
支援総額
目標金額 5,000,000円
- 支援者
- 1,999人
- 募集終了日
- 2021年3月31日
運営メンバーより皆様へ#6:こびナビ 幹事 岡田 玲緒奈
こびナビ 幹事
岡田 玲緒奈
医師、日本小児科学会専門医
千葉大学医学部医学科卒。千葉県にて初期臨床研修、小児科専攻医研修を経て小児科専門医を習得。以後、小児血液・腫瘍分野で研鑽を積む。2018年 千葉大学大学院 入学、マイクロRNAを起点としたがん遺伝子研究に携わる。2021年3月 卒業、博士(医学)取得予定。2019年8月 千葉大学医学部附属病院 次世代医療構想センター 特任助教として着任、小児の医療政策研究に従事する。
科学と、人の力を信じて
こびナビ幹事の岡田玲緒奈です。
ここまで、既に多くのご支援をいただき、本当にありがとうございます。
さて、私は日本で働く小児科医で、専門は小児がん、特に感染症が専門というわけでもありませんし(実際には一般小児診療も、小児がん診療も感染症との戦いではあるのですが、それはまた別の話)、日本の感染状況では、重症の小児患者さんを診る機会も私にはありませんでした。
では何故このプロジェクトに関わらせていただいているのか、というところを含め、それにかける思いをお話ししたいと思います。
2019年末から、中国で新型肺炎が発生しているらしいと、2002-2003年のSARSを彷彿とさせるような情報が入ってきました。しかし、SARSは結局のところ日本には入ってきませんでしたし、この時点では文字通り対岸の火事でした。
これが2020年に入り早々に覆され、日本でも感染が拡大、送別会はどうしようか、と言っている間に、開催は全く現実的でなくなり、3月13日には緊急事態宣言が発令される状況となりました。
流行初期の事件として、ダイヤモンド・プリンセス号の着岸検疫のことは連日多いに報じられ、医療に関するインフォデミックの問題を最初に感じたのはこれでした。
その後、全世界に感染が拡大し、先の見えない世界難とも呼ぶべき戦いへと突入していきました。その間も、様々な誤情報が行き交い、あらゆるものを消毒しなければ心配になってしまう方から、コロナは存在が証明されていないとまで言い、感染対策に協力してくださらない方までおられ、社会の分断は日を追う毎に明らかになり、これは今まさに継続中の問題です。
ストレスのあまり体調を崩す子供達を診療する機会も本当に多くなりました。
学校の昼食時間に子供達がどのような状況にあるか、みなさんご存知でしょうか。一斉休校の終了時点では少し報道がありましたが、もうみなさんお忘れかも知れません。机は授業を受ける時と同じく前を向いて並んだまま、私語は厳禁というところも少なくありません。
学校のカリキュラムや行事も変更がしばしばあり、これに対応できず心身の不調を訴える子供達もいます。
そんないわば篭城戦を続けながら、ワクチンの完成を待つ他ないと考えていましたが、まさか2020年内に完成するとは思っていませんでした。
しかし、現実には複数の製薬企業がこれを完成させ、秋には大規模臨床試験に入るという驚異的な事態となったのです。いち早く完成したのは、予想通りmRNAやウイルスベクターなどの核酸ワクチンでした。
私はここ数年、マイクロRNAというRNAの一種と、がんの関係性
についての研究をしてきました。
この研究の中では、培養細胞にマイクロRNAなどの核酸を、試薬を使って入りこませる、という操作を沢山します。(これはmRNAワクチンで起こることに近いです。)
mRNAを扱う実験をすることも多いです。
そんな中で、mRNAの取扱いにはとても気を遣わなければならない(簡単に分解されてしまう)ことがわかっていましたし、また、いわゆる培養細胞での振る舞い(試験管内、in vitroといいます)と、生体での振る舞い(in vivo)の違いを痛感しておりましたので、このmRNAワクチンが果たしてどのくらいの効果があるだろうかと、いわば半信半疑でした。
しかし、蓋を開けてみると、有効率95%という、すさまじい効果を持ったワクチンであることがわかったのです。
