BC Tube編集部コラム：理事　田原　梨絵

　こんにちは、BC Tube編集部理事の田原梨絵です。私は家族で渡米して今年で7年目、現在は東海岸のボストンという野球のレッドソックス、食べ物はロブスターが有名な地方都市に住んでいます。

　BC Tubeの活動を開始する前に、私はちょうど、日本の乳がん患者さんのために何かできることがないか模索していました。YouTubeを始めてみようか、Twitterをやってみようかなど考えながらも、SNSが苦手な私にとってはどれもハードルが高く、初めの一歩が踏み出せずにいました。そんなある日、コロナ禍でボストン全体がシャットダウン状態となり、そこから生まれたBC Tubeの活動に伏見先生からお誘いいただきました。

　最初はボストンにいる4人で議論を重ねながら手探り状態でスライドを作成し、慣れない音声を自分で入力し、YouTubeに投稿を開始しました。少しずつ再生回数が増え、チャンネル登録者数も増えていき、動画を見ていただけることがとても嬉しく、新しい動画を作る意欲へ繋がっていきました。そして、日本にいる乳腺科医の先生方が賛同して参入してくださり、乳腺科医以外の先生方とのコラボレーションも生まれるなど、当初は想像もしていなかったように活動が広がり始めました。コロナ禍で大変なことも多いですが、BC Tubeが生まれたことはコロナ禍の素晴らしい副産物だと思っています。今では、BC Tubeのメンバーは私の家族のような存在です。初めの一歩を踏み出せずにいた私個人でも2021年1月からInstagramで乳がんの情報発信を開始しました。大変ありがたいことに、患者さんや医療者、アピアランスケアやヨガ関連の方など様々な方面で乳がんに関わる方々がフォローしてくださっています。

　BC Tube、そしてInstagramを始めてみて、情報発信の影響力の大きさをしみじみ痛感しています。間違った乳がん医療情報が氾濫する中、患者さんを守るためにも、そして乳がん啓発のためにも、正しい情報をいかにわかりやすく発信するかは、当然ですが医師として責任を持って行う必要があります。BC Tubeの動画は多いもので数万回数再生され、Instagramの投稿も一つの投稿が数千回アクセスされています。これらは、日常の臨床で外来で患者さんに直接説明したり、講演会などで参加していただける人数と比較にならない数です。影響力が大きい分、BC Tubeのようにチームで活動し、多くの専門家や一般の方々から成る後援会の皆様の目を通した動画というものが価値があると思っています。

　このような私達の活動をもっと多くの方に知って欲しい、そして、日本で啓発が始まったブレスト・アウェアネスを広めたいという想いから今回のクラウドファンディングを行っています。私達と一緒に、皆様の大切なひとへブレスト・アウェアネスを伝え、そしてBC Tubeの活動を広めていけたらとても嬉しく思います！これからもどうぞご支援と応援をよろしくお願いいたします！