「こりゃ原爆ぞ！」クリスマス島で見た青白い閃光

ご遺族や生存者の証言を紹介します。

 

実際、漁師はクリスマス島近郊で青い閃光やその後の死の灰を見ていました。

 

遺族の証言

 

聞きたかったら土の下行ってこいや。そこの奥行ったら墓の中で寝よらい。

 

昔の60、70近い人ら、そんな船乗った人はほとんど死んじょらい。それやったらもっと早よ来ないかん。

死ぬ人間やけんいつ死ぬやら分からんけど、30年前くらいに来ないかん。そんな死んで、50年前のこと分かるかや。

こっちが本人やったら生きちょうけど、本人が死んだがやけん。やけん答えようが無いわ。

 

 

生存者の証言

 

帰ってきたら上陸禁止という事で、「船へ係官が調べに来るまで船に居れ」言うがで、船に一泊した。

あくる日、係官がガイガーカウンターですか、機械で各人調べて。

 

被害の原爆にかかっちょるか、かかっちょらんかということの報告もなしに、
ただ船と人間と調べて帰っただけだと思いますがね。

 

皆甲板に集まって、白い服着てカウンター持った人間がずっと一人一人当たっていった。

 

そんなに大きな音がしたこともないし、時間は短い、

 

10分か20分くらいで船のぐるりとそれから人員全部の人間の体に当てただけでした。

 

あとは魚を揚げてもいかんということで、また東京から2日、

 

2日も走ったかどうか、そのくらい走ってから魚を沖で放棄したですかね。

 

２、３年たってもう一ぺん（1957年第8達美丸、サモア諸島、クリスマス島の水爆実験を全員が目撃）クリスマス島ですかね。

その実験にも別の船で遭遇して、その時は原爆の光見たんですよ。

 

夜8時やったと思いますが、きれいな晴天のはずやのに稲光みたいな光がありまして、稲光言うよりか青白い閃光で、目に堪えるような光でしたがね。

 

他の人間が「こりゃ原爆ぞ！」言うて冗談めかしたようなことで騒いでおったけどね。

 

その後5分か10分くらいする間に水平線が赤くなったんですよ。。

 

太陽が沈むみたいな、丸い太陽の倍もあるような大きな塊が浮かんでね。

 

「あー、やっぱり原爆やったねえ」言うて騒ぎよったらそれがどんどん膨れ上がって、その光が2重になってだるま型みたいになって、みるみる間にずーっとどんどん広がって、

空一杯とまではいかんけんど、かなり広い範囲に広がってね。広がるにつれて薄うなってしもて、で消えたんですがね。

2、30分もしたかせんかぐらいにね、夜やけんライトをあげて操業しよる、
そのライトの光に雪みたいな粉がチラチラしだして、「こりゃ死の灰や」いうて騒いでね。

私らも怖がってはおらざったけど何か気持ちが悪うて、私は船の陰に隠れた記憶があります。

 

原爆が関係で早死にしたのか、我々乗り込んどった人間がどんどん逝ったということは、元気な人らがガンとか何とかで死んでしもたということは、
やっぱり原爆のせいやろかな、とは思いますけど。

 

みんな大体50代、60代で亡くなって、今生きちょうは僕ぐらい。

 

だから、「ビキニの原爆の関係があるんじゃないか」という気持ちはありますけど。