
支援総額
目標金額 1,500,000円
- 支援者
- 126人
- 募集終了日
- 2019年11月3日
生物学者 福岡先生との特別対談:イベントレポート Vol 2.後編
こんにちは!シンガーソングライターLOVEです。
皆さまの温かい応援・ご支援のおかげで、昨日100万円を突破いたしました!本当にありがとうございます。残り1週間と少し、最後まで頑張るので応援いただけると嬉しいです。
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本日は 8/30(金)に渋谷ヒカリエにて行いました生物学者の福岡伸一先生とのトークイベントのレポート(後編)をお届けします!前編はこちらから。
参加できなかった方はぜひこちらの記事をご覧ください。

そしてここからは、世界で200年ぶりに現れた“新しい青”「YInMn Blue(インミンブルー)」の発見をきっかけに、東日本大震災で津波の被害を受けた福島県相馬市でプロジェクトを始めたLOVEさんの話題に。
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福岡先生:ぜひ、今度はLOVEさんのお話を聞かせてください。
LOVEさん:たまたま、2009年にコバルトブルー以来の「青」が見つかったことを知り、調べてみるとサブラマニアン教授(オレゴン州立大学)率いるチームが新しい「青」を見つけたことがわかりました。もちろんその中には学生もいて、朝オーブンをあけたら、目も覚めるようなブルーのパウダーが出てきたと。これはなんだ、と構造を調べていくと、200年ぶりの発見となる新しい青の顔料だということがわかった。その構造が100%紫外線を弾く、永遠に色褪せない「青」なんだよ、という。
「イットリウム・インジウム・マンガン」この3つで、できているそうなんです。
福岡先生:コバルトが入ってないところが新しいところですね。材料工学の人は、とにかく色々なものを焼いて新素材を作ろうとしているんですよね。本当は、セラミックとか超伝導鉱物を作ろうとするので、「色素」を作ろうとしていたわけではなかったと思うんですけど、偶然オーブンをあけたら色素ができてたんですね。
LOVEさん:一番びっくりしたのはサブラマニアン教授ですよね(笑)。教授はもう喜んで、世界中で講演されています。
そのあと、アメリカの「クレヨラ社」がこのインミンブルーに影響を受け、新しいクレヨンの新色を出すよということで、そのネーミングを子ども達から募集していたんです。私はそこで初めて「インミンブルー」を知って。
で、私はもともとご縁があって福島県の相馬に住む女の子との出会いで、震災後の福島を訪れたりしながら、その現状や長期的な原発の問題を「これからどうなっていくんだろう」と思っていたのですが、全然違う角度で「永遠に色褪せない青」があることを知って......。永い希望を福島に残したい、そういう願いでクレヨラ社に電話してそのクレヨンをくれませんか?と尋ねたところ色々と時期的な問題もあって難しいとわかり...。
じゃあ、クレヨラ社がインミンブルーの顔料を仕入れている会社に連絡してそこから顔料を買おうとしたのですが、その顔料が高くて...。その顔料を使って絵の具を作り、震災後初となる相馬の海開きをお祝いするために、去年クラウドファンディングを実施したんです。
(クラウドファンディングはこちら:写真はインミンブルーを使って作ったピアス、福岡先生が色が大変似ていると見せてくれたラピスラズリ原石とラピスラズリの粉末を入れたキーホルダー)
この「青」を実は去年の日本テレビ|24時間テレビでも取り上げていただいて、福島県内の放送で、(残念ながら全国ではないんですけど)すごい視聴率だったみたいで、23%くらい。相馬市の女の子との出逢いが、どうこの絵の具までつながってきたかの物語が放送されたんですけど。
反響がすごくて、この「青」を残すことがいかに求められているか、といったら大袈裟なんですけど、ちゃんと人の心に届くものなんだな、という実感を得て。もっと力強い気持ちでこれを未来の福島に残す、ということに、相馬の方々から非常に強い言葉を色々いただいていて。
「この青をどうしていこう」という会話になった時に、とある相馬の先生が、この場所で生まれ育つ子どもたちに「こういうことがあったんだよ」ということ、そして希望を持って私たちは故郷を愛していくんだよ、っていうことを物語として残して欲しいと教えてくれて。
同時期に、相馬市海沿いの津波がきたところの跡地(災害危険区域:住宅を建てることができないエリア)に、広場が作られることが決まったと聞いて、そこに新しい「青」を使って作ったタイルを飾ろう、というプロジェクトを立ち上げることにしたんです。
ただインミンブルー、タイルに焼きつけるとちょっと......
