＃10　〜地域の力を復興するための支援〜 土屋（健康安全課）

 

健康安全課　土屋　幸祐

過去の派遣先：平成28年度熊本地震

 

講習の担当をしている土屋と申します。平成２８年の熊本地震の際、私は医療救護班の活動調整を行うという任務に就いていました。

 

熊本に到着した際にまず目に入ってきたものは、破損した家屋を覆うブルーシートでした。移動の際、階が崩れ落ちてしまったアパートがあり地震の恐ろしさを感じました。

 

赤十字は、どのような医療ニーズがあるのか、どのような医療体制になっているのかをしっかりと地域と対話しながら調整し、赤十字として苦しんでいる人を救うためにすべきことを見極めて災害医療にあたります。

 

“被災者の皆さまが困ることがないよう、また地域の負担とならないようにするために、どのように地域の医療に引き継いでいくのか”を考えながら活動の規模等を調整していく中で、「地域の力を復興するための支援」を赤十字は目指しているということも改めて感じました。

 

 

赤十字では、「苦しんでいる人を救う」という赤十字の基本理念である人道を具体的な知識・技術として普及しています。災害時には、多くの方がケガや体調を崩されることがありますが、そのような時に、すぐ赤十字等の公的な機関が駆け付けられない場合が多くあります。

 

「大きな地震が東京を襲うかもしれない」ということは多くの方が知っていることかもしれませんが、具体的にどのような被害があるのか、どのような備えをしたら良いのかということまで知らないかもしれません。

 

災害と隣り合わせの生活をしていることに改めて気づくことが最も大切ですが、その向き合うきっかけがないというのが現実かと思います。防災教育への参加が、災害と向き合うきっかけとなり、減災意識向上に繋がり、災害時に苦しむ人が少なくなり支えあえる社会の実現につながることを期待しています。

 

今後ともみなさまからのご支援をよろしくお願いいたします。