なお、私自身は、安全性についてはあまり心配していませんでした。これは、先ほども述べた通り、mRNA自体が長期に生体内に残ることは考えにくいこと、また、いわばウイルスが身体に入った時と同じシステムを使う(もちろん、その一部のスパイクタンパクを作るのみですから、ウイルスができてしまうというような誤解はされませんように…)こと、mRNA自体がタンパクよりも生物のシステムとしてはより「上流」にある、シンプルで根源的なものであること、などがその考えの基となっています。
実際に、起こる副反応は免疫反応がしっかりと起こっていることを示すような、ある意味で高い有効性と表裏一体ともいうべきものばかりです。
アナフィラキシーについては、いかなる薬剤でも起こりえるものですが、薬剤の中で比較すればどちらかというと起こりにくいのだな、ということもわかりました。
こうして人類が叡知を結集して、世界的なパンデミックに対してこれほど強力な武器を驚異的なはやさで手に入れることができた、科学の勝利だと素直に感動していましたが、一部報道やSNSにおける言説をみてみると、どうやら雲行きが怪しいということに気がついたのです。
そこで脳裏に浮かんだのは、かねてより啓発活動を応援していたHPVワクチンに関わるいきさつでした。
このままでは、新型コロナワクチンに関しても、日本が世界から取り残されてしまうかもしれない。そんな危機感をおぼえ、自分の周囲の人にだけでも、と思い、今回のワクチンの有効性と安全性、誤情報の蔓延している状況などにつき情報提供していました。しかし、これではもちろん、情報の及ぶ範囲は極めて限定的ですし、日々明らかになる新情報に一人でついていくのに限界を感じはじめていました。
そんな中で、こびナビ 代表の吉村に誘われて、まだ名前も決まっていない、具体的な活動内容も決まっていないこのプロジェクトに参加することになりました。
黎明期から関わらせていただくことで、このメンバー、このやり方ならば科学的正確さを維持しながら、なおかつ多くの層に届く情報提供ができると確信し、うれしく思っています。
しかし、まだまだ情報の届いている範囲は限定的であることは、様々な方面から聞こえてくる声から日々痛感しています。
既に、みなさんに沢山のご支援をいただき、本当に感謝しております。みなさんのご支援によって、私たちの中で出てくる新たな情報提供のアイデアを実現することができます。
「我、ひとびとと、ともに」をテーマとして医師の仕事をしてきた私にとって、今回こうしてクラウドファンディングや情報拡散を含めて皆様と協働できることは、本当に幸せなことです。
ますます「みなさまに愛されるこびナビ」を目指し、科学的に正確な、しかし温かい情報提供をしてまいります。
最後に。本来、今回の新技術は、みなでその実現を喜ぶような性格のものです。私は小児科医ですから、特に子供達を中心に、自分を含めた皆で医療や医学、科学のリテラシーをより向上させて、この活動が、日本がよりよい国となるきっかけとなることを夢見ています。
リターン
5,000円
1)お礼のメール(個人向け)
・お礼のメールをお送りします。
- 申込数
- 959
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年5月
10,000円
2)お礼のメール+特別リーフレットデータ配布(個人向け)
・お礼のメールをお送りします。
・コロナワクチンに関する情報(Q&Aなど)をまとめたリーフレットデータをお送りします。
- 申込数
- 836
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年5月
5,000円
1)お礼のメール(個人向け)
・お礼のメールをお送りします。
- 申込数
- 959
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年5月
10,000円
2)お礼のメール+特別リーフレットデータ配布(個人向け)
・お礼のメールをお送りします。
・コロナワクチンに関する情報(Q&Aなど)をまとめたリーフレットデータをお送りします。
- 申込数
- 836
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年5月

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