解体目前の京王井の頭線3000系を再び首都圏へ。北陸発・帰還の旅
支援総額
目標金額 8,801,000円
- 支援者
- 527人
- 募集終了日
- 2025年7月31日

清瀬市から未来へ— 幻のロマン客車「夢空間」の鼓動を、再び。
#地域文化
- 現在
- 2,316,064円
- 支援者
- 113人
- 残り
- 11日

“鉄道を撮る、鉄道に乗る”を楽しむ活動で鉄道会社を応援したい!
#観光
- 総計
- 43人

「網走鉄道」 レール延伸 ホーム設置 運転設備拡充工事のご支援願い
#観光
- 現在
- 562,000円
- 支援者
- 32人
- 残り
- 26日

【継続寄付】DD51技術支援・鉄道を通した日タイ友好活動を続けたい
#地域文化
- 総計
- 64人

「防衛技術博物館を創る会」のマンスリーサポーターを募集します!
#地域文化
- 総計
- 530人

上毛電気鉄道|次の100年を共につくる、新たな”なかま”を迎えたい
#地域文化
- 現在
- 3,581,000円
- 支援者
- 125人
- 残り
- 23日

ぬるぬるのお引越|万博・落合陽一 null²パビリオン次なる場所へ
#ものづくり
- 現在
- 216,672,000円
- 支援者
- 12,279人
- 残り
- 30日
プロジェクト本文
終了報告を読む
● 第一目標達成の御礼とネクストゴールについて
皆様のご支援により、第一目標880万1000円を達成し、京王井の頭線3000系3701号車(北陸鉄道8811号)の保存が正式に決定しました。この「奇跡の帰還」への夢を信じ、共に歩んでくださった371名もの支援者の皆さま、そして応援してくださったすべての皆さまに、心より深く感謝申し上げます。
けれども、この挑戦は、まだ終わりではありません。保存実現は「ゴール」ではなく「スタート」。3701号車(8811号)は、第二の故郷として住み慣れた北陸の地から、夢にまで見た首都圏への帰還の旅に出発します。そしてこれからは「首都圏電車区」で、この電車を後世に守り伝えるための日々が始まります。
現地では留置車両数の増加により、保安設備・照明といった防災・防犯対策の増強が急務であり、効率的な作業を進めるには、整備・洗浄に使う井戸や貯水設備も必要です。さらに持続可能性のある維持管理には、貸切見学・イベント実施・スタジオ活用による収益化の仕組みも必要です。
そのため私たちは、ネクストゴール【1200万円】に挑戦します。達成金額ごとに目標・使い道を明確にし、以下のように進めて参ります。
《960万円》
車両先頭部の簡易復元
《1000万円》
現地の保安設備(照明・柵・保安設備等)の充実
《1100万円》
車両側面帯の簡易復元(片側)
《1200万円》
水源確保(井戸または貯水設備)
どれも「鉄道車両保存のパイオニア」として輝かせるために、必要不可欠な取り組みです。
私たちは諦めません。3701号車(8811号)が、いつの日か井の頭線沿線に「本当の里帰り」を果たし、ふるさとの人々に迎えられる日が来ることを。「首都圏電車区」は終着駅ではなく、「未来への待ち合わせ」をする場所です。
それは今はまだ、遠い夢かもしれません。けれども、皆様のご支援により、「首都圏への帰還」はこうして夢物語ではなく現実となりました。だからこそ、3701号車(8811号)が、いつでもふるさとへ美しい姿で出発できる日に備えた、維持管理の環境づくりのために私たちは残された【4日間】にすべてを賭けます。
どうか、残り【4日間】の最後の挑戦に、どうかさらなるSNS等への拡散、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
7月27日追記
一般社団法人CARB ステンプラカー保存会

