【あと10日！】井戸プロジェクトにかける、10年越しの想い

本プロジェクトにかける、10年越しの思いを西島より皆様にお伝えしたいと思います。 

 

 

1. 2012–2013：最初の思い 

 

私がアフリカや世界の貧困・格差の問題に関心を持ち、何か行動できることはないか、と考えていたころ、第5回日本アフリカ開発会議 (TICAD V) が横浜で開催されました。 

そして、TICAD Vに対して、学生からの提言書の提出を目指す「TICAD V学生プロジェクト」に参加しました。 

 

TICAD V学生プロジェクトは大学生有志の力強いリーダーシップで動かされていました。 

「日本・アフリカ学生サミット」という1週間以上にわたる合宿が企画され、多くの日本人・アフリカ人学生の対話から提言書をまとめ上げ、多くの関係者を巻き込みながら世界に発信されました。私も学生サミットに参加し、多くの日本人・アフリカ人学生の友人や先輩方に出会い、大きく刺激を受けました。 

 

本プロジェクトの実行者である私たちが出会ったのも、TICAD V学生プロジェクトでのことでした。 

 

 

2. 2014–2017：現地の人々の意志ある活動を育てたい 

 

私たちを含む学生有志で、ガーナの孤児院の支援をはじめました。 

 

アフリカ人留学生と多くの対話を重ねた私たちは、モノをあげるだけ・お金を渡すだけの支援をやめ、現地の人々の意志ある活動を育てるような支援がしたいと思いました。 

 

私たちがガーナに行ってボランティア活動をするだけではなく、現地の人々が持続的にできることは何か、を考えました。 

 

そこで、私たちがはじめたのが「農業プロジェクト」でした。 

 

農業は、ガーナの5割の人々が携わる産業であり、多くの人々にとって身近なものです。 

土地があれば、どんな作物をどのように育てればいいのか、現地の人にはノウハウがあります。 

 

そこで、2014年に土地と農機具を整えるためのクラウドファンディングを行いました。紆余曲折ありましたが、2017年までには、4エーカー (16,000 m2) の土地を購入し、現在に至るまでキャッサバや野菜など、孤児院の子どもたちの食事になるような農作物を孤児院の意志ある活動によって継続的に生産できています。 

 

 

3. 2018–2021：1つのコミュニティに深く関わる 

 

農業を始める初期投資があれば、1つの孤児院だけでなく、1つのコミュニティ、1つの町、１つの地域、ひいては、多くの地域の支援をできるのではないか、と考えました。 

 

そこで、私たちはガーナで比較的貧しいとされるガーナ北部に焦点を当て、農業事業を立ち上げました。 

 

現地のガーナ人パートナーであるMuinと出会い、ともに農業を始めました。土地を購入し、現地の人々を雇用し、毎年、5〜20エーカーの土地を耕作して、農作物を販売しています。さらに大型の農業機械を購入し、周辺の農家の収穫を助けるためにレンタルも行なっています。 

 

規模が大きくなるにつれて、色々な問題も生じましたが、一つ一つ解決しながら、私たちの農業だけでなく、地域の農業を育ててきました。 

 

しかし、2021年、事業の打ち合わせをするためにガーナを訪問した私は、農地をガーナ人パートナーのMuinと一緒に視察し、衝撃的な事実を知りました。 

 

農地で働く人々が、いまだに不衛生な水を飲んでいたのです。 

 

前回の新着情報更新にもあった通り、土橋が学生の時に農地付近を訪問した際にも、不衛生な水を飲んでいることを目の当たりにしていました。しかし、事業がはじまってからも、その状況は全く変わっていなかったのです。 

 

事業だけでは解決できない社会の問題を無視して、事業を続けることはできません。 

ガーナ北部の1つのコミュニティに根差し、私たちの事業を行なっていくためには、水の問題の解決は不可欠と考えました。 

 

 

4. 現在：コミュニティに水を届ける 

 

アフリカと世界の格差・貧困問題に関心を持ち始めてから10年。 

1つのコミュニティに深く根差し、ガーナ人と日本人である私たちが協力して事業を運営しています。 

 

コミュニティに水を届け、コミュニティの人々の潜在的な力を引き出したいと考えています。 

 

そのために皆さんの力や思いをお借りできないでしょうか。

 

ご支援いただいた皆様、ありがとうございます。 

クラウドファンディングの期限も残り10日となりました。

どうか皆さんの周りの皆様へも、このクラウドファンディングを紹介していただき、私たちの思いを届けて頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。

 

プロジェクト実行者　西島 杏実