広島旅レポート⑥：「平山郁夫美術館」へ

しまなみ海道、広島県最後の島・生口島（隣は愛媛件の大三島）にある「平山郁夫美術館」へ。

1930年、広島県豊田郡瀬戸田町（現在の生口島・尾道市瀬戸田町）に生まれた画家の平山郁夫。広島市の中学校に通っていた学生時代には、爆心地からおよそ４キロのところで原爆を経験し、地獄絵さながらの広島を逃れて1日かけて家に帰ったそうで、車で約１時間半、実際に旅したからこそ気づけるものもあります。
この時に受けた衝撃的な体験は、彼の代表作品「仏教伝来」をはじめとする画業の原点となったといいます。

美術館では、被爆したときも肌身離さず持っていた中学生時代の作品から、原爆の日の抽象絵まで、作品から原爆の恐ろしさ・影響力を知る。当時を生き延び、平和を祈り、作品を描き続けた平山郁夫。文化財にも保護・救済を行なう運動をも提唱し、実践してきました。

日本中の美術館で彼の作品に出会って来ましたが、ここで改めて平山郁夫という画家の本質に引き込まれました。（編集長・神藤）