
支援総額
目標金額 800,000円
- 支援者
- 95人
- 募集終了日
- 2023年3月6日
61の温情が降り注いだ猫のお話(その7)

こてつは肝臓の数値が基準値を大幅に超えていたため、1か月間の投薬治療を経て3か月間の休薬期間を設けることになりました。
そして3か月後、定期健診の日がやってきました。
私は薬に頼ることなくこてつが自然治癒してくれることを祈っていたのですが、結果は再び肝臓の数値が悪化してしまったのです。
願いも虚しく肝臓の数値は悪化していた。
ここで先生から提示された選択肢は3つありました。
1.再び投薬治療を行う
2.療法食による治療を行う
3.肝臓の組織検査を行う
まず私は3番の組織検査について、先生と相談しました。
こてつの肝臓の数値が悪化している原因がどうしても分からないため、組織検査を行って原因を突き止めるのが先決だと思ったからです。
そこで、先生から聞いた肝臓の組織検査の内容は、開腹したうえで肝臓に大きな注射針を3本刺して組織を採取する、という内容でした。
私は健康なこてつに開腹手術をするのは本意ではなく、先生も組織検査はあまり好ましい選択肢として勧めませんでした。
残る選択肢は1番の投薬治療と2番の療法食治療になりますが、私は先生と相談して2番の療法食治療を選びました。
開封日を忘れないようにメモしていた。
療法食の効果は投薬と比べると緩やかではありますが、身体にリスクを与えることなく肝臓の数値の改善が目指せます。
また、療法食ならリスクが少ない分、長期的な治療に臨めることもメリットです。
あえて療法食のデメリットを挙げるなら、一般食に比べると割高なことでしょう。
ただ、こてつの健康のためですから、多少の出費は覚悟の上です。
その後、こてつの肝臓用療法食を注文し、さっそく毎日のご飯として食べさせることになりました。
この頃のこてつは食欲が旺盛で療法食を食べてくれたので、ひとまず問題はありませんでした。
しかし、療法食をはじめて1か月後の検査では、またもや肝臓の数値が悪化してしまったのです。
肝臓の数値は悪化する一方だった。
検査結果を見た先生は困った表情でしたが、食欲があり体重が増えているのであれば、慢性肝炎の可能性は低く体調を崩すリスクも低い、とのことでした。
つまり、ここで焦って投薬治療に切り替えるのではなく、療法食治療を一定のスパンで続けて様子を見てから、今後のことを考えても遅くないという判断です。
私は先生の意見に賛同し、もう2か月ほど療法食治療を続けることにしました。
そして2か月後の検査結果では、若干ではありますが肝臓の数値が改善されていたのです。
今回はやや改善傾向が見られた。
その後はさらに療法食治療を続け、3か月おきに定期健診を受けることになりました。
こうして迎えた3か月後の定期健診では、またもや肝臓の数値が悪化していました。
再び肝臓の数値が悪化してしまう。
検査結果を見た私と先生は、本当に困ってしまいました。
一旦は効果が見られた療法食治療も、6か月の時点で再び肝臓の数値が悪化してしまったからです。
そこで先生が提案したのが、肝臓用のサプリメントを投与することでした。
安全性の高い治療法を選んだ。
サプリメントなら医薬品ほどのリスクを抱えず、さらに療法食と併用して効果を高めることができます。
ただし、サプリメントの効果は限定的な面があるため、ひとまず1か月ほど投与してみて、こてつに効果が現れるかどうか検査を受けることになりました。
そして、1か月後の検査では肝臓の数値が改善されており、サプリメントの効果が発揮されていることが分かりました。
若干だが改善傾向が見られた。
そのため、さらに3か月ほどサプリメントの投与を続けて、肝臓の数値が落ち着いていくか検査を受けることにしました。
サプリメントの投与を続けて合計4ヵ月が過ぎたころ、再び受けた検査では肝臓の数値が悪化してしまいました。
やはり肝臓の数値は悪化してしまった。
私はこてつの肝臓の数値が一向に改善されないことに、無力感のようなものを覚えました。
この1年間で何度も病院へ通って様々な治療を取り入れているのに、どうしてもこてつの肝臓の数値は快方に向かうことは無かったからです。
途方に暮れた私は先生に
「こてつは肝臓が悪いですし、やっぱり長生きできないんでしょうか?」
と聞いてみました。
それを聞いた先生は珍しく怒った表情で
「そうならないために色々な治療を頑張っているんですよ。そんな弱気でどうするんですか!」
と強い口調で言ったのです。
病院でも大人しくていい子だった。
私は先生の言葉を聞き、ふと我に返る思いでした。
保護したこてつに幸せな一生を送ってもらうため、私は2度の手術をはじめとして様々な治療を受けさせてきたのです。
それなのに、弱気になっていたとは言え、こてつが早逝してしまう可能性を少しでも頭の中に思い浮かべてしまった自分に対し、何とも言えない情けなさを感じました。
結局、こてつは療法食を止めて、サプリメントのみで治療を続けることになりました。
次の検査結果次第ではありますが、治療方針については今後も先生と相談していく予定です。
私の家で暮らすのが気に入っているらしい。
こてつの一生は、まだまだはじまったばかりです。
今はまだ肝臓の数値が悪く将来的な不安を抱えてはいますが、必ず乗り越えられる力を持っていると信じています。
なぜなら、61人から温かい応援を受けて、祝福された未来を約束された子だからです。
そして、こてつの一生に寄り添い支えていくのは、私の役目なのです。
いつも元気で私を楽しませてくれる。
思い返してみると、保護してからのこてつは様々な治療を繰り返す日々でした。
しかし、こてつに悲壮感はなく、私が驚くほど元気に明るい毎日を過ごしています。
むしろ、私がお世話や看病をしてこてつを支えていると云うよりも、私の方がこてつからパワーをもらっている気がします。
そんなこてつと私はこれからも喜怒哀楽を共にし、その一生を見届けていきたいと思います。
私にとって可愛い末っ子になった。
こうして、駐車場に流れてきた謎のキジトラ子猫は、私の元でこてつと名付けられ、私と一緒に長い道のりを歩むことになったのでした。
(おわり)
リターン
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- 10
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