応援メッセージリレー#３ 「学美中央審査委員長　朴　一南」

【学美とは】

　在日朝鮮学生美術展覧会（以下学美）は日本全国にあるウリハッキョ（朝鮮学校）64校に通う3世、4世の在日朝鮮人の児童、生徒たち約7500人の作品発表の場として毎年行われてきました。

　昨今、高校無償化の差別問題や補助金カットなどが示すように,在日朝鮮人の民族教育を取り巻く環境が益々厳しい状況の中、在日同胞たちと多くの日本の方々の暖かい声援を受け開催されてきた学美は今年で第46回目を迎えました。

 

【心の成長を促す場】

　ウリハッキョの図工美術教育は単に表現技法や描写力を育てるものではなく、美術を通してこどもたちの心の成長を促す場と考えています。　そこから生まれた作品を展示するこの学美展は彼らの「心象リアリズム」がより強く表現された作品、決して上手く描こうとも、描かそうともせず、言いたいことや表したい事を枠からはみ出るのも気にせず元気良く表現することを“よし”としています。

　素朴で明るく時にはユーモア溢れる初級部（小学）や中級部（中学）の作品から、深い思考力が反映された力強い造形力で迫る高級部（高校）の美術クラブ作品まで、今を生きる生徒たちの“生（き）の感性”が息づく等身大の作品群は鑑賞者の心に直接語りかけてくるでしょう。

　平面（絵画）、立体（工作、彫塑、紙や木、鉄による立体作品、インスタレーション）、動画、アニメーション、写真など、表現手段が多彩な事も学美展の特徴です。　また、図工、美術授業での作品と中級、高級の美術クラブ生の作品を一緒に展示する事により、心の成長を示す表現の発育段階を鑑賞できるのも特徴の一つです。

 

【松江展の開催に是非ご協力お願いします】

　ウリハッキョのない鳥取、島根でも日本学校の先生方や年々その輪が広がる学美山陰地区実行委員会の方々、応援して下さる多くの日本の方々により今年で10年連続11回目の開催となるなど、北海道から九州まで全国1１か所で開かれる地方巡回展の反響は各地において、年々大きくなっています。

　全国から11,316点の応募作品から選ばれた授業作品（優秀賞）作品とクラブ入賞（特別金賞、金賞、銀賞、銅賞）作品の中から金賞以上と合わせ約500点が松江展に展示されます。

　全国のウリハッキョハッセン（朝鮮学校児童生徒）たち一人一人の心が紡ぎだした感性豊かな作品世界に直接出会える今回の松江展の開催に是非ご協力お願い申し上げます。（学美中央審査委員長 朴 一南）

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写真は神戸朝鮮高級の生徒の作品です。

こんな晴れやかな顔で、自分の魂をさらけ出す絵を見たことがない！

身体の真ん中が透明なんだけど、「ウェルカム」です。

ぜひ、巡回展に足をお運び下さい。（森　昌義）