【第10話 三歩進んで二歩さがる】

【8月に格闘技ジム作ります】

トップインストラクターを務める私のアニマルヒストリーをお話します。


レスリングが楽しかった。過去最高に楽しかった。考えれば考えるだけ想像が膨らみ、試したい動きや技が出てくる。
そして勝つ！格闘技は勝ってる時は本当に楽しい！充実した日々だった。

2回目の夏休みを迎え、インカレに向けての合宿で菅平へ行った。夏合宿は朝練習の走り込み。午後練習のレスリング練習が基本だ。
菅平にあるダボスというスキー場を下から上に向かって走るのだ。真夏のスキー場には苦しみしかなかった。
でも、そこは走りきった。それが終わると補強で馬跳びなど再びスキー場を登る。
やりきった。朝7時からそれだけのことをやったら、あとは飯を食べて寝て午後に備える。レスリングの練習より朝練習の走りの方が苦しかった。でも、どんなにきつくても充実した日々だった。

合宿もなんとか乗り越え、夏のインカレから後半のシーズンに差し掛かった頃、腰の違和感に苦しめられた。調子のいい時ほど気をつけなければないやつだった。

違和感がやがて痛みに。痛みはひどくなり、構えるのもやっと。全くパフォーマンスを発揮できなくなっていた。やりたいのにできない。さらにサボっていると勘違いされて怒られる。この悪循環にうまくいっていた頃が嘘のように苦しい時期を迎えた。


『次回、気晴らし』



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