ジャガイモのようにホクホクした

 

農家の大森です。

今回は返礼品の１つである大森家のジャガイモについて紹介したいと思います。

僕は斜里の農家5代目で、高校までを斜里で過ごし、その後大学や就職で札幌に15年程暮らした後、実家を継ぐため斜里に戻って来ました。

 

斜里町の農業の多くは畑作で、ジャガイモ、小麦、ビート（砂糖の原料）が代表的な3品で、その他に人参、豆、玉ねぎなどを生産しています。

我が家のジャガイモは、カルビーのポテトチップスに加工されるものを主に生産しており、その他にでんぷんの原料になるものと、生食用（スーパーに売られている多用途のもの）のレッドムーン（メークイン系のしっとりタイプ）とキタアカリ（男爵系のホクホクタイプ）を生産しています。
わずかですが、斜里や札幌の料理店や珈琲店、カフェでもそれらジャガイモを使って頂いています。

 

返礼品の中身としては、フライドポテトなどにするとバツグンに美味しい加工用のジャガイモとレッドムーン、キタアカリを用意しています。

斜里では例年、GW前後に種芋を植え7月頃から花が咲き始め、早い品種では9月から収穫が始まります。

 

 

 

 

 

規格外の小さかったり変形したイモも澱粉用に出荷します（僕はいつだって規格から外れたものの方に共感します）

秋が過ぎ収穫を終えた畑に雪が積もり、冬の間は農家の仕事はお休みになります。

 

※ちなみに斜里岳は今回の展示された作品にもありますが、僕の実家の屋根から見る斜里岳が1番美しいと思うんです。
どこから見る斜里岳が1番か論争は近隣の清里町や小清水町をも巻き込みたびたび勃発しますが、僕の住む地区からが山の真正面だろうと確信を持ち、斜里岳を眺め深夜ラジオを聴きながら毎日仕事をしています。

 

 

返礼品に同封するお勧めレシピに詳細は載せますが、加工用ジャガイモを使ったフライドポテトは絶品で、秋から春の間、我が家で人が集まる際は必ず振る舞い、葦芸の斜里メンバーをはじめ多くの人が絶賛してくれます。

音楽家の松本さんが最初に家に訪ねて来た際もフライドポテトで胃袋を掴み、話も弾み仲良くなれましたし、バストリオの今野さんも揚げたてを食べて「うまっ！」と感嘆の声をあげていました。
ただ、松本さんは一見すると美味しいものを沢山知っているグルメな男に見えますが、葦芸の準備期間にお寿司をテイクアウトして、みんなで食べている時、「俺、ホタテ大好きなんだよね。だから2つも食べちゃった」と満足気に言っていましたが、同じ物を食べたバストリオの橋本さんから「これホタテやなくない？」と指摘され、他の人とも確認すると、ホタテではなく、ましてや貝でもない、白身魚のお寿司を美味しい美味しいと言って食べていた幸福な舌の持ち主で、今野さんに至っては食べるご飯、食べる物全て「うまっ！んうまっ！」と、いつだってとても美味しそうに、もぐもぐ口いっぱいに頬張って平らげる育ち盛りの腕白な胃袋の持ち主で、そんな彼らが美味しいと言ってくれる僕の揚げるフライドポテトは、マイクロマジックフライドポテト（結局大好きなやつ）と違いが分かるのか怪しくて少し自信が揺らいでしまうけど、今年も美味しいジャガイモが獲れました。

またそんなポテポテキュンな彼らと美味しくてもそうじゃなくても一緒にフライドポテトを食べて笑い合いたい。

全てのジャガイモが収穫されるのは10月中旬頃で、返礼品の発送は11月頃を予定しています。張り切って収穫作業をしますので、それまでもうしばらくお待ち下さい。