ボランティア主体の移動手術車を作る意義と想い

私たちが目指す移動手術車は、これまでの移動手術車とは異なり、

単に「手術を行う場」を提供するだけでなく、

捕獲から術後管理までを一貫して

対応できる体制を整えることを目的としています。

 

被災地での活動では、過酷な環境の中で

猫たちの手術を行わなければなりません。

前回の手術活動では、2日目の夜に震度5強の地震が発生し、

私たちはかろうじて耐えている家屋で手術を実施していたので
３日目の手術は中止となりました。

 

術前の準備や術後の管理の場を確保し、

安全に手術を終えた猫たちを1日観察してから

リリースすることに細心の注意を払いました。

しかし、安定した環境を確保することは非常に難しく、

私たちはより安全で確実な手術環境の必要性を痛感しました。

 

今回のプロジェクトでは、「つかねこ」の安倍代表をはじめ、

多くの団体や行政機関が協力し、

手術を実施する場所や術前・術後の管理を行うスペースの確保に尽力しています。

 

私たちは、単に「移動手術車が来るから捕獲してください」という形ではなく、

捕獲から術後の管理までをチームで担う

新たな仕組みを作ることを目指しています。

すでに4つの団体が協力し、今後さらに多くの団体と連携して、

より多くの猫たちに安全な手術を提供できる体制を築いていきます。

 

また、被災地では、捕獲の最中に生まれてしまう子猫や、

母猫とはぐれた子猫、栄養状態が悪く衰弱した猫など、

多くの命に向き合わなければなりません。

こうした現場で、私たちは獣医療チームと捕獲・管理チームに分かれ、

それぞれの役割を果たしながら連携を取ることで、

より多くの猫たちを救うことができます。

 

さらに、「野良猫だから安価な手術でよい」という考えではなく、

一生に一度の手術だからこそ、

安全で適切な医療を提供したいという強い想いがあります。

コストを抑えて数をこなすことも大切かもしれません。

 

しかし、私たち4つの団体は、家猫と同じように、

安全に手術をし、できる限り苦痛を減らし、

猫たちが無事に生きていけるよう配慮することを最優先に考えています。

そのために、麻酔薬の選定や術後管理にも細心の注意を払い、

できる限りの最善を尽くしていきます。

 

現在、たんぽぽの里やネコリパブリックのシェルターには動物病院があり、
獣医療と保護活動は切っても切れない関係にある事を痛感しています。

今回の移動手術車プロジェクトは、　

獣医療と保護活動をさらに強く結びつけ、　

被災地の猫たちにより良い未来を届けるための大きな一歩です。

私たちの活動は、限られた資金の中で行われています。

しかし、その資金を最大限に活かし、

猫たちにとって最良の環境を作るために全力を尽くしています。

どうかこのプロジェクトにご賛同いただき、

最後の追い込みに向けて、皆さまのご支援を心からお願い申し上げます。

 

どうか、被災地の猫たちの未来のために、お力をお貸しください。

 つかねこさんのYouTubeより転載

被災後からずっと能登で保護活動をしてくださっています

 

 

どうかお力をお貸しください