-自己紹介-
一般社団法人CARBについて
ページをご覧いただきありがとうございます。「ステンプラカー保存会」(一般社団法人CARB)会長の今井 美槻(いまい みつき)です。 「ステンプラカー保存会」は、一般社団法人CARBが主体となり、茨城県の「首都圏電車区」で鉄道車両保存に取り組むメンバーと共に、元・京王帝都電鉄(現・京王電鉄)井の頭線3000系3701号車(現・北陸鉄道浅野川線8000系8811号車)を保存するために、新たに立ち上げたプロジェクトです。
一般社団法人CARB(Capital Area Railway Base)のご紹介
■CARBについて
一般社団法人CARB(Capital Area Railway Base)は2024年に設立された、首都圏を中心とした鉄道車両・文化財の救出・修復・保存・活用に取り組む団体です。
詳細はこちら>> <<活動報告へのリンク>>
■これまでのクラウドファンディング実績紹介
私ども一般社団法人CARBでは、首都圏にゆかりのある車両の救出を実現するため、皆様の温かいご支援をいただきました。昨夏に小田急線2200形電車(富士急線5700系)を救出するために取り組んだ「2200形電車保存会」の活動では、1641万8610円ものご支援をいただき、昨冬に銀座線2000形2040号(銚子電鉄線デハ1000形)を救出するために取り組んだ「地下鉄電車保存会」の活動でも、806万3000円ものご支援をいただき、それぞれ解体予定だった車両の救出が実現しました。
昨冬のクラファン期間中には小田急線2212号の塗装整備が進行し、43年ぶりにお馴染みのケープアイボリーにロイヤルブルーの新塗装の姿を取り戻すことができました。これまで両立が難しいとされてきた保存車両の適切な維持管理と新規保存の推進を両立させる仕組みの確立に向けて、日々実践を進めております。

-対象となる車両について-
京王井の頭線「3000系」・第1号車「3701号車」とは

現在、首都圏電車区では皆様のご支援により救出された、「銀座線2040号」と「小田急線2212号」の保存・修復が進んでいます。
この2つの車両の走る街、渋谷(銀座線)と下北沢(小田急線)をつなぐのが井の頭線。その井の頭線3000系車両の第1号車である「3701号車(8811号)」が今回のプロジェクトの主役です。
レインボーカラーのカラフルな電車が、渋谷と吉祥寺を結ぶ京王井の頭線。現在「1000系」という片側4扉の車両が活躍していますが、それ以前は半世紀に渡り「3000系」という3扉の車両が井の頭線の顔として活躍していました。
車両の前面上部を異なる7色に色分けしたデザインは、井の頭線のイメージを形作ったといっても過言ではありません。この車両には、鉄道車両の歴史を語る上でも非常に価値があります。
- 日本のオールステンレスカー黎明期の車両
- 車両の前面にFRP(強化プラスチック)を採用した初のステンレス車両
- ステンレス車体に本格的なカラーデザインを施した初の通勤電車
今日の首都圏の電車で一般的となっている構造やデザインを、60年以上前に盛り込んだ先進的な車両なのです。
そして、ステンレスの車体に、強化プラスチックの前面を組み合わせた車両であることから「ステンプラカー」という愛称で呼ばれました。こうした点は既にデビュー時から評価され、デビュー翌年の1963年には第3回ローレル賞(*)にも輝きました。
(*)鉄道友の会が運営し、ブルーリボン賞・ローレル賞選考委員会により優秀と認めた鉄道車両に与えられる賞
さらに今回保存を目指す「3701号」は、3000系の中でも初期に2編成しか製造されなかった「片開きドア(片側のみ開くドア)」の貴重な車両です。引退後も3000系は約半数の車両が、日本各地の鉄道で第二の人生を送っています。
石川県の北陸鉄道でも、浅野川線では「8000系」として5編成10両、石川線では「7700系」として1編成2両が活躍しました。このうち1996年から浅野川線で活躍した「8811号(旧3701号)」こそが、今回プロジェクトで保存を目指す車両です。
-対象となる車両について-
「3701号車」の歩み




