【CACI物語：応援団 ⑪「ミリ・ボーテ」】

 

小諸から上田方面へと続く千曲川ワインヴァレー東地区。この地域の美しさは、山々の間を縫うように流れる千曲川が造り上げた絶景です。

晴れた日は富士山も見渡せる素晴らしいロケーションに私たちが暮らす「ミリ・ボーテ」の圃場があります。

 

 

夫は埼玉県で高校教師をしていましたが、夫婦共々、セカンドライフは美しい景色のある涼しい土地での生活をしたいと考えていました。

そして何度も訪れていた軽井沢に近い小諸に移住をしたのです。

当初は、新幹線で職場のある高校まで通っていました。

私が玉村豊男氏の著書を愛読していましたので、ヴィラデストワイナリーを訪ねていた3年後、千曲川ワインアカデミーが開講するというタイミングで夫が退職しました。

アカデミーに通いながら標高800mの荒廃地、約60aを開墾し始めたのです。

土壌は小諸全体を覆う強粘土質に、浅間山からの火山灰の堆積です。

翌年にはぶどうの苗を定植、その時に確保できたシャルドネとメルローを植えました。その後圃場のテロワールに合っていると思うカベルネフラン、さらにソーヴィニヨンブランを定植しました。

 

 

ミリ･ボーテのワインは「ぶどう本来のポテンシャルを引き出す自然なワイン」

除草剤は使用せず、馬糞堆肥を使用するなど、自然な環境を心がけています。

また、適切な樹勢の維持が良い葡萄の収穫につながるという理念からキャノピーマネージメントを実施しています。

 

 

豊かな自然の中、私たちは2頭の愛犬、イングリッシュセッター、ミリとボーテと暮らしています。

 

我が家で最初に迎えたのはダルメシアンのオスのパピーでした。半年位過ぎた頃でしょうか。急に音に対する反応が悪くなり、病院で診ていただくと、耳が聞こえないとの診断を受けました。生後半年過ぎに急に聞こえなくなるケースもあるようです。先生と相談して聾の訓練が出来る訓練所を探し、通い出しました。訓練の甲斐あり、手話で意思が通じるようになりましたが、目が悪くなったら指示が通じないことが気がかりでした。シニアになった時のことを考え、もう一頭迎えた方が犬同士での意志の疎通も出来るのではと思っていたところ、散歩の途中でイングリッシュセターのパピーに出会ったのです。

我が家で迎えた先代のサラです。

 

ダルメシアンが亡くなり、サラ一頭になり半年過ぎてルナを迎えました。サラとは１０歳離れていました。メス同士、年齢差もあり、最初は厳しくあたったサラでしたが、明るく優しいルナとはとても仲良くなれました。サラは１７歳２カ月の長寿でした。

 

サラが亡くなり、ルナが不安な様子も見られたので、早めにもう一頭迎えることにしました。それがミリです。

 

 

ルナを迎えて数ヶ月経った頃、SNSを介してセターのオーナーさん達とお会いすることになりました。当時知り合ったのは、ベンチタイプの方が多かったのでが、そこからセターの輪が広がったのです。中には保護犬を迎えられた方もおり、皆さんと交流しているうちに、保護犬についての関心も持つようになりました。

CACIのことを知り、少しでもお役に立てればと、オフ会の際にチャリティーをしたり、シェルターの修繕のお手伝いに参加したり、同窓会でチャリティーをしたりしてきました。

 

 

セッターという犬種は、オンオフがはっきりしていて、美しい飾り毛や体形、走っている姿もとても魅力的です。何より、雉を見つけて、ピタッと止まる時の姿はとても美しいものですね。

 

3頭迎えて性格はそれぞれ違いますが、どの子も家の中では穏やかで甘え上手です。

また、人をパートナーとして認識しているので、小さな子にも優しく接することが出来ると実感しています。

 

 

愛犬達と自然の中に一緒に出掛けるのが何よりも幸せの時です。

表情が変わり、生き生きとします。

また、ハイキングや、カヌーを一緒に楽しむこともあります。

そしてセターを通じて出会った皆さんや犬達と共に過ごす時間も楽しんでいます。

 

 

私たちが丹精込めて作り上げるワインのエチケット（ラベル）は、イングリッシュセターがモデルになっています。シャルドネはミリ、メルローがルナ、カベルネフランは先代のサラです。このエチケットの原画は、やはりセターを通じて知り合ったアーティスト、庄島歩音さんにお願いしました。

 

 

ミリ・ボーテはフランス語を組み合わせたものです。Milleは数字の『千』をBeautéは『美しさ』を意味します。日本では大変大きなもの、数多いものを表現するときに『千』を用います。長野県に源を発し、日本海へとそそぐ日本一の大河千曲川にも『千』の文字が含まれます。ミリ・ボーテはこの素晴らしい自然のなかにあって、その一部となり、この地域の『数多くの美しさ』をワインを通じて表現していきたいと考えています。

 

 

圃場には、畑作業の休憩所を兼ねるショップも併設しています。

 

 

千曲川ワイナリーにいらした際には、ぜひ足を延ばしてください。

ワインと美しい景色のある田園で、自然を満喫いただけましたら、とてもうれしく思います。

 

ミリ・ボーテ（Mille・Beauté）

長野県小諸市大字菱平1072-2

https://millebeaute.jimdofree.com/wine/