職人からShokuninへ。〜仕立屋と職人の夢〜

 

怒涛の一ヶ月も幕を閉じようとしています。

仕立屋のヒゲロン毛、石井です。

 

クラウドファンディングって、すごいですね。

みなさまの応援がどんどん数字に表れていくマジック。

１％あがるごとに職人とワイワイしてます。

ここまで、本当にありがとうございます！

 

大黒屋の職人たちと、歴史上３００年来初の挑戦に踏み切ったのは

職人のファンを増やしたい。そんな想いからでした。

今日は、我々仕立屋と職人が夢見る世界のお話です。

 

 

 

職人、新時代へ。

 

”職人”のイメージについてはこれまでもしつこく書いてきました。

が、大事なことなのでもう一度書きます。

怖い！厳しい！敷居が高い！

そう思われる方は少なくないのではないでしょうか。

少なくとも我々仕立屋はそう思ってました。

 

まぁ、実際そういう人もいますよね。

頑固一徹！制作一筋！もイケてると思います。が、

僕たちはそんな時代は終焉を迎えてしまう、と思っています。

 

モノや情報はこれまで以上に得やすくなる、そんな時代です。

ということは良質であること＋αで、自分の側に置くモノをセレクトするのではないでしょうか。実際、僕はそうです。となりにいる誰かに「これね〜、」なんてちょっと自慢したくなるモノがほしい。職人がつくるモノは、そんなちょっと自慢したくなる話で溢れてると思うのです。

 

古き良き“職人時代”は終焉を迎えるなんて、やや過激なことを書きました。

では、仕立屋が思う職人の新時代とはなんでしょうか？

 

職人が、自らつくるモノの素晴らしさを自らの言葉で伝える。

 

若者たちが、その姿に憧れて新時代の職人を目指す。

 

世界中が、職人の生き様とワザを評価する。

 

シンプルです。でもそのインパクトたるや、スゴいことだと思いませんか？

こんな世界を見てみたい。このクラウドファンディングへの挑戦はその第一歩でした。

 

”職人”という古いイメージを脱ぎ捨て、日本の文化を形づくっていく新しい職人へ。仕立屋と職人は 新たに Shokunin という言葉を世界に植えつけたいと思っています。

 

 

 

Shokunin という言葉を世界共通語に。

 

職人を英訳するとどうなるでしょうか。

辞書(Oxford Dictionary)を引くと、

Craftsman

 

もしくは

Artisan

と出ます。

うーん、そうなんだけれど・・・

そうなんだけれどそれだけじゃないでしょう！

 

我々は職人＝craftsman / artisan じゃないと思うワケです。

職人＝Shokunin には、『これまで積み重ねてきた哲学』『モノづくりに対する姿勢』『葛藤に向き合う精神』そのウェットな生き様、全てを抱えて一つのモノをつくっていると思うんです。

 

いいモノには理由がある。その理由は職人その人にあります。

 

Shokunin という言葉を定義して世界中に広めたい。なんなら辞書に載せたい。Sの欄にShokunin。それが現実となった時、日本の職人は新時代に向かってアップデートされています。

 

Shokuninが表舞台に立つ機会をつくり続けると同時に、職人たちに『Shokuninとは何か』を問い続けて、定義していこうと思います。

 

これからも、応援よろしくお願いいたします！

 

仕立屋と職人一同

著・ヒゲロン毛石井