
支援総額
目標金額 4,000,000円
- 支援者
- 436人
- 募集終了日
- 2022年1月24日
安藤邦廣先生インタビュー #8 「安藤先生と茅葺き」
筑波大学大学院生による、
安藤邦廣先生(筑波大学名誉教授、里山建築研究所主宰、日本茅葺き文化協会代表理事)へのインタビュー連載の8回目をお届けします!
本日は「安藤先生と茅葺き」というテーマでお送りします。
安藤先生が茅葺きに携わるようになったきっかけを思い切って聞いてみました!
それでは第8回「安藤先生と茅葺き」です。
お楽しみください!

――少し話は変わりますが、安藤先生と茅葺きの出会いをお伺いしたいです!
安藤先生 君らと同じくらいの時、25歳の時に東京大学で助手をしてたんです。まだ茅葺きの研究をする前のこと。
将来建築の何かを研究しようと思っていたが、テーマもはっきり決まってなかった。
私の先生はプレハブ建築の育ての親でした。ハウスメーカーが成長する上で大きな役割を果たした。そういう日本のリーダーの一人です。
でも、私はプレハブ建築の研究をする気があまりなかった、先生によって研究が終わっていたからね。
その時は木造建築の研究をやったらいいっていわれてたけれど、私の研究が茅葺きになるとは思ってもいなかった。
1975年に八丈島に大きな台風が来たんですね。島が壊滅するくらいの。
そして台風の三日後に八丈島にわたって、私は建築学会の調査団として日帰り調査に派遣された。被害の状態を調査するために。
その時にプレハブ住宅も結構建ち始めていたけど、多くの民家は茅葺きだった。
私はそのとき初めて茅葺きにまともに向き合った。
祖父の家は茅葺き農家だったのは覚えている。でも私も仙台で育ったし、当時は東京大学にいて、都会の建築に茅葺きなんてないからね。
ああ茅葺きってこうなんだってはじめて思った。
プレハブはもうばさっ~って壊れてるわけで直しようがないんだね。
茅葺きの方は屋根だけが壊されてたけど、下の構造は残ってた。
雨も漏るし、全壊に近いんだけど、私が八丈島に着いた次の日に直し始めてたの。
プレハブの方はビニールシートで全部覆われて紐で縛られて終わり。
そして、メーカーの人が来て直すまで手がつけられない。村人にはそれを作ることはできないし直すこともできない。商品だからお金もかかったもんだ。
だから何週間も放置されて住むことができない。
その多くの住宅は解体されたと思う。
でも、茅葺きは次の日から村人がみんな集まってきて、ちょうど秋だったから藁とか茅が青いけどあったんだ。
それでみんな葺き始めたんだよ。
3日後にはもう生活が始まってた。それを見たときに目から鱗。
どちらの建築が技術として完成されてるか、現代の建築がいかにもろいものであるか。
プレハブはたしかに安く早く、大量に作れるよね。だからそういう技術が必要で私の先生はそれを開発した。先駆者だよね。私はその弟子だ。
その弟子は先生ができないことをやらないといけないので、先生は黙って「若い人は自分のやりたいことやれ」って応援してくれた。私は「じゃあ茅葺きの研究をしたい」と。
そういう技術はまだこれから日本に必ず役に立つし、未来の建築になると思って。
みんなが共有して持続できるには直すことができる、地域の資材を使うとか、みんなで技術を共有することができないと住宅は機能しない、と。
結局メーカーが潰れたら終わり、車はまだ回収できるけど、住宅は車と同じように直すことできないしリコールもできない。
そしたら、大きなリスクが実はあるということがその時はじめてわかったわけ。
茅葺きを住民が直してる様を見てね、もう私の人生は決まったわけですね。
そういう機会があったんで、それは運命でしょ。そこはぶれることはない、今でもずっとそう。
まだ茅葺きが世の中に認められていないし、最近だとやっぱりサステナブルとかSDGsって言葉が出て、建築もそうじゃないといけない、とやっと言われ始めた。
私が茅葺きに出会ってからおよそ50年経ったよね。
でも茅葺きは昔からサステイナブルだし、SDGsだし、低炭素社会のシンボルですよ。
やっと茅葺きに時代の光が当たってきたよ。時代がまたそこに戻ってきたんだなと。
人には何かあるんだよ。出会いがあるから。出会いがあるってことは自分の中に何か問題意識とか求めるものがあるからであって。
ただ黙って八丈島に行ったら、黙って帰って終わりだったよね。
そこに現代建築に対する疑問があったから。自分たちの先輩がやってきたことは素晴らしいけど、本当にこれで日本は続くのかな、地方都市はどうなんだろうな、
と私も地方、宮城の鳴子って温泉の出身だからね。
山奥のそういう風景がどうなんだろうっていうことは、ずっと思ってたから。
でも、自分は東京のど真ん中で建築を研究してるってことが一見矛盾だけど、そこに自分としては何かそこをつなげたいって気持ちがずっとあったから。
八丈島に行ったときにやっとやりたいことを見つけることができた。
私も団塊世代でさ、安保闘争してた世代で世の中には疑問ばっかり持ってたからね。
なかなかネガティブな気持ちだったけども
茅葺きに出会って、やっとやりたいことが見つかったっていうことですね。
(最終回へつづく)
いかがだったでしょうか。
安藤先生が茅葺きの研究をされる原体験について教えていただき、とても興味深かったです。
そして、このプロジェクトでも感じたことですが、人との出会いの大事さを感じました。
次でいよいよ最終回となります!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
共に茅葺き長屋門を残し、育てていきましょう!
引き続き本プロジェクトへのご支援・ご声援よろしくお願いいたします。
益子濱田窯 × 筑波大学大学院生 有志チーム
リターン
3,000円

返礼品なし① 【You can support even if you don't live in Japan.】
●サンクスレター・限定ムービー付き
●お名前を建物に掲示いたします
※海外在住の方でも支援できます
You can support even if you don't live in Japan.
- 申込数
- 79
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年2月
5,000円

【益子で体験】濱田庄司記念益子参考館入館券 選べるドリンクとお菓子付
●濱田庄司記念益子参考館入館券(デジタル)をメールにてお送りいたします。
<濱田庄司記念益子参考館>
場所:栃木県芳賀郡益子町益子3388
営業時間:9時半から17時
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日休館)
詳しくは濱田庄司記念益子参考館ホームページ(https://mashiko-sankokan.net/)をご確認ください。
※有効期限:2022年12月まで。
ただし2022年2月1日~18日は休館となります。
※参考館入口にて「選べるドリンクとお菓子チケット」をお渡しします。
●サンクスレター・限定ムービー付き
●お名前を建物に掲示いたします
------------------------------------------------------------
You can't choose if you live outside of Japan.
- 申込数
- 43
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年2月
3,000円

返礼品なし① 【You can support even if you don't live in Japan.】
●サンクスレター・限定ムービー付き
●お名前を建物に掲示いたします
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- 2022年2月
5,000円

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営業時間:9時半から17時
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日休館)
詳しくは濱田庄司記念益子参考館ホームページ(https://mashiko-sankokan.net/)をご確認ください。
※有効期限:2022年12月まで。
ただし2022年2月1日~18日は休館となります。
※参考館入口にて「選べるドリンクとお菓子チケット」をお渡しします。
●サンクスレター・限定ムービー付き
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- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年2月

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