今回は空力の話をすこし・・・

今回は空力の話をしたいと思います。

 

車というものは機械ですが、機械構成部品だけでは単なる動く箱でしかありません。

 

そこに様々な分野からの技術や理論が投入されてお互いが機能しながら初めて一つの完成形になるのです。

 

流体理論は、吸気排気流れ、オイルの潤滑、冷却液の流れ、ショックアブソーバー内部のオイルの流れ、そしてボディ全体の空力や室内の空気循環などの設計に必要不可欠です。

 

今回はturburatorというボディ用空力部品について語りましょう。

 

車のダウンフォースを考えた時、前後のウイング＆スポイラー装着というのが一般的ですし、見た目も派手なのでドレスアップ要素も大きいです。

 

しかし、空気の流れのコントロールはもっと奥が深いんです。

 

空気を含む流体は、壁面に添って流れるという基本原則があるのですが、その表面から空気の流れが剥がれる際に、最初は波うってそして渦を発生しながら剥がれます。その渦が風切音や動きを乱す負圧を起こします。

 

身近では新幹線のパンタグラフです。これは騒音防止です。

 

これが航空機で翼面に起これば翼型の効率の低下、すなわち設計した揚力が得られず渦による逆向きの力が発生して空気抵抗が増すのです。

ですからturbulatouを翼前部に装着し整然とあえて乱流を起し、効率を上げているのです。

 

 

車の車体外部も同様で、様々なコントロールできない乱流が発生して、スポイラーやウイングをつけているのにも関わらず、その効果が生かしきれていないというのが現状です。

 

turburetorというのは乱流翼といって整然とした乱流を早期に起こすことにより、剥離による乱流を抑え最終的に車体安定性や空気抵抗の抑制を達成することができるのです。

 

もともと航空工学を学んできた私なので、普通にAir Repair iQには装着されています。

 

 

装着位置は私の知識と走行テストで感じたところを中心に仮で設置し、高速水流のスプレーで検証（この場合は渦のテーパー角やそのサイズも確認）し、サーキットや高速道路での実走行テストを行い今の状態に至っています。

 

 

装着に際しては、装着部位に置ける目的を明確にして設置しなければ、意味のあまりない空気抵抗を増やしただけとか逆にウイングの効率を落とす、と言ったことにもなります。

 

簡単に装着できるのですが、装着においては相応のノウハウが必要になるんですね。