-クラファン挑戦の背景-
解体の運命を越え、後世にバトンを繋げたい
北陸鉄道浅野川線で、かつて京王井の頭線を走っていた「3000系」は「8000系」として約30年にわたり活躍を続けてきました。しかし車両は製造から60年以上が経ち、東京メトロ日比谷線で役目を終えた「03系」車両に順次置き換えられ、金沢でも引退の時を迎えることとなりました。
とりわけ浅野川線にしかなかった「片開きドア」の車両は、全国的にも非常に珍しく、鉄道ファンのみならず、多くの地域の方々からも惜しまれながら引退していきました。復刻塗装をまとい、最期まで走り抜けた車両たちも、すでにすべて解体され、姿を消しています。
残された最後の1編成「8801編成」も、2025年5月に引退しました。本来なら解体されるはずのこの車両ですが、北陸鉄道様や関係者の皆さまのご厚意により、いま、解体を一時的に止めていただいています。
鉄道車両の保存には、輸送・設置・整備・維持といった多くの困難が立ちはだかります。様々な法令や安全基準を満たす必要もあり、個人や小さな団体だけで進めるには限界があります。
今回の挑戦は、引退直後の車両を北陸から首都圏へ輸送し、保存するという、全国的に見ても極めて珍しく、難易度の高いプロジェクトです。そして、今がその車両を未来へつなぐ最初で最後のチャンスでもあります。
解体の運命を越えて、この電車の歴史を、そして井の頭線沿線・浅野川線沿線の街や人々の記憶を、次の世代へと受け渡すために。どうか皆様のお力をお貸しください。

-支援により実現できること-
首都圏への帰還、かつての沿線車両との再会
●第一目標880万円
「解体処分ではなく、再び首都圏を目指す」そのための挑戦です。
今回のクラウドファンディングで目指す第一目標880万円は、「8801編成」のうち、パンタグラフがなく、井の頭線時代の姿に近い8811号(3701号車)を解体処分の運命から、北陸から首都圏へ輸送・保存するために必要な費用です。車両は専門業者様によって大型クレーンで吊り上げられ、特別な構造をもつ専用トレーラーに積載されます。そして数日間にわたり深夜の道路をひた走り、保存予定地である茨城県土浦市の「首都圏電車区」へと走り抜けます。
本来なら、渋谷や吉祥寺、下北沢など、この車両のふるさとである井の頭線沿線など「ゆかりの地」に里帰りさせたい想いもあります。ですが現実問題として、都心での土地確保や保管環境の整備は非常に困難です。
それでも、茨城は「首都圏」です。東京から車で約1時間、公共交通機関でも約2時間。井の頭線沿線からも多くの人に訪れていただける距離に、この車両を残すことは、確かな意味があると私たちは信じています。
今回のプロジェクトが成功すれば、3701号(8811号)は1996年に北陸へ旅立って以来、実に29年ぶりに首都圏へ帰ってくることになります。すでに首都圏電車区には、かつて東京を走っていた様々な車両が集まり、保存・修復の活動が静かに、しかし着実に進められています。今回のプロジェクトで3701号(8811号)が加われば、失われゆく都市の風景を未来へと語り継ぐ「拠点」をかたちづくる、大きな一歩になると考えています。

この30年、東京の街並みは大きく姿を変えてきました。駅も電車も技術進歩し、利便性が高まる一方で、昭和の面影が次々と姿を消しています。
それでも、私たちの記憶にはかすかに残っています。渋谷駅の青空の下で、銀座線の電車と並んで発車を待っていた井の頭線。迷路のようだった下北沢駅で、小田急線と立体交差していた井の頭線。
今ほど綺麗で便利ではなかったかもしれませんが、そこには、確かに人々の日常がありました。
そして、この車両――ステンプラカーと呼ばれた井の頭線3000系は、引退後も浅野川線をはじめ、井の頭線を遠く離れた街でも人々の足として走り続けてきたのです。
私たちはこの3701号(8811号)を、「動かなくなった廃車車両」ではなく、「都市の記憶を語り継ぐ生き証人」として残したい。この都市の歴史、人々の暮らし、そしてかつての風景を、多くの人と共に次の世代に語り継ぐ存在として、後世に守りたいのです。
どうか、その一歩を、共に踏み出していただけないでしょうか。

