マラカス

「みんなで”365日の紙飛行機”を歌おう」と募集した公募合唱団に参加した人、全員が歌うことのできる人ではありませんでした。

参加者の一人である彼は、入所事業所で生活し、そこでジャンベチームに所属しています。

日常生活で彼は、ほとんど言葉を発しません。しかし、音楽が奏で始めると、お気に入りの手作りのマラカスを手に体を動かし始めます。その姿を見ていると、彼が音楽に合わせて踊っているのか、音楽が彼に合わせて奏でているのか、不思議な感覚に心が高揚していきます。

彼自身が言葉で表現することはできないけれど、自分の好きな場所があることの大事さを考えさせられます。