自転車乗りのスペイン・アフリカ紀行(5) アフリカ：悠久の国ーエジプト

　古代四大文明の一つ、エジプト。ナイル川に育まれた悠久の国。リビアから砂漠を走り、アレクサンドリアに入り、とある農耕地帯の村の青年の家に泊めていただき、一晩の交流を楽しみました。地中海側の穏やかな気候でした。その後、ナイル川のある首都、カイロに向かいました。カイロは、大都会でした。ナイル川の河畔では、理容師たちが、手鏡とハサミと椅子を用意して、戸外での散髪を行うのです。その夜は、親切な若き夫婦の家に泊めていただきました。夜が明け、次の目的地であるスーダンの大使館に行きました。入国ビザを申請するためです。ところが、大使館の職員から、政情不安などを理由に、ビザは発給できないと言われました。最終目的地である南アフリカのケープタウンへ行くことができないのです。いろいろ考えましたが、妙案が浮かばず、自転車の旅を断念することを決心しました。私の自転車をその若き夫婦に譲り、テントと寝袋だけを持って、日本へ帰ることにしたのです。ちょうど２か月間のスペイン・アフリカ自転車旅行でした。

（添付の写真は、私が撮った、農耕地帯での青年と青年の家族と私の自転車の写真です。）