-本プロジェクト達成後の未来-
鉄道文化財を次世代へ繋ぐ拠点へ
<<ステンレス車保存のパイオニアとして>>
本プロジェクトが実現した暁には、多くの鉄道関係者の皆様のご指導のもと、現役車両の定期検査のように、3701号に対しても定期的な修繕計画を立て、永久に美しい状態を保ち、後世に引き継げるよう全力で取り組んでまいります。これまで鉄道車両の多くが鋼製車両(車体の材質が鉄の車両)だったことから、保存車輌もまた鋼製車両が中心でした。
しかしながら近年の車両は無塗装のステンレス・アルミ車体が主流であり、特に首都圏では今後引退する車両の多くがステンレス・アルミ車となる見込みです。3701号の保存・活用を通じて得た知見は、これからの鉄道保存にとって貴重な先例となります。
私たちは、その経験を全国の保存団体とも共有し、鉄道車両の適切な保存のあり方を築いていきたいと考えています。
<<貴重な鉄道車両を守り続ける拠点「虹をかける電車」として>>
また、3701号は引退直後で状態も非常に良く、オールステンレス製の丈夫な車体を活かし、「首都圏電車区」における修復・整備活動の前線基地としても活用します。
すでに首都圏電車区では50名近い各保存会の皆様からご協力をいただき、電気などのインフラ整備は進みつつありますが、現地での滞在環境までは整っておらず、せっかくのご厚意にお応えできない場面もあり、もどかしい限りです。
整備が完了次第、車内を事務・滞在スペースとして使用し、他の貴重な車両の整備をさらに加速させます。
全国の協力者の皆様と力を合わせながら、「首都圏電車区」が今後も貴重な鉄道車両を守り、より多くの方々と共に次の世代に引き継いでいけるよう、新たな一歩を踏み出したいと考えています。
東京と金沢の都市の発展を支えた、日本のオールステンレスカーのパイオニア「3701号」(8811号)。
鉄道車両としての使命を終えた3701号が、今後も「虹をかける電車」として、輝き続けることを目指して参ります。
<<「帝都凱旋」の日を夢見て、未来への待ち合わせ>>
今回の旅の目的地は「首都圏電車区」ですが、決して終着駅ではありません。井の頭線でいえば急行を待つ“永福町駅”。浅野川線でいえば対向列車を待つ“三ツ屋駅”。ここでしばらく、3701号は皆様の想いを乗せ「未来への待ち合わせ」をします。
そしていつの日か、3701号が帝都・東京の文化財として広く認められ、真の里帰りを果たす日を夢見て。私たちは、将来的には井の頭線沿線の自治体・企業・団体などと連携し、沿線地域で活用していく未来を視野に入れています。
今はまだ難しくとも、その日まで皆様のご協力を頂きながら、私たちが責任持ってお預かりする。「帝都凱旋」の日、美しい姿で故郷へと発車できるよう、車両の適切な維持管理に励みます。
そのためにも、今回のプロジェクトを通した緊急輸送と持続可能性ある保存体制の確立が欠かせません。
どうか皆様のご協力・ご支援を、よろしくお願いいたします。

