完売御礼【最上】インタビュー！ コロナ禍の温泉宿の現状は？

 

山形県最上町随一を誇る観光名所の瀬見温泉。

10月8日、私たちは「ゆめみの宿観松館」代表取締役社長兼 旅館組合 組合長の高橋昌裕様にコロナ禍である今、最上町と瀬見温泉の現状についてのお話を伺いました。 

 

以下、高橋昌裕様のお話しです。

 

 

最上町 瀬見温泉旅館組合 組合長　高橋昌裕様のお話 

 

Q．コロナ禍の影響により温泉旅館で変化したことはありましたか？  

 

2月の後半から海外からのお客さんがキャンセルになり国内のお客さんのツアーがだんだんと少なくなってきました。

本格的に新型コロナウィルスの感染者が全国で増え続ける中、苦渋の選択ではありましたが4,5月と瀬見温泉旅館組合に入っている旅館が2か月間まるっきり休業する決断をいたしました。 

 

しかし、社員の人たちに払う給料、営業しなくてもかかる費用（水道料や電気量）、いろいろな税金を払わなくてはならないため大変先行きが不安な2か月でありました。 

6月から営業を少しずつ再開していき観松館は6月に10日間。

7月は20日間。

8月からは通常通りに営業を開始しました。

しかし、首都圏からくるお客様に対して社員の健康、地域の安全を守らなければならないことが絶対条件です。

そのため手探りではあるが感染しない・させない、地域から感染者を出さないということを念頭に置きながらも経済を回していかなければならない。

相反する二つの側面をコントロールすることがとても大変でした。 

 

 

Q．去年や一昨年と比べて観松館に来るお客様は何割減になりましたか？ 

 

4,5月は昨年対比で0%、6月は15％、7月は15％、8月は70％、9月は80％と徐々に回復の兆しが見られます。

10月に入って国のGOTOキャンペーンが始まったり、東京も対象地域に追加されたこともあり首都圏のお客様が増えていただけると期待しています。 

 

 

Q．GOTOキャンペーンについてどう思われますか？ 

 

観松館は、東京のお客さんの感染対策をしっかりとして受け入れていかないと経営的にまわっていかない、そのためすべてのお客様を受け入れるような準備をしました。 

最上町では、町内の温泉旅館で使える1万円分のプレミアム宿泊券を半額で変えるキャンペーンを6月に行いました。

800万円分の券を作りましたが、即完売したため追加販売もされました。

追加販売は第2弾ということで10月に1600万円分の宿泊券を用意し販売した結果、約4000万円の応募がありました。

GOTOキャンペーンが1月末で終わる予定なので、2月末まで使える券としました。 

 

 

最後に 

 

新聞でも全日空が年末賞与なし、社員の賞与削減、希望退職者募っていると見ました。

国内線は戻ってきてはいるが、国際線がいつ戻るか…。

旅館業以上に大変な業種はまだまだあります。今できることを1つずつ地道にやっていくということしか言えません。 

「目先の利益だけで自分の宿が1つだけ儲かるようなことをしては意味がありません。

大事なのは瀬見温泉全体でお客様を誘致し、助け合いながら最上町を盛り上げたい」と仰っていました。