福岡先生:群青色みたいになっちゃうんですか?
LOVEさん:色が熱に負けて褪せてしまうんですよね。実は大手のタイル屋さんでも難しく、結構大変な研究で。23歳の職人(松永窯・吉田さん)が夜な夜な頑張ってくれて、完成したんです。
ご協力頂いた窯は相馬ではなく、浪江、まさに原発のもっと近いところにもともとあって。
相馬焼は本当は二種類あって、駒焼と大堀相馬焼と。大堀相馬焼は原発エリアに近い方で栄えていたので、彼らの窯もそこにあったんだけど、震災でダメになってしまって、地元の土も使えなくなってしまった。全国の窯仲間の協力を得て、同じ配合の土を研究して再建するまでになったすごい窯なんです。
そういう敬意を経て、相馬の子ども達に大してもおなじ海沿いの出身者として暖かい想いを持っている職人さんたちが作ってくれたタイルに子供たちが絵を描いて、長く残るタイルを作れたら......と思って、彼らにお願いし今年もクラウドファンディングに挑戦することにしたのです。
ちょっとでも、社会的な意味で、青の役目を伝えることができればな、と思っています。
ー「青」という色の、社会そして生物学的な役割
福岡先生:特にこの世界は、大事なものはみんな「青」でできてるんですよね。水も青いし、空も空気も青いし、遠い山も青い。だから画家はそれを綺麗に描きたいわけですよ。でもそれを描くための青い色素っていうのがない。水をすくっても青くないし、空気を集めてきても青くないんで。いかにこの自然界の綺麗な青を表現するかっていうのがアーティストのチャレンジでもあった。
だから生命にとって必要なものが美しく見えて、その美しい色は「青」で。だから水を通して光をみると青く見えるんですよ。だから今、我々が「青」を綺麗な色だと思うその生物学的な根本の理由は、青色が生命に必要な、生き延びるために必要な色だったから。
そういう意味ではLOVEさんが青色を希望の色とした、震災で大変な目にあった人にも、ある種希望を届けているという繋がっているような気がします。
LOVEさん:じゃあ何億年も前に地球に現れた藻と同じ気持ちで、これやってて間違いじゃないんですね。
福岡先生:だから「青」が綺麗な色だ、っていうことには、生物学的には合理性があるって私は思っています。
LOVEさん:なんと頼もしい.......生物学的に合理的な理由がある、これは私からは絶対に出てこなかった言葉ですね。
今日のテーマで、アートと生命と社会っていうものを結びつけていただくにあたって、私が勘でやってきたことというか、信念でやってきたということを、やっぱりサイエンスであったりとか、ものの作り、構造がわかるとそれが間違いじゃなかったんだなということがわかりました。
先生がおっしゃったように、命に大事な「青」だった、ということだったり、いかに貴重な「青」を描くことに芸術家たちが苦心してきたかとか、なんかその歴史があっての今だとしたら、私の勘もそんなに外れてはいなかったのかな、と思うと今日嬉しかったです。
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ご参加頂いた皆様、福岡先生、ありがとうございました!
青が好きな皆さん、そして、抽象的かもしれない「希望」を現実のものとして残すにあたって、いろんな背景を一緒に知ろうとしてくれている皆さんに感謝します。
福岡先生、とっても素敵な方でした。
彼の言葉は知性と好奇心が溢れていました。
私もそうであれたらと心底想いました。
私たち生き物が「青」を追いかける、生物学的な根拠があるなんて想いもしなかった!素敵な発見を、ありがとうございました!
今後もさまざまな災害が起こりうる日本です。青い絵のタイルで、相馬市から発信できる希望が残ることを想像しながら、私自身もがんばります。
お米や水、ライフラインはいつも優先事項です。
そして、その先には必ず、心が折れないように、希望とグッドニュースが継続のための力になりますね。
必要なタイミングでお役に立てるものになれば幸いです。
LOVE xx
リターン
3,000円

SOMA BLUEタイルアートプロジェクト:感謝のお気持ちコース
■お礼のメッセージ(SOMA BLUEポストカード)
■SOMA BLUEレポート
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10,000円

SOMA BLUE ポストカードセット
■お礼のメッセージ(SOMA BLUEポストカード)
■SOMA BLUEレポート
■ポストカードセット(昨年、子どもたちが SOMA BLUE絵の具を使って描いた絵を印刷したものをお贈りします)
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