2021年に亡くなった詩人、蝦名泰洋さんの詩集を出版したい。
2021年に亡くなった詩人、蝦名泰洋さんの詩集を出版したい。

支援総額

604,500

目標金額 500,000円

支援者
75人
募集終了日
2024年7月30日

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2024年07月18日 18:10

空が一枚落ちていた

達成率98パーセント! 応援ありがとうございます。宣伝もありがとうございます。もう少しになりました。詩集の完成を憧れます。

 

表紙の挿画を見ていたら、思い出される蝦名さんの短歌があります。

 

  爪立てて窓の氷をかき寄せるグラスノスチも死語となる朝

 

1994年頃同人誌に発表した「マテウスの始発駅」という作品のなかの一首。歌集『ニューヨークの唇』に収録されています。その当時は、まさかグラスノスチ(情報公開)が死語になるとは思わなかった。

 

歌集には、またすこし遡って、「モスクワの羊飼い 1980」と題した一連があります。私は1990年か91年頃に見せてもらいました。まだソビエト連邦で、ゴルバチョフ氏があらわれて、チェルノブィリの事故のあとで、10年続いたアフガン侵攻がようやく終わるころ。

 

ロシアのウクライナ侵攻がはじまったあと、しきりに思い出された一連です。

 

  おおぜいの他人の中に君はいてだれでもなかったそのときはまだ

  はさまりし硬貨をつまむ敷石と敷石の間の国とはなにか

  盲いしゆえ指もてたどる墓碑銘にわれの名もあるチェルノブィリ址

 

世界史が寓話的に、そして「私」の内面の物語のように、詠まれているのでした。

 

 

  何度でもぼくの強さを信じ直すニューヨークのニューヨークのビルの幽霊

 

2010年に再会したころ、最初に見せてもらった歌。21世紀の世界史は、まずこんなふうに詠まれていました。歌集『ニューヨークの唇』のタイトルはここから。

 

詩集には「空」というタイトルの詩(「路上」1995.6掲載)があります。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争があった頃でした。

 

   空

 

 ヘルツェゴビナの街角に

 空が一枚落ちていた

 

 いずこの国のいかなる人が

 見つめつづけた空なのか

 

 桐の樹液で磨いたように

 眼に鮮やかに蒼かった

 

  (以下略)

 

 

 

リターン

2,500+システム利用料


蝦名泰洋雑文集(私家版)1冊

蝦名泰洋雑文集(私家版)1冊

蝦名泰洋雑文集(私家版、非売品)1冊をお送りします。
(雑文集のみ、詩集はありませんのでお気をつけください)

申込数
3
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年3月

3,000+システム利用料


詩集『王国を見にいくと言い残して』1冊

詩集『王国を見にいくと言い残して』1冊

完成した詩集『王国を見にいくと言い残して』1冊をお届けします。

申込数
10
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年3月

2,500+システム利用料


蝦名泰洋雑文集(私家版)1冊

蝦名泰洋雑文集(私家版)1冊

蝦名泰洋雑文集(私家版、非売品)1冊をお送りします。
(雑文集のみ、詩集はありませんのでお気をつけください)

申込数
3
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年3月

3,000+システム利用料


詩集『王国を見にいくと言い残して』1冊

詩集『王国を見にいくと言い残して』1冊

完成した詩集『王国を見にいくと言い残して』1冊をお届けします。

申込数
10
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年3月
1 ~ 1/ 9


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