メンバーの思い① A-GOAL代表 岸卓巨

「あれから10年」

JICA海外協力隊として、10年前にケニアの「児童保護拘置所」で活動していました。貧しさゆえに窃盗に入った子ども、空腹を紛らわすためにドラッグを使い精神的に病んでしまっている子、さまざまな境遇の子どもたちに出会いました。彼らの環境を変えるために何かできないかと考えていました。しかし、なかなか良い答えは見つかりません。

そんな時に出会ったのが、ケニアの草の根でサッカークラブを運営し、子どもたちの居場所づくりや学校に行けない子どもたちへの学習機会の提供を行っているケニア人コーチたちです。サッカーの可能性を強く感じました。

あれから10年。現在、キベラA-GOALリーグには約1600人の子どもたちが参加し、サッカーを通して奨学金を獲得する子や、今年12月には選抜チームのタンザニア遠征も予定しています。

1600人の子どもたちが年間通してプレーする場をつくり、彼らを食料まで提供することは簡単なことではありません。しかし、ケニアには強いパッションを持ったコーチたちがいるからこそ、そのような活動ができています。ぜひこれからも彼らとともに子どもたちが「夢に向かって努力できる環境」を作っていければと思います。