カンムリウミスズメのヒナたちが無事に巣立っていきました！

（写真：巣立った後の人工巣の前に集まるカンムリウミスズメたち）

みなさんからご支援いただいて設置した人工巣を使って、今年もカンムリウミスズメたちが巣立っていきました。神子元島に25個の、烏帽子島に2個（この他に長崎大学と共同で25個）の人工巣を設置しました。素材や構造を工夫した3つのタイプの人工巣を設置したところ、どのタイプでもカンムリウミスズメが繁殖を行なってくれました。

繁殖個体数がとても少なかった神子元島でも、人工巣を使ってだんだんと確認できるつがいの数が増えてきています。実際に産卵があった人工巣は合わせて13個でした。また、卵は産んでいませんでしたが産座を作るなどカンムリウミスズメが人工巣に入った跡が残っているものが多数ありました。

センサ―カメラの映像をみると、巣立ちが終わってからしばらくの間、空になった人工巣に別のカンムリウミスズメたちが出入りする様子が多数確認されました。もしかしたら、人工巣の使い心地を確かめていたのかもしれません。また来年、子育てのためにたくさんのカンムリウミスズメが島に戻ってきてくれそうだと、期待が高まっています。

（手嶋洋子／自然保護室室長代理兼プロジェクト推進グループチーフ）