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フェミサイドについて知っておくべき5つの重要な事実
2022年11月25日

ジェンダーを理由とする殺人(フェミサイド/フェミニサイド)は、相互に関連し重複する形態でなされる女性や少女に対する継続的な暴力が、最も残酷かつ極端に表れたものです。フェミサイドはジェンダーが関連した動機による故意の殺人と定義され、ジェンダーの役割に対する固定観念、女性や少女への差別、男女の不均衡な力関係、有害な社会規範などによって起こる可能性があります。女性の権利団体による長年の活動や、加盟国の意識や活動の高まりにもかかわらず、 入手できるエビデンスは、そのような暴力にまったく歯止めをかけられていないことを示しています。
この蔓延している犯罪に対する世界的な行動を後押しするため、国連薬物犯罪事務所(UNODC)とUN Womenは、平等を目指すすべての世代のフォーラム行動連合のビジョンに沿って、ジェンダーを理由とする女性や少女の殺害に関するレポートの第2版を共同で作成しました。このレポートは、女性への暴力撤廃の国際デーおよびジェンダーに基づく暴力撤廃に向けた16日間に先んじて発表されましたが、その報告結果は非情なものであり、すでに世界が陥っている危機的状況にさらに緊急性を加えるものでした。
以下に主要な結果を5つ挙げます。
1. 女性や少女はもっとも身近な人間に命を奪われる可能性が高い
2021年、世界ではおよそ45,000人の女性や少女が親密な関係にあるパートナーもしくは家族(父、母、叔父、兄弟など)によって殺害されました。これは、1時間に平均5人以上の女性や少女が自らの親族によって殺害されているということです。フェミサイドの加害者としては、現在もしくはかつての親密なパートナーが圧倒的に多く、近親者による殺人全体の平均65%を占めています。
時が経過しても、近親者が犯した殺人の数にはそれほど変化がありません。これは、早期介入やジェンダーに対応した取り締まりや司法、また被害者中心の救援と保護の利用によって未然に防げるはずの死を、世界が阻止できていないということを示しています。
2. フェミサイドは普遍的な問題である
あらゆる形態の女性や少女に対するジェンダーに基づく暴力と同様に、フェミサイドは世界中のどの国、どの地域にも影響を及ぼす問題です。この新しいレポートによれば、2021年に親密なパートナーもしくは家族に殺害された女性の被害者数はアジアが最も多く約17,800人、次いでアフリカの17,200人、南北アメリカの7,500人、ヨーロッパの2,500人、オセアニアの300人です。
これを総人口数で換算すると、2021年、アフリカでは10万人あたり2.5人の女性や少女がパートナーや近親者によって殺害されたのに対し、南北アメリカは1.4人、オセアニアは1.2人、アジアは0.8人、ヨーロッパは0.6人であることが入手したデータで示されています。
3. フェミサイドの実際の規模は、はるかに大きいと推測される
レポートで報告された数は驚くほど多いものの、それは氷山の一角です。フェミサイドの被害者の多くは、未だに集計に含まれていません。2021年に故意に殺害された女性や少女のうち、おおよそ10人に4人については、国によって刑事裁判の記録や捜査方法にばらつきがあるため、ジェンダーを理由とする殺人と確定するほど十分な情報がありません。
たいていの場合、親密なパートナーや近親者が犯したジェンダーを理由とする殺人のみがフェミサイドとして計上されます。しかしながら、ジェンダーを理由とする殺人は家庭内だけでなく、あらゆる場面で起こります。被害者と面識のない者によるレイプや性暴力、女性器切除などの悪習やいわゆる「名誉」に基づく暴力、性的指向や性自認に関連するヘイトクライムの結果、あるいは武力紛争や暴力団、人身取引、その他の形態の組織犯罪に関連する場合などです。
司法制度の利用はもちろん、フェミサイドの予防、保護および対応措置を強化するためには、細分類された包括的なデータを確実に利用できるようにすることが不可欠です。UNODCとUN Womenは、現在のデータ収集の限界を超えることを目指して、このほど、ジェンダーを理由とする女性と少女に対する殺人(フェミサイド/フェミニサイド)を測定するための統計的枠組みを策定し、2022年3月に国連統計委員会による承認を受けました。
4. 社会から孤立している女性や少女は、より大きな危険に直面している
社会から疎外されている人々のジェンダーを理由とする殺人に関するデータや情報がかなり限られている状況に、変わりはありません。例えば、女性の権利団体MundoSurが中南米12か国のデータポータルを分析したところ、被害者が障害者もしくは妊婦かについての情報を集めているのはわずか1か国、被害者の民族的アイデンティティについてデータを集めているのは2か国、被害者が移民かどうかの記録をとっているのは3か国だけということがわかりました。
データに限りはあるものの、カナダおよびオーストラリアで入手できたエビデンスによれば、先住民の女性がジェンダーを理由とする殺人の対象になる確率が極端に高いことがわかります。10万人の女性や少女に対して4.3人と、2021年にカナダで殺害された非先住民の女性と少女の割合に比べて5倍の高さです。
フェミサイドを防ぐためには、国家当局が被害者についての包括的なデータを記録することが極めて重要です。リスクの高い女性や少女を見極めることで、国はその情報を予防や保護のメカニズムに効果的に活用することができるのです。
5. フェミサイドは防げるし、防がなければならない
ジェンダーを理由とする殺人や、女性や少女に対するその他の暴力は避けられないものではありません。有害な社会規範を変革させること、また女性に対する暴力をなくす取り組みにコミュニティや社会全体を参加させることに重点を置いた一次予防の取り組み、早期介入およびリスクアセスメント、被害者を中心とするサポートや保護、そしてジェンダーの視点に立った取り締まりや司法サービスの利用によって防ぐことができますし、また防がなければなりません。
例えば南アフリカのような国の経験は、女性に対するジェンダーに基づく暴力の防止を目的とした包括的な法や政策、銃規制法、女性の権利団体や地域に根差したグループの活動を通じて、フェミサイドを実質的かつ継続的に減らすことができることを強く示唆しています。
ある状況で何がフェミサイドを増加させているのか、また、他の状況でどのような要因がフェミサイドを減じているのかについて理解を進め、それに基づいて予防戦略を策定するために、さらなる調査が必要です。
女性の権利団体は、女性や少女に対する暴力の防止、政策変更の推進、政府の説明責任の追及、被害者を中心とした重要なサービスの提供において重大な役割を担っています。女性の権利団体への財政支援とパートナーシップの強化は、ジェンダーを理由とする殺人やあらゆる形態の女性や少女に対するジェンダーに基づく暴力を減らし、また防止していく上で極めて重要です。
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女性の権利に対する世界的な後退をかんがみると、女性や少女を暴力から守ることがさらに困難になっています。ドメスティックバイオレンスの加害者がフェミサイドやジェンダーに基づく暴力に抗議する者に力を行使しても罪に問われないことを助長する後ろ向きな法律や、女性の権利団体の疎外が進んでいることから、女性や少女が司法、保護、支援を受けられないことがよくあります。
後退に抗して、私たちは前進します。この16日間、私たちはジェンダーに基づく暴力との闘いに参加するよう、すべての人に呼びかけています。被害者の声と女性の権利を支援する活動家の声を高めることから、フェミニスト運動を強化することまで、今あなたにできる10の行動を下記でご紹介します。 (翻訳者:本多千代美)
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