそうなのですが、見知らぬ土地で知る人もなくさみしくこの地を離れたということでした

しかし今回は招かれた訪問でしたので多くの人が集まりました。地元の人は超有名人の乱歩さんと一言交わしたいと、先生が喜びそうな話を持ってきたに違いありません。

中でも乱歩さんの気を引いたのは「先生が生まれた場所に案内しましょう」という提案だったのです。

そしてたたみかけるけるように「先生が生まれた時の様子を知っているお婆さんが近所にいますから会わせましょう」ということになれば、選挙応援どころではなかったかもしれません。

そんなことで乱歩先生は今も私が住んでいる、辻酒店を訪れたのです。せき85歳、乱歩先生57歳の時でした。57年ぶりにせきと乱歩先生は再会したのです。

乱歩さんを見るや、せきおばあさんの第一声は「まあ大きくなられて！」だったと我が家に語り継がれています。

詳しくは「わが夢と真実」に収録の「ふるさと発見記」をご覧ください。

引き続きご支援よろしくお願いいたします。