
支援総額
目標金額 2,000,000円
- 支援者
- 274人
- 募集終了日
- 2022年6月13日
「証人尋問」が終わりました!
8月5日、東京高裁で袴田さんの再審請求について審理する三者協議が開かれ、3日間の日程で行われた「証人尋問」が終了しました。
2020年に最高裁から差し戻され、東京高裁で続く審理は、最大の山場を迎えています。
私も、終了後に弁護団が開いた記者会見を傍聴してきました。

▲ 裁判所に向かう弁護団(8月5日 午後1時半過ぎ)
弁護側の依頼で「鑑定書」を作成した法医学者などが、非公開の三者協議の場で裁判官を前に証言しました。
弁護側からは3人、検察側からも弁護団の「鑑定書」に反論するため2人の専門家が証言台に立ちました。

今回の「証人尋問」では、再審請求を行っている袴田巖さんの姉の秀子さんにも、特別に傍聴が許可されました。
浜松から毎回東京を訪れ、3日間全てに立ち会った秀子さんは、この日の記者会見で、いつになく前向きなコメントをされていました。
以下の動画より、秀子さんの言葉をお聴きください。
<動画 約1分>
89歳の秀子さんのお元気な姿は、いつもながら周囲を明るくしてくれます。私も逆に励まされる思いがします。
今後の審理の日程は、9月26日に東京高裁で次回の三者協議が行われ、そこで最終的な意見書の提出時期が決められる見込みです。

弁護団は年内にも最終意見書を提出し、審理を終結したいとの意向で、その後は裁判所の決定が出されるのを待つことになります。
引き続き、映画制作と共に、再審請求の行方にご注目ください。
「袴田さん映画化プロジェクト」監督
笠井千晶
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※現在、東京高裁で争点となっている点について、以下に解説しています。
※極力分かりやすく説明していますので、是非ご覧ください。
◼ 「5点の衣類」に関する「鑑定書」とは—
弁護側が法医学者などに依頼して作成・提出した今回の「鑑定書」とは、袴田さんの死刑判決の決め手となった重要な証拠である「5点の衣類」に関する内容です。

これは多量の血痕がついた衣類で、事件発生から1年2ヶ月後に現場付近で発見されたものです。
裁判所は、この衣類を“犯行時に犯人が着ていた”ものであり“袴田さんのもの”だと認定し、袴田さんへの死刑判決を出しています。
この殺人事件では、被害者となった味噌製造会社の専務一家4人が自宅で殺害されています。
「5点の衣類」は、この自宅から線路を隔てたすぐ隣にあった味噌工場内で、タンクに仕込まれた“味噌の中”から発見されました。

見つかったのはスポーツシャツ、ズボン、半袖シャツ、ステテコ、ブリーフという、ちょうど男性1人分の衣類一式でした。
そして、現在の東京高裁で争点となっているのは、この衣類が「いつ」味噌の中に隠されたのか?という点です。
—「5点の衣類」が隠されたのはいつ?
袴田さんは、事件発生から49日後の1966年8月18日に逮捕されているため、袴田さんが犯人だとすれば、逮捕前に隠したということになります。
「5点の衣類」が発見されたのは1967年8月31日で、巌さんの逮捕から1年余りが経っていました。
・1966年6月30日未明/事件発生
・1966年8月18日/袴田さん逮捕
<1年余りが経過>
・1967年8月31日/「5点の衣類」発見

つまり袴田さんが隠したのなら、衣類は発見までに”1年以上味噌に漬けられた”状態だったということを意味します。
それにしては、衣類に付いた血痕の「色」が不自然だ、というのが弁護団の主張です。
—「色」についての争点 “血痕の赤み”
発見された「5点の衣類」の当時のカラー写真を見ると、衣類についた血痕の色は「赤」く見えます。
また当時の複数の関係者の証言などからも、血痕には「赤み」があったことが知られています。

▲「5点の衣類」のステテコ
しかし弁護団が、実際に血痕の付いた衣類を味噌に漬ける実験をしたところ、時間が経つにつれ血痕の色の「赤」みは消え、「黒」っぽい褐色に変化することがわかりました。

▲ 味噌漬け実験をした写真(弁護団発行のパンフレットより)
袴田さんが隠したのなら、1年以上味噌に漬けられた血痕は「黒」くなっているはずなのに、「5点の衣類」の血痕は「赤」いという矛盾が生じます。
・袴田さんが隠した=1年以上味噌漬けになっていた=「赤み」が消える
・衣類の血痕が「赤」=短時間の味噌漬け=袴田さんには隠せない
これは、衣類が実際には短時間しか味噌に浸かっていなかった証拠だと弁護団は主張しています。

逮捕されていた袴田さんは身柄を拘束されており、発見の直前に衣類を隠すことは不可能です。
つまり、赤い血痕が付いた衣類は袴田さんが隠したものではなく、「袴田さんは犯人ではない」という証拠になるといいます。
—弁護団が依頼した「鑑定書」
血痕を1年以上味噌に漬けた場合、確実に黒くなることを明らかにすれば、赤い血痕が付いている「5点の衣類」は、袴田さんが隠したものではないと証明できることになります。
弁護側が提出した「鑑定書」では、血液が味噌に漬けられることで、黒っぽく褐色化する性質を持っているということを、科学的に証明しています。

血液の色が時間を追って黒く変化するメカニズムを明らかにし、実験に基づいて、科学的な説明を行った内容でした。
大まかには、血液の赤色のもとであるヘモグロビンが、弱酸性で塩分を含む味噌の環境の中に置かれると、変性・分解され、酸化がすすむことで、いかに赤みが失われ褐色化するのか?というメカニズムです。

その結果、弁護側の鑑定人は「1年以上味噌に漬けた場合、血液の赤みが残ることはない」と結論付けています。
一方、検察側の証人として出廷した法医学者は、弁護側が主張している血液の色が変化するメカニズムについて「異論はない」としつつも、「5点の衣類」が隠された実際のタンクの中で味噌漬けにされた場合には、「赤みが残る可能性がある」と証言してます。
ただし、その科学的根拠は、今回の「証人尋問」の中では示されなかったということです。
Q. 味噌漬けの血痕は、1年以上経つと「赤み」が消えるのか?
この問いへの答えを、科学的なメカニズムと共に明らかにすることが、2020年に最高裁が審理を差し戻した際、東京高裁に求めた点でした。
弁護団は今回の「鑑定書」と「証人尋問」によって、その最高裁の要求に応えることができたと話しています。
袴田さんでないのなら、一体誰が?いつ?何のために?「5点の衣類」を味噌の中に隠したのか。多くの謎が残されたままです。
リターン
3,000円+システム利用料

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