【CACI物語：卒業犬 ㉝「サラ」】

 

サラちゃんは熊本のボランティア「はちボラ」さんから託された猟犬ミックスです。

 

「はちボラ」

 

「はちボラ」さんの取り組みは、人吉保健所に収容された動物達の世話をし、

その子にあう里親さんを探そうと努力されています。

しかし収容オーバーで毎日お世話していた子を県の施設へと移動させなくては行けない事態に陥りました。

ようやく人にも慣れ、ガリガリの体も改善されてきたのに

再び知らない施設に送られるのです。

「ここから幸せへと繋げたい」

「ここから幸せへと繋げたい」

 

はちボラ代表、高野さんのSOSがCACIに届きました。

また同時にセントハウンドレスキューさんもご協力いただけることになったのです。

「SCENTHOUND RESCUE」

 

協力しあえばピンチを切り抜けられることもあります。

 

 

モモちゃんを見送った後、

私は気持ちの整理が出来ずにモヤモヤした日を過ごしていたところ、

突然、金子さんから電話がきました。

お話しはサラちゃんの事でした。

熊本からきたサラちゃんは乳腺腫瘍を摘出した後、金子さんのお宅で療養中でした。

金子さんがサラちゃんと私は相性が良いのでは、とお話ししてくれたのです。

何度か会ってお散歩して、お泊りしてもらい、すぐにサラちゃんの可愛さにメロメロになりました。

 

 

モモちゃんを見送ってからまだ間もなくて気持ちの整理がついていないのに、お迎えしていいものか少し悩みましたが、暖かい家庭を必要としている子達が今、居る事は事実で、悩んでいる場合ではないと思ったのです。

 

 

サラちゃんさえよければお迎えしたいと思いました。

一緒に生活を始めて、サラちゃんは警戒する事なく、リラックスしているようでした。

でも、お留守番の時間以外は家の中でフリーにしていた為、

今までとは違う生活のリズムに戸惑ったのか、私が外出すると、パニックになり、今までは落ち着いてケージでお留守番が出来ていたのに、我が家に来てから、安心してお留守番が出来なくなってしまったのです。

金子さんに相談し、基本的な室内ケージでの生活でのトレーニングをやり直す事になりました。

私の誤った飼い方でサラちゃんに負担をかけてしまいました。

今では落ち着いてお留守番できるようなりました。

こちらの勝手な考えで、ケージの中に入れるのは申し訳ない気がしていたのですが、それが逆にサラちゃんを不安にさせてしまっていたのです。

 

 

お散歩しているとき、シッポをブンブン振って嬉しそうな姿を見ていると、

私も幸せな気持ちになります。

公園で“お座り”や“待て”の練習をしますが、すぐ飛びついてきて、遊びたがります。とても甘えん坊です。

サラちゃんは散歩中、匂いをかぎます。

ある程度嗅いだ所でチッチッと舌を鳴らすとやめて歩きだします。

サラちゃんは明るくてとてもいい子です。

散歩中もチラチラ私を気にしながら歩いてくれます。

見ているだけで笑顔になります。

 

これからも、サラちゃんが楽しめる事を探していろんな所に連れて行ってあげたい。

私もわくわくしています。

サラちゃん、これからはいつまでも一緒だね。

 

サラちゃんは、人に置き去りにされて捨てられても、人を恨むことなく、うなることもなく、明るく笑いかけてきます。

少しでも多くの子が、穏やかに幸せに暮らせるよう、

私たちの活動にご協力いただけましたら、大変うれしく思います。

 

 

（千葉県市川市　N様）