札幌市電リバイバルカラーPJ|引退車両を往年の色で送り出したい
札幌市電リバイバルカラーPJ|引退車両を往年の色で送り出したい

支援総額

7,242,000

目標金額 5,500,000円

支援者
520人
募集終了日
2023年6月30日

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2023年06月09日 03:23

【札幌市電と名古屋の縁 その2】岐阜県美濃市に札幌の電車がある理由

 前回の記事から時間が経ってしまいました。札幌市電と名古屋の深い縁のお話の続きです。

〈前回の記事〉【札幌市電と名古屋の縁 その1】札幌を最初に走った電車は名古屋っ子!?

 名古屋市中心部から北に40kmほど離れた、和紙の里として有名な岐阜県美濃市。この街に、なんと札幌市電から譲渡された電車が展示されているのです。


 ここは平成11年(1999)に廃止された旧名鉄美濃駅。大正12年(1923)に建てられた木造駅舎と、名古屋鉄道の軌道線で活躍したさまざまな電車が、ボランティア団体「旧美濃駅保存会」の皆さんの手で大切に保存されています。
 その中にある緑のツートンカラーの電車は、かつて札幌市電の全盛期を彩った連接車・A830形。昭和40年(1965)に製造され、まるでヨーロッパの路面電車を思わせるモダンなデザインで話題になりました。鉄道友の会からローレル賞が贈られています。

↑ 札幌市電時代のA830形連結車(写真提供/早川淳一さん)

 その後、地下鉄建設で札幌市電の路線は縮小。連接車の運行は昭和51年(1976)に終了し、使われなくなったA830形のうち3編成が名鉄に譲渡されました。札幌の路面電車開業時に名古屋電気鉄道の電車を譲渡されてから、54年後の「恩返し」でした。
 名鉄ではモ870形(どさんこ)と呼ばれ、美濃町線で活躍。ツートンカラーだった車体は名鉄のスカーレットに塗り替えられます。

↑初期のモ870形(写真提供/早川淳一さん)

 岐阜の暑さに備えて側面窓は開閉式に改造され、安全地帯のない乗り場で乗降しやすいよう各扉に折り畳み式ステップを追加。それでも、当初は上の写真のように札幌時代に近い姿をしていました。
 やがて冷房装置を新たに設置。同時に扉や側面窓が小さくなるなどさまざまな改造を段階的に受け、外見は大きく変わります。

↑冷房化改造後のモ870形(写真提供/早川淳一さん)

 平成17年(2005)、美濃町線など600V電化線区の全廃にともない運用を離脱、廃車となりました。重い冷房装置を追加したために、車体の強度の問題からクレーンで持ち上げることができず、解体されかけていたのですが、旧美濃駅保存会の有志が前頭部だけを購入。旧美濃駅のホーム上に展示したのです。

↑補修作業中のモ870形(写真提供/旧美濃駅保存会)

↑補修前の激しい傷み(写真提供/旧美濃駅保存会)

 展示開始から15年が経過した令和2年(2020)、塗装の浮きや車体の傷みが目立ってきたことから、旧美濃駅保存会のメンバーが大規模な補修作業を開始。その過程で、札幌時代の緑色の塗膜が残っているのが見つかりました。それがきっかけとなり、メンバーの間から「札幌時代のツートンカラーを復活させよう」という声が上がります。
 こうして、急遽立ち上がったリバイバルカラー計画。改造された形状はそのままにして、札幌時代の色を苦労しながら再現。令和3年(2021)5月に完成記念お披露目撮影会が開催際れました。

 紙で再現した方向幕は「北24条-札幌駅前-三越前-静修学園前」。遠く離れたこの地で札幌の地名を目にするのは、不思議な感覚です。数奇な運命を歩んできたこの電車を完全解体の危機から救い出し、大変な手間をかけて保存に取り組み、リバイバル塗装をしてくださった旧美濃駅保存会の皆さんに、札幌市民として深く感謝したいと思います。

■応援メッセージをいただきました

 旧美濃駅保存会の吉川正道さんから、私たちの札幌市電リバイバルカラープロジェクトに応援メッセージをいただきました。

旧美濃駅保存会
吉川正道

 岐阜県にある旧名鉄美濃駅で保存のボランティアをしております美濃駅保存会の吉川と申します。
 なぜ、岐阜県の人が? と思われるかもしれません。当会の活動場所である旧名鉄美濃駅には、札幌市電で走っていた連接車A830形、名鉄モ870形の頭部が保存されています。
 岐阜の路面電車全線廃止時に、美濃町線美濃駅から新関駅の間で運用されていたモ593号車を静態保存するための搬入準備をしていたところ、元札幌市電のモ870形が解体処分されることを知りました。そこで、せめて頭部だけでも残せないかと考え解体業者と交渉。頭部のみ切断していただき、593号車とともに車両代、輸送費、加工費などを保存会が全額負担して美濃市へ譲渡しました。現在は既存の2両を含む計3両と旧札幌市電のカットボディを旧美濃駅で静態保存しています。

 保存開始から15年が経過し、車体に傷みが目立ち始めたので、2020年秋よりボランティアで修繕作業を開始。せっかくなら、ということで譲渡45周年のお祝いも兼ねて札幌市電カラーに復刻することにし、2021年5月に完成しました。
 今回のプロジェクトも同じ復刻ということで、ツートンカラーの電車が再び「走る」のを楽しみにしています。
 遠いところからですが応援しています。

リターン

3,000+システム利用料


A|グッズ不要 応援コース

A|グッズ不要 応援コース

特別なリターン品不要な方向けのコースです。いただいたご支援のほとんどをプロジェクトに充てさせていただきます。
ーーーーーーーーーーー
・感謝のポストカード

申込数
179
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年10月

5,000+システム利用料


B|札幌市交通事業振興公社様提供 非売品「鉄カード」2枚セット

B|札幌市交通事業振興公社様提供 非売品「鉄カード」2枚セット

・非売品「鉄カード」2枚セット

全国の鉄道事業者が連携して発行し、自社の自慢の車両をあしらったデザインで人気が高くコレクターも多い「鉄カード」。札幌市電を運行する札幌市交通事業振興公社様が「是非リターン品に」とご提供くださいました。普段は非売品の販促グッズとして一種類ずつ配られるカードを、これまで発行されたササラ電車「雪形」「210形」2枚セットにしてお送りさせていただきます。

申込数
85
在庫数
115
発送完了予定月
2023年10月

3,000+システム利用料


A|グッズ不要 応援コース

A|グッズ不要 応援コース

特別なリターン品不要な方向けのコースです。いただいたご支援のほとんどをプロジェクトに充てさせていただきます。
ーーーーーーーーーーー
・感謝のポストカード

申込数
179
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年10月

5,000+システム利用料


B|札幌市交通事業振興公社様提供 非売品「鉄カード」2枚セット

B|札幌市交通事業振興公社様提供 非売品「鉄カード」2枚セット

・非売品「鉄カード」2枚セット

全国の鉄道事業者が連携して発行し、自社の自慢の車両をあしらったデザインで人気が高くコレクターも多い「鉄カード」。札幌市電を運行する札幌市交通事業振興公社様が「是非リターン品に」とご提供くださいました。普段は非売品の販促グッズとして一種類ずつ配られるカードを、これまで発行されたササラ電車「雪形」「210形」2枚セットにしてお送りさせていただきます。

申込数
85
在庫数
115
発送完了予定月
2023年10月
1 ~ 1/ 18

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