救急車と宇宙【ドップラー効果】

皆さんは「ドップラー効果」というものをご存知でしょうか。

学校で習うので覚えている方もいるかも知れませんね。

 

 

簡単に説明すると、「波」に起こる効果で、

波の発生源と観測者、少なくともどちらか一方が動いている時に、観測者に届く波の周波数が異なる現象です。

 

身近な例としては、救急車のサイレンが有名です。

救急車が通過する際に、音の高さが変わって聞こえる経験があるのではないでしょうか

 

それこそ「ドップラー」効果によるもので、音が「波」であるために起こります。

 

 

救急車が近づく時、音の波は圧縮されるため波長が短くなることで、周波数が高くなり、実際よりも高い音に聞こえます。

逆に、遠ざかる時は波長が引き伸ばされて長くなるため、周波数は低くなり、実際よりも低い音に聞こえます。

 

そのため、救急車とすれ違う瞬間に、音の高さが変化したように感じられるというわけです。

 

そして、光も「波」の性質を持つために、この「ドップラー効果」は星でも起こっているんです。

それどころか、星の動きを調べるのに役立ってさえいるのです。

 

 

目に見える光は、青色ほど波長が短く、赤色ほど波長が長くなります。

光源が近づいてきて波長が短くなると、本来よりも青っぽく見えます。これを「青方偏移」と言います。

逆に遠ざかっていくと波長が長くなり、本来よりも赤っぽく見えます。これを「赤方偏移」と言います。

 

音の場合には高さが変化しましたが、光の場合は色が変化するということです。

 

そして、星を観測して青方偏移・赤方偏移が起こっているか確かめることで、その星が地球から遠ざかっているのか、もしくは近づいているのかが分かるのです。

 

実は観測結果ににより、遠くにある星ほど赤方偏移が起こっていることが分かっています。

つまり、遠くにある星ほど速いスピードで遠ざかっている＝宇宙は膨張していると推測することができるのです。

 

我々の身近にも起きている現象で、天体や宇宙の動きを知ることができるなんてとても不思議ですね。

 

ちなみにコウモリは、超音波の「ドップラー効果」を利用して，獲物を捕らえているんですよ。

 

本日は「ドップラー効果」のお話でした。

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