住人さんからのメッセージ#18　武村貴世子さん

今日はメッセージを2通ご紹介させて頂きます・・・！

メッセージ#18は、武村貴世子さんからです。

 

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「どうして好きだということを言っちゃいけなかったんですか？」

そう言われてはっとした。

「あなたが好きということで誤解を生むことがある」
「この仕事ではその好きは黙っていたほうがいい」

私はいくつかの大切な「好き」を押し殺して生きてきた。
それは自分で自らの呼吸を止めるような行為で、いつまでも私の心に苦しみとして残っていた。

2015年に、アパートメントでコラムの連載の機会いただき、
以来私は、ラジオDJの自分が1番大事にしてきた「曲紹介」をテーマに書き続けている。

連載を始める時に決めたことがある。
選ぶ曲は「自分が心から好きだと思う曲」にしようと。

もう自分で自分の「好き」を葬るようなことはしない。
それが実現できた場所が、アパートメントだった。

アパートメントの管理人の方々は、
いつも私を優しく見守ってくれている。何より、私という存在を認めてくれている。
だから、アパートメントでは、まっさらな自分が書ける。

好き、嬉しさ、楽しさ、喜び。
痛み、悲しみ、苦しさ、怒り。

今、私が１番正直に自分を表現できることができる場所は、アパートメントだ。

今月はどの曲を選んで紹介しよう？
そこから、どんな言葉を紡いでいこう？

そして、書き上げた文章は、自分で書いているにも関わらず、
「こんなことを書ける自分がいたのか！」と驚くくらい、新しい発見ばかりである。
アパートメントで連載を始めたことで、私は言葉がより好きになった。

また、インターネットの世界を通して、私の文章を見つけてくれて、嬉しい出会いに繋がったことが多々ある。
出会った人全てに共通していたのは、「音楽が好き」ということだった。

私がラジオDJになったのは、「この曲かっこいいな！」「この曲最高だな！」と思う音楽を紹介していきたいからだった。
音楽が好きという気持ちを発信し、繋いでいきたい。
それが、今、ウェブマガジンという世界でも実現することができている。

きっとこれからも、
アパートメントで暮らし、言葉を綴ることで生まれる喜びの可能性が無数にある。

私は心から願っている。
アパートメントが、いつまでも自分の「好き」を豊かに表現でき、
日々を豊かに営むことができる場所であることを。

武村貴世子

 

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武村さんは現在、アパートメントで長期滞在者として連載されています。武村さんの連載は、例えるならば私小説のような、優しい語りのラジオ番組だなと思っています。是非この機会にご覧ください！

 

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