-実行メンバーより皆様へ-

今井美槻/一般社団法人CARB 代表理事
私は東京都世田谷区の出身で、自宅は小田急線沿線にありましたが、井の頭線・高井戸駅の高架沿いに住んでいた祖父母の家へ行くのに、3000系に乗るのが楽しみでした。ある時は電車を待つホームでも、ある時は祖父母の家で廊下越しに玄関の外を眺めて、「次は何色だろう?」とワクワクしていたことを、昨日のように思い出します。3000系に乗ると、運転席の真後ろの椅子 ーー小田急線の電車にはない「特等席」ーーに座れるのも、子ども心に特別な体験でした。家族で吉祥寺へ行く時は、富士見ヶ丘の車庫に並ぶ3000系を眺めるのも、楽しみのひとつでした。家族の引越などで井の頭線に乗る機会は一時減ってしまいましたが、高校時代には引退間近の3000系が通学の足となり、再び日常の中に3000系がありました。
大学進学後、在学中に起業し、世田谷区を拠点に教育・文化関連事業を展開してまいりました。起業後は困難も多くありましたが、日本各地の仕事先・旅先でふと出会う懐かしい姿に、懐かしさと共に励まされ、前を向く力をもらうこともありました。そうした中で、子供の頃から抱き続けた「鉄道車両の保存・活用」という夢を、単なる趣味の枠を超え、社会貢献や文化財保護の一環として、大学在学中に学んだソーシャルベンチャー(社会的組織)の視点から取り組むべく、この活動を始めました。この想いを形にするため、茨城県に土地を購入し、荒地だった場所を、志を共にする皆様・地域の方々・関係企業の皆様のご協力のもと整備を進め、貴重な鉄道車両を保管・修復する拠点「首都圏電車区」として整備し、様々な車両の救出・保存を進めてまいりました。
京王井の頭線3000系、中でも3701号は、我が国の鉄道車両史・戦後の首都圏の鉄道と都市の記憶・そして日本各地の鉄道の近代化を語る上で、失われてはならない存在です。そして、私にとっては、幼い頃からずっと憧れ続けてきた車両です。
今回のプロジェクトは、数日にわたる長距離輸送をはじめ膨大な費用を必要とする難しい挑戦です。それでも「本物」の「トップナンバー」を未来に残したい。3701号を虹をかける電車として、これからも人々をつなぐ存在として輝かせ続けたい。そんな想いでクラウドファンディングへの挑戦を決意しました。小田急2200形や銀座線2000形との半世紀の時を超えた夢の並び。それは、昭和・平成の都市の記憶や、同じ時代を共に駆け抜けた人々の思い出を甦らせ、次の世代へそのバトンを渡すための第一歩です。
街が変わり、技術が進歩しても、本物が持つ説得力や存在感は決して色あせません。バーチャルやAIといった技術進歩が注目される令和の時代だからこそ、「本物を残すこと」を追い求めたい。我が国のオールステンレス車両のパイオニアである3701号を、首都圏の地で未来へと引き継ぐため、皆様のお力をお貸しいただけないでしょうか。
-協力保存会より-

塚本健太/キハ10保存会会長 寒川町鉄道保存会会長
一般社団法人CARBは、現在3両の電車を保存・収蔵しており、そのCARBが運営する「首都圏電車区」では、「首都圏で活躍した電車を後世に伝えること」を目的に、CARB所有車両に限らず、さまざまな鉄道車両の受け入れ・修復・保存を行ってきました。首都圏で活躍してきた鉄道車両、特に電車は、たとえ歴史的・技術的に価値が高くても、保管場所の確保が難しいことなどから、保存が叶わないケースが多いのが現状です。そうした中で、保存・修復のための「場所」を持つことの重要性を、私たちは日々実感しています。今回、元・京王3000系車両の譲受が実現すれば、かつて渋谷や新宿を走った私鉄通勤車両が一堂に会する貴重な拠点となります。また、構造や技術が異なる車両が並ぶことで、学びの多い施設にもなると考えています。このクラウドファンディングを通じて、貴重な鉄道遺産を次世代へと受け継ぐための懸け橋としたいと思っています。鉄道保存に限らず、持続可能な活動には「ヒト」「モノ」「カネ」のすべてが不可欠です。本クラウドファンディングは、その第一歩となる重要な試みです。どうか温かいご支援をよろしくお願いいたします。

