ターゲットをピンポイントで狙う！　～放射線部の仕事～

がん診療において、放射線治療は手術療法、薬物療法と並ぶ大切な治療の一つです。

放射線治療は、治療技術や支持療法、治療装置の進歩などにより、根治を目指す治療、進行を遅らせる治療、症状を緩和する治療など、がんの早期からすべての時期に、あらゆるがん腫に対して行われています。また、手術と違う点は、内臓の機能を温存できる可能性が高く、患者さんの生活の質を維持しやすいことが挙げられます。このことからも、高齢化社会となり、様々な理由から手術を受けることが困難な患者さんに対しても、今後ますます重要ながん治療法として普及し発展していく治療法です。

放射線治療は多職種が携わるチーム医療で、放射線治療医、診療放射線技師、医学物理士、治療室の看護師、事務職員らが連携して治療を行っています。それぞれの職種が高い専門性を発揮し、協働していくことは、質の高い医療と安心できる治療環境の提供につながりますので、専門知識をもつスタッフの育成は今後も重要になってきます。

長崎県では、県内9施設で放射線治療を行っており、全国で唯一、離島（対馬）でも放射線治療ができる県です。県内の放射線治療の専門職スタッフが連携し合い、県内どこにいても安心・安全・確実な治療が提供できるように、日々それぞれの施設で活動しています。