ゾウはお姉ちゃんがいると長生きする？市原ぞうの国の恵まれた環境

「姉」がいる方が、弟妹が恩恵を得られる

2021年9月20日学術誌『Animal Ecology（The elephant in the family: Costs and benefits of elder siblings on younger offspring life-history trajectory in a matrilineal mammal）』に掲載された、フィンランド、イギリス、ミャンマーの共同研究グループにより、ミャンマー政府所有のアジアゾウを対象に大規模なデータセット（1945年から2018年に生まれた2344頭）を分析し、年長の兄姉の存在が弟妹の体重、寿命、繁殖率にどのような影響をもたらすかを明らかにしました。

 

特に、兄よりも姉がいる方が、弟妹が恩恵を得られることが分かりました。その理由は、年上の姉の存在が人間のように、母親の育児サポートを行なっているからだと、研究者たちは、考えています。また、年下の子ゾウも年上の兄や姉の行動を直接見られることで、食べ物の摂り方や危険回避方法などの学習機会を通常より多く得ることも可能になります。

 

 

今回の調査結果から、年長の兄弟（性別を問わず）の存在は、兄弟がいない場合と比較して、子ゾウの長期生存期間（性別を問わず）を大幅に延長しました。しかし、姉は兄よりも兄弟に対してより大きな影響を与えました。姉の後に生まれたメスゾウは、兄弟ではなく姉と一緒に育てた場合、より高い長期生存率を示します。姉はまた、一緒に育てられた場合、妹の初生年齢にプラスの影響を与え、それを適度に早めました。初めての交尾時期も平均して2年早くなっています。早い時期での繁殖は、より多くの子孫を残すことに繋がります。兄ではなく姉の後に生まれたオスゾウは、両方を一緒に育てた場合、生存率はそれほど高くないものの、体重は増加しました。

 

 

特に、ゾウのような社会性の高い動物では、兄姉の協力的な行動が、弟妹の成長や生存率に不可欠であると考察されます。一方で、本研究は相関関係を示したものであり、兄姉の有無の他に、母親の子育てや日々の仕事量といった外的要因も考慮しなければなりません。

 

 

市原ぞうの国には４姉妹の存在がある

当園生まれの4姉妹・「ゆめ花（16歳）」「りり香（9歳）」「もも夏（4歳）」「ら夢（4歳）」が仲良く成長しています。彼女たちの存在は、互いに支えあいながら暮らしています。妹たちが何かに驚いたた時は真っ先に姉達の元にいきまた、姉も妹達を見守っています。来年春頃生まれてくる弟か妹にも優しく接し良い影響を与える事でしょう。

 

 

この4姉妹は「結希」のお嫁さん候補です。

きっと繁殖に成功した暁には、母ゾウになった姉妹のサポートもしてくれるのではないかと考えています。

 

 

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