岩崎直彦/一般社団法人電鉄文化保存会 代表理事
この度は、京王電鉄3000系電車の救出プロジェクトに興味をお持ちいただきありがとうございます。今回救出しようとしている京王電鉄3000系電車は、正面の一部に曲面加工しにくいステンレスに替えてFRP成形品が使われ、ステンプラカーと呼ばれていました。また、その色が編成ごとに異なり、レインボー電車と呼ばれていたことはご存じの通りです。私も子どもの頃は親戚の家に遊びに行くときには、緑色の普通鋼車に混じって走っていたこの電車を良く利用しましたが、次にどんな色が来るかを楽しみにしていたのを覚えています。時は流れ、京王井の頭線の主のようだったこの車両も、正面パノラミックウインドウ化を経て世代交代によって消えてしまいさびしい思いでした。しかしその一部は地方鉄道に第2の働き場を得て、現在まで生きながらえてきました。それもここ数年で急速に置き換えられています。その中で、北陸鉄道8000系として運用されてきたこの車両は、3000系の栄えある1号車と言うだけでなく、裾絞りのない車体、片開き戸など、初期の形態をそのままに残している大変貴重な車両と言えます。この車両を残したい。一時代を築いたユニークな初期ステンレス車を救いたいという思いは鉄道ファンであればどなたも同じ思いを抱いていただけると信じています。どうかこの車両を救出し、後世に伝えようとするCARBの活動に、ご賛同、ご支援のほどをお願いいたします。
-心強い賛同者の皆様-

岩谷淳平様/NPO法人きたぐに鉄道管理局
2つのふるさとに架ける幸せの虹になれ
「北鉄さんの8801編成をどうにかして残したい」と今井さんと初めてお会いした時に仰られた時の事を思い出します。
今までも多くの方から、鉄道車両の保存を希望されるお話や意見交換に耳を傾ける機会はあったのですが、今井さんは「首都圏電車区」という保存に適した環境整備から始められています。一般的に事業のいろはとして「木を見て森を見ず」というたとえ話があるように、鉄道車両の保存には、周囲を巻き込む環境が大切です。事業としての保存活用という鉄道車両を持つ意義を法人化されている者同士としまして、今井さんが取り組む環境整備は最も尊くあり、また地域貢献に他なりません。この背景に、私もこれまで培った様々な経験や失敗談をお伝えし、なおも困難な道である事にも誠意と感謝を続けていこう、と励ました記憶があります。
大変有難い事に、時を経ずに今井さんからは鉄道等の保存を展開されている団体、事業者さんとの多くのご縁を開拓交流され、有志の根の張るお姿や普段眼前にしか分からない保存車両に込められた活動のお姿、何より人と人とのご縁に導かれて今に至り、私もまた2025年1月までに、当プラットフォームにて現存最後の食堂車「サシ481-48」を小松へ移設する為のプロジェクトを達成するに至りました事は、この場を借りまして深く厚くお礼申し上げます。
本当の実働は、これからです。運営管理、また補修という様々な苦労は不可欠です。それが、支援から協力・協調、と前向きに一歩ずつ、理解者を増やしていく実働へ。鉄道には他の乗り物にはない、人と人との距離感があって、それぞれに目的地が違っていて、「離合集散」の選果場みたいなベルトコンベアで運ばれていると客観的に思うと、何だか面白いですよね?この活動の意義は、そんな選果場に集まって来る意志ある皆さんが、それぞれに好みがあって思い出があって、重みや大きさや糖度や姿、そして仮に「はじかれ品」であってもミックスジュースになればみんな美味しく召し上がれる…、「勿体ないからみんなで楽しもう」にあってほしいと願います。
「大学で地域活性化について研究している」と披歴されて小松駅近くの保存車両、クハ489-501ボンネット型特急電車まで塚本さんがご見学に来られた時の印象も忘れられません。若いっていいなぁ…、って思いました(笑)
でも、育つ地域によってこんなに人は、伸び伸びと葉や茎のように繁らせ、幹を太くし、根を広く深く人知れず張ろうとしている。私が彼らの世代だった頃には無かったアプローチからの鉄道保存ですから、私も彼ら世代に学ぶものは大きく、それはどんなに高名な高等教育機関にも確立されていない未知の領域、いわば「パイオニア」。これからも元京王3000系を足許から支えてくれるに違いないと、私は信じています。
東京の発展と共にした後、29年間北陸鉄道浅野川線で朝夕に黄色い帽子を被った小学生達を乗せ続けたオレンジ帽子の浅電くん。1996年末に小学校1年生だった子ども達も40歳です。浅電利用者と共に恩返しのつもりで、これからも東京と金沢・内灘を繋ぐ末永いレインボーになりますよう、本支援活動にご理解ご協力をお願い申し上げますと共に、北陸鉄道様、京王電鉄様ならびに関係各位に対しましても、保存活動有志の微末より深く感謝する次第です。

太島陽一様/北陸鉄道株式会社 助役兼乗務区助役
1996年に京王電鉄様よりこの車両が譲渡され、北陸鉄道8000系としてデビューを果たしました。運用開始により1500Vへの昇圧、ワンマン運転も実施され、私たち乗務員も慣れない運転取扱いに翻弄されたものです。あれからやがて30年。井の頭線の顔はすっかり浅電(浅野川線の通称)の顔として地域に溶け込んでまいりました。
8000系車両は5編成10両が運用され、車検の巡り合わせで偶然にもトップナンバーである8801編成が最後に引退することとなりました。5編成の中で最も運転しやすく、運転士の手足のごとく動いてくれる車両でした。そんな思い入れのある8801編成最後の日。ラストランを担当させていただいたことは鉄道員として感慨深く、生涯の思い出となりました。
当時の京王帝都電鉄様での運用開始から今般の引退まで62年と5ヶ月もの間、安全に輸送の使命を果たせたのは多くの人の協力があってのこと、中でも車両の整備に携わる社員や外注先の協力会社様の力が大きかったと思います。かつての井の頭線利用者の方が訪問し、それぞれの思い出を胸に懐かしんで行かれる姿も見られます。
このように永きに渡って愛され、歴史を刻んできた貴重な車両を遺産として遺すべく、ご支援・ご協力を心からお願い申し上げます。

水内秀之様/北陸鉄道株式会社 内灘駅 駅長
北陸鉄道浅野川線の北鉄金沢駅地下化を目前に控えた1996年の12月にこの地で第二の人生を送り始めた8000系。旧型電車ばかりだった当線において、軽やかに走るステンレスの流線形都市型車両は斬新でした。当時私は指導運転士として連日連夜運転操作の指導にあたり発車式の祝賀列車の運転士も担当しました。また先日の「さよならイベント」でもラストランのハンドルを握った思い入れのある車両です。何とかこの相棒の保存が出来ないものかと切望していたところ偶然か必然かこの貴重な片開きドアの初期車の8811号がこの度のクラウドファンディングの対象となったことは何かの運命を感じます。このプロジェクトに賛同頂ける皆様の多大なるご支援お力添えをお待ち致しております。
米山淳一様/日本鉄道保存協会事務局長
―愛しきステンプラを後世にー
「七色の虹のような彩」が眩しい。ステンレスボディーの輝きに負けないくらいのインパクトを初対面で感じた。井の頭線ステンプラカーのことである。全国に目を転じてもステンレスとプラステックのコラボから成るお顔の車両は皆無。しかも、伝統の湘南スタイルだから親しみが持てる。ステンレスとプラの結合部はどのようになっているのだろうか?ふと、カワイモデルの鉄道模型を思い出した。真鍮製のボディーにホワイトメタル製の前面が溶け込むようにすっぽりと納まっている。まさか模型でもあるまいし、ステンプラはそんな事は無いだろう。それでは、強力なボンドやボルトで接合しているのか?今も、謎は解けないままだ。
後年、主計町の路地裏の割烹で友人と一献傾ける約束があり、北陸新幹線かがやき号で金沢駅に着いた。エスカレータで地下に降り広場を抜ける時、ちらりとステンプラが見えた。図らずも金沢でステンプラとの嬉しい再会である。地下街にぽっかりと小さな改札口が開いている。日本海側の町へ延びる北陸鉄道浅野川線の乗り場である。殺風景なホームに鮮烈なオレンジ色を纏ったステンプラが停車している姿が実に艶っぽい。僕は、吸い込まれるようにステンプラに乗ってしまった。気が付けば学生やご老人の間に座っていた。ゆっくりと時が流れている。発車の合図でドアーが締まった。それもガラガラと音をたてて締まった。なんと片開ドアーなのである。こりゃー珍しい車だとやっと気が付いた。腰が膨らんでいない初期のステンプラがまだ生きていたのだ。
学生時代、横浜の東急車両でアルバイトをした。スカ線の地下乗り入れ用の113系1000番台の床下廻りの艤装のお手伝いだった。特にサロ113はかっこ良かった。その脇で489系や183系の国鉄特急電車が盛んに製造されていた。そんな中、同じ形式のステンレス製中間車ばかりが続々と並ぶ異様な光景を見た。腰が膨らんだグラマーな車体が印象的で、現場の方が井の頭線の増結用と教えてくれた。だから、僕の頭にはステンプラはこの手が当たり前と記憶されていたのである。
京急で見慣れた片側ドアーの開閉が面白くて終点まで乗ってしまった。そしてそのまま折り返した。車庫にも行き違いでも腰が膨らんだステンプラばかり。こうなると僕は幸運にもいや多分、わずかしか残っていない元祖ステンプラに乗り合わせたことになるのである。歴史的茶屋が軒を連ねる重伝建地区の主計町での酒宴が一層、豊かになったことは言うまでもない。
そんな貴重な初期のステンプラを後世に伝え残すことに今井さんが挑んでいる。すでに昭和30年代の小田急2200形や営団2000形の保存展示の実績がある達人だ。歴史、文化、技術的な価値が高い昭和30年代の民鉄車両は、私たちの懐かしい生活文化遺産なのである。
-プロジェクトに関するご留意事項-
※本プロジェクトは北陸鉄道株式会社様及び北鉄グループ各社様ならびに京王電鉄株式会社様及び京王グループ各社様の事業ではございません。ご不明点やお問い合わせにつきましては、主催者までご連絡いただき、鉄道会社様・グループ会社様への直接のお問い合わせはお控えいただきますようお願い申し上げます。
※第一目標金額の達成後の返金やキャンセルは、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。
※支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。
※本プロジェクトのリターンのうち、有効期限を設けている体験型のリターンについて、有効期限内にやむを得ない事情によりご案内が困難になった場合には、有効期間について個別に調整させていただくこととし、ご返金は致しかねますのでご了承ください。
※本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、リンク先(https://legal.readyfor.jp/guidelines/terms_of_service_index/terms_of_service/#betten)の「支援契約」の中にある「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。
- プロジェクト実行責任者:
- 今井 美槻(一般社団法人CARB 代表)
- プロジェクト実施完了日:
- 2025年10月31日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
一般社団法人CARBが、元京王井の頭線車両3000 3701号を解体危機から救い保存するための費用を集めます。
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プロフィール
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リターン
10,000円+システム利用料
G-01【グッズで応援】『オリジナルクリアファイル』2枚セット
●オリジナルクリアファイル 2枚
- 申込数
- 76
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年3月
13,000円+システム利用料
G-02【グッズで応援】『オリジナルクリアファイル』『地下鉄電車保存会クリアファイル(イラストver)』計3枚セット
●オリジナルクリアファイル 2枚
●『地下鉄電車保存会クリアファイル(イラストver)』
- 申込数
- 8
- 在庫数
- 42
- 発送完了予定月
- 2026年3月
10,000円+システム利用料
G-01【グッズで応援】『オリジナルクリアファイル』2枚セット
●オリジナルクリアファイル 2枚
- 申込数
- 76
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年3月
13,000円+システム利用料
G-02【グッズで応援】『オリジナルクリアファイル』『地下鉄電車保存会クリアファイル(イラストver)』計3枚セット
●オリジナルクリアファイル 2枚
●『地下鉄電車保存会クリアファイル(イラストver)』
- 申込数
- 8
- 在庫数
- 42
- 発送完了予定月
- 2026年3月


















