保護猫ノコと7匹の仔猫たち

本当はもっと早くお話をしたいと思っていたのですが、なかなか気持ちの整理がつかずここまできてしまいました。

本文中でもふれさせていただいた保護猫ノコと7匹の仔猫たちのこと。

 

ノコは推定3才のメインクーンでブリーダーから保護をして「ペットと暮らそう」の施設にやってきた保護猫です。

保護時の体重は3kgもなく、猫種の中で最大と言われるメインクーンとしてはそれはそれはガリガリで小さなからだでした。

しかも全身検査では7頭もの仔猫がお腹にいることもわかり、大きさ的に出産も近い...。

 

常に施設は保護犬猫で満員状態です。

一気に増える猫の数に正直なところ愕然としましたが、今までノコが頑張ってきた証でもあるお腹の中の赤ちゃんたちも大切な命です。

みんな一緒に育て無事に里親さんの元に送り出そう！と私たちは決めました。

 

目まぐるしく環境が変わる中、少しでもノコが安心して出産に臨めるよう他の子たちとは少し離した静かなお部屋を用意したり、構いすぎず、でも目を離さず...温かく見守ってきました。

そのかいもありノコは無事7匹の仔猫たちを出産することが出来ました。

お母さんとして手慣れたように子猫たちのお世話をするノコ、そして日に日に少しづつですが成長していく子猫たち...。

 

しかしそんなノコお母さんの頑張りとは裏腹に、次第にノコのおっぱいからはお乳が出なくなっていきました。それと同時に7匹の仔猫たちの中でも小さい数匹の衰弱が目立つようになっていきました。

1日に何回も強制的に給餌をするものの、体重はいっこうに増えません。

そんな中、1匹また1匹と私たちのところから離れてお空にいってしまう仔猫たち。

さらに検査をしても原因のわからない下痢も続き、どんどん衰弱していってしまう...。

目を離すのが怖くて、もう1匹も失いたくない、なんとしてでも助けないと！という思いで自宅に連れ帰って寝ずにお世話をする日々や連日終電まで残って翌日は出勤時間のずっと早く来てお世話をするような毎日が続きました。

 

そしてほんの数週間のうちに4匹もの仔猫たちが遠い遠いお空にいってしまいました。

小さな小さなからだで、家族の温もりを知ることなく、旅立っていってしまいました。

出産から見守りつづけ、連続して4匹を失った悲しみはまだなくなりません。

今出来ることは全てやったと思う反面、もっと何かしてあげられたのではないかと今も自問自答しています。保護活動はずっとこの繰り返しです。

 

きっと、きっと今頃は4匹一緒に仲良く遊んで、お腹もパンパンになるくらいにご飯も食べられていることを願っています。

 

 

 

7匹もいた子猫たちは3匹になってしまいましたが、この3匹は自分でご飯も食べられるくらいに成長し、つい先日里親募集を開始するまでになりました。

「ハンコック」「フラ」「ロミュー」の3匹は「モリア」「じんべえ」「ミホーク」「クロコ」の分までも必ず幸せになってほしいと心から願います。

 

こうしてこの場で報告をすることで少しだけ悲しみに向き合えたような気がします。

お話を聞いていただきありがとうございます。

 

最初で最後となってしまった可愛い7匹の写真です。

居る場所は違うけどみんなが幸せになれるよう、私たちと一緒に願ってもらえたら嬉しいです。