【応援メッセージ】林 正原さん

台湾の緑色公民行動連盟（GCAA）研究員の林 正原さんから応援メッセージが届きました。ありがとうございます。

林さんは、昨日の大阪に続き、本日9月22日東京で講演されます。明日の「さようなら原発全国集会」（代々木公園）でも発言されます。詳しくはこちらのリンクからご覧ください。https://readyfor.jp/projects/CNIC2025/announcements/394652

台湾の脱原発：安全・エネルギー・未来への一歩

林(リン)正原(ジョンイェン)（綠色公民行動聯盟 研究員）

台湾は40年間にわたる議論の末、ついに2025年5月17日に最後の原子力発電所を閉鎖しました。これは台湾のエネルギー転換、安全、そして繁栄に向けた大きな前進です。

台湾グリーン市民行動連盟は長年にわたり「Nuclear Power Go Zero」を推進してきました。台湾における原子力は権威主義的な政治の象徴であり、発電所周辺の住民や蘭嶼の先住民族に長期的な圧迫と被害をもたらしてきました。スリーマイル島、チェルノブイリ、福島の事故は、原子力発電がいかに無責任な行為であるかを私たちに繰り返し警告しています。
　

若者の視点から見れば、台湾では核廃棄物の処理問題は未解決のままであり、これが原子力利用に関する議論における重要な論点となっています。台湾が原子力発電を停止したことで、核廃棄物の新たな発生はなくなりますが、既存の核廃棄物の処理問題は、すぐに次世代への大きな負担となります。

私たちにとって、核廃棄物処分場を見つける第一歩は原子力を停止することです。原子力を止めて初めて、直面する核廃棄物の量を正確に把握でき、科学的・民主的・責任ある方法で社会的対話を進めることが可能になります。

台湾も日本と同じく環太平洋火山・地震帯に位置しており、地質や断層のリスクは原発を脅かすだけでなく、廃棄物処分場の選定をより困難にしています。これは困難で複雑な世代間の正義の問題です。

私は日本の皆さんにも考えてほしいと思います。原子力発電の代償は、安全やコストだけでなく、核廃棄物の行き先という問題も